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株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu121.htm
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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検察庁にとって村上氏のインサイダー疑惑は別件で、
本当の狙いは阪神電鉄の恐喝疑惑である。山本清治
2006年6月5日 月曜日
◆村上氏、投資事業から引退=代表も辞任
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060605-00000051-jij-bus_all
村上世彰氏は5日午前、東証で記者会見し、一切の投資活動から引退する考えを明らかにした。自身が率いる投資ファンド(村上ファンド)代表も辞任する。村上氏は、東京地検特捜部が捜査を進めているニッポン放送株の売買をめぐる証券取引法違反(インサイダー取引)容疑を認めた上で、「わたしがこの世界にいるのはおかしい。きょうをもってこの世界から身を引く」と述べた。
(時事通信) - 6月5日13時1分更新
◆(四)崩壊前夜の村上ファンド。 6月5日 山本清治
http://www.kyas.com/club9/QA/qa060605.html
(1)5月19日付クラブ9で、私は「村上ファンドは資金源が細り、空中分解する可能性がある。村上ファンドが関与している他の銘柄にも影響 が出る」と述べた。果たして6月2日に村上銘柄は軒並みにストップ安、売り気配となった。
(2)「村上氏逮捕か」の報道を受けてマスコミが大騒ぎしているが、5月15日、22日付のクラブ9の推論を超える論評は見あたらない。是非、さかのぼってごらん頂きたい。
(3)今回は2つの問題点を指摘したい。第1に、インサイダー疑惑は別件で、村上氏逮捕の真の目標は阪神電鉄の買い占めにある。第2に、村上ファンドよりもオリックスに加えられた圧力の方が大きくて効果が絶大であった。
(4)事件は村上ファンドの資本金の45%を保有するオリックスが資本提携を解消した日に表面化した。オリックスは村上ファンドの設立当初か ら影の主役と見られていたが、オリックスはノンバンクだから監督官庁が経産省で、株式市場を監督する金融庁は手を出すことができなかった。しかし今や金融庁の検査が村上ファンドを通してオリックスに及び、オリックスは村上ファンドを切り捨てざるを得ない状況に追い込まれた。
(5)オリックスは資本関係を解消するが融資関係は維持すると述べている。それは融資契約に期限があるからで、期限到来を待って全額を回収するだろう。オリックスの後ろ盾を失えばその他の出資者も手を引く。
(6)村上ファンドはシンガポールに拠点を移したが、新規の資金を集めるのは不可能に近い。投資ファンドは運用目的を明解に規定する必要があるが、村上ファンドはグリーンメーラーからハゲタカファンドに豹変した。村上氏は資金運用で暴走し、すでに投資家の信頼を失っている。
(7)検察庁にとって村上氏のインサイダー疑惑は別件で、本当の狙いは阪神電鉄の恐喝疑惑である。
(8)電鉄、電力、ガス等は公益事業である。経営者は利用者の生活を守る義務と責任がある。それゆえ料金は監督官庁の認可を必要とする。
(9)もし村上氏が公然と主張したように阪神タイガースや阪神百貨店等の黒字事業を切り売りし、その利益を株主で山分けすれば、有力な収益源を失った阪神電鉄は料金を値上げせざるを得なくなる。
(10)村上ファンドの反社会的行為にオリックスが荷担したから、オリックスが責任を追及されて、村上ファンドと手を切らざるを得なくなったのではないか、と私は思う。最大の後ろ盾を失えば、その他の出資者も手を引く。村上ファンドが体勢を立て直すのは困難だろう。
(11)村上ファンドは1,000円台で株価をてこ入れした上で1,200円の買い戻しを要求していたから、支配株が45%から52%に増えた。
50%を超えれば完全買収で、株主総会を招集して社長以下の取締役を更迭し、事業を解体、切り売りもできる。阪神電鉄を完全支配し、抵抗できない状況に追い込んで、執拗に高値買い取りを要求したのだから、事実上の恐喝と認定される可能性がある。
(12)阪急はなぜ930円のTOB宣言を取り下げないのだろう。取り下げれば即座に阪神株は暴落する。
(13)検察庁と金融庁の包囲網を受けた今となっては、村上ファンドの保有株を高値で肩代わりする第3のファンドが現れる可能性はないだろう。
(14)検察庁と金融庁の手法は、非常手段とはいえ、将来海外から必ず批判を受けるだろう。
◆いまなぜ。村上ファンドへの地検捜査。 6月2日 北浜流一郎
http://blog.livedoor.jp/orion3/archives/50565623.html
今朝は午前4時半に飼いネコに起こされました。
やむなく起きてテレビを点けたところ村上ファンドに対する地検の捜査を報じていました。
かねて予想されていたことではありました。
でも今日報じられるとは思っていなかったので正直ちょっと驚きました。
村上ファンドに対して捜査が始まっていることはもう随分前から聞いていました。
先日など村上ファンドの運転手が正体不明の人物たちに襲われ、
殺されそうになる事件まであったとのことでした。
それらの男たちは村上氏の家族、特に子供さんが通っている学校周辺にまで出没、村上氏は家族ぐるみで日本脱出をせざるを得なくなったとも。
一個人としては何とも厳しい状況に追い込まれているようであり、
気の毒にも思っていた矢先の今日のニュースでした。
捜査を受けたからと言って、氏が逮捕されるとは限りません。
しかし氏の行為が許されるものでないことは確かです。
氏のやり方は、昔の総会屋が行っていたことと変わりがないからです。
実は私は、彼に株を買い占められた会社の社長3人と付き合いがあります。
中の一人は先輩です。
彼らは口を揃えて、「村上は総会屋以上に恐かった」とまで言及していました。
株を大量所有した上で企業に乗り込んできて、激しく、エキセントリックに色々な要求を突きつけてきたからです。
そんなやり方は昔、総会屋がやっていたことです。
しかし村上氏が総会屋と違ったのは、
「モノ言う株主」の代理人的な立場を全面に押し出していたことです。
ここが村上氏の頭脳明晰なところで、
この部分に多くの経営者たちは反論出来ず、その要求に応じざるを得なかったのです。
企業が株主のものであるという原理原則から見ると、村上氏の要求はどんなものでも飲まざるを得ないものでもあるからです。
この原則を村上氏はフルに活用し、株価を釣り上げるか、増配を要求することで株を売り抜けてきました。
このようなやり方を堂々と行うことが出来る。
それが出来たのが村上氏であり、なかなか出来ることではないだけにそれを実行したことだけでも希有な存在だったと言えます。
しかしそれがある程度うまく行ったことが、村上氏に墓穴を掘らせるというか、氏を変えてしまったのではないでしょうか。
私が氏を「現代最高の知恵者」と読んで来たのは、
株価が自動的に上がるシステムを構築していたことでした。
通常、多くの投資家、個人投資家から、史上有名なバフェット、ジョージ・ソロス、ジムロジャーズなども、世界経済や個々の企業の収益、市場の内部要因などの変化を読むのに苦心惨憺しながら成果を上げてきました。
ところが村上氏は、そんな苦労なしに株を高く売り抜けるシステムを構築したのでした。
自分が株を買い、それが5%を越えたところでマスコミがそれを報じる。
するとそれによって株価がほぼ自動的に上がる。
それは誰かが株価を操作したのではなく、市場の素直な反応として株価が上がるのですから、私はそれを「株価自動上昇装置」と読んでいました。
そしてそんな方式を編み出した村上氏を、
「現代最高の知恵者」とまで表現していました。
前述したような理由でバフェットなど偉大な投資家もかなわないような儲けシステムを作り出したからです。
村上氏がこのシステムで儲けることに満足していたら、地検の捜査を受けるようなことにはならなかったかもしれません。
しかし氏は、さらなる儲けを目指し、「モノ言う株主」の権利主張により熱心になりはじめたのです。
それはマスコミも支援するものであり、
これまた「現代最高の知恵者」が考え出すにふさわしい方法ではありました。
しかしそれは前述したように、外見は「モノ言う株主」の権利要求ではあるものの、中身は昔総会屋がやっていたことと極めて似通ってしまっていたのです。
「現代最高の知恵者」であるはずの人物が作り出した儲けシステムは、
皮肉なことにかつて総会屋たちが利用していた儲けシステムと酷似してしまい、その結果として村上氏やその家族は正体不明の人物たちの脅迫の対象ともなり、生命をおびやかされるような状況にまで陥ってしまったのです。
気の毒に東京都内に10億円ほどをかけて新築中の豪邸に住むことも出来ず、
シンガポールに脱出せざるを得なくなったのです。
これはもうよほどのことですよ。
その上に地検特捜部の捜査対象になる。
これほど恐ろしいことはなく、その意味では「現代最高の知恵者」は、権力の恐さに無防備だったことになるでしょう。
史上類を見ないほど優れた金儲けシステムを構築した人物にしては、大失敗してしまったことになるでしょうが、ホリエモンと異なり、儲けた金を返せと要求されることはありません。
たっぷりと儲けた金でゆっくり余生を送れるはずであり、生活は何の心配もいらないでしょう。
この点ではやはり村上氏は「現代最高の知恵者」ではあったのです。
しかし自称していたようなトレーダーではないことは確かです。
トレーダーは企業に要求をつきつけるようなことはせず、単に市場の動向などを読みながら株を売買、成果を上げなくてはならないからです。
これは非常に難しいことであり、村上氏は学生の頃から株式投資をはじめたとのことですが、いつの頃からか分かりませんが、トレーダーでは儲かりにくいことに気付き、独自の「株価自動上昇システム」を作り上げたのではないでしょうか。
灘高、東大、通産官僚と進んだエリートにふさわしい画期的な創造力(この辺りの表現には多分に皮肉が含まれています。私が褒めそやしていると勘違いする人が多いようなので敢えてお断りしておきます)となるでしょう。
それがどんな切っ掛けによるものか、知りたいと思いますが、教えてはもらえないでしょう。
プライドが人一倍高い人物だけに、トレーダーとしては失格だったことなど認めたくないだろうからです。
それにしてもこのような人物が市場から消えてしまうのは、やや寂しい感じがしないでもありません。
でも市場の正常化のためには必要なこと。
少々の寂しさなど我慢したいものです。
◆裏切りの代償 6月3日 北浜流一郎
http://blog.livedoor.jp/orion3/archives/50567021.html
村上ファンドに対する捜査理由は、ライブドアがニッポン放送株の買収した際、
インサイダー取引があったのではないかのこと。
あの時、私は「この買収はおかしい。許されるものではない」と主張して、
自分の掲示板でさえ袋叩き状態になった。
いま明らかになりつつあるのは、あの買収劇は、
もともとは村上ファンドが持ちかけ、旧ライブドアがそれに乗ったということ。
その経緯をライブドアの旧経営陣たちが特捜にしゃべっているようだ。
なぜ彼らは極秘になっているはずことをしゃべったのか。
村上氏に裏切られたからだ。
ニッポン放送の買収を勧め、
旧ライブドアがそれに乗って株を買い進めると、
株価が高くなったところで村上ファンドは売り抜けてしまった。
これは堀江氏などから見たら、明らかに信義にもとる裏切り行為になる。
まんまと村上ファンドに乗せられた格好だからだ。
旧経営陣は、それを忘れていなかったと見てよい。
だから特捜にすべてをしゃべった。
誰かを裏切ると、その代償は大きなものになる。
特に裏切りによって自分だけ多大な利益を上げたとなるとなおさらだ。
人は恨む。
これが社会の掟なのに村上氏はそんなことには頓着なしだったようだ。
信義は守らなければならないのだ。
たとえそれが悪事だったとしてもだ。
そうすれば裏切られることはなく、
特捜の捜査対象になることもなかったのだ。
◆村上氏はやはり日本の証券市場始まって以来の大天才 6月5日 北浜流一郎
http://blog.livedoor.jp/orion3/archives/50569048.html
インサイダー取引を認めた村上氏。
これで良かったのではないか。
家族も安全に暮らせるようになるからだ。
儲けるだけ儲けて市場から完全に去るのだから、
この上なく素晴らしい勝ち逃げ方になる。
堀江社長は自らの会社の資金を投じ、
会社を危機に陥れ、自分の所有株も価格が急落した。
ところが村上氏は他人から預った資金を運用していたのだ。
今回のようなことが起きても自分の資金はまったく被害を受けない。
だから市場から去っても悠々自適な日々がある。
この点でも村上氏は日本の証券市場始まって以来、
最高の成果を上げ、
それをしっかり抱いて撤退出来る非常にまれな大天才、
ということになる。
(私のコメント)
今日は村上世彰氏の記者会見に始まって、村上ファンドのインサイダー疑惑は一件落着ですが、テレビや新聞では分からない内部事情があるようだ。これが本当のインサイダー情報なのでしょうが、村上世彰氏も言うに言えない事情もあるのでしょうが、株の買い占め屋が株の世界から追放されるのだろう。
私にしても北浜流一郎氏にしても最初からこれはインサイダー取引であると指摘してきた。しかしほとんどの人は時代の寵児として持て囃していた。一連の行動を見れば違法性が明らかなのにテレビなどでははっきりと言わないのは不思議に思っていたのですが、報道記者たちは気がつかないのだろうか?
ホリエモンや三木谷社長はITヤクザであり、村上ファンドは新手の経済ヤクザに過ぎない。彼らをのさばらしていれば日本の証券界はがたがたになってしまうところだった。最も手強い外資系のハゲタカファンドはなかなかこのように追放は出来ませんが、やっている事は日米の政府も絡んでいるから無理だろう。
株式投資は本来は儲けるためには辛抱が肝心なのですが、経済ヤクザたちはあまりにも派手にやりすぎた。村上ファンドは阪神電鉄の買い占めから超えてはならない一線を越えたためにオリックスから手を引かれて進退窮まったようだ。村上ファンドに狙われた企業の社長達は総会屋よりも恐ろしいと言っていたようですが、これは明らかに企業に対する恐喝行為を行なっていたのだろう。
日本のマスコミはもっと早く彼らの正体を見抜いて報道すべきだったのに、あまりにも持て囃してしまったがために彼ら自身が自制が効かなくなってしまったらしい。山本清治氏も北浜流一郎氏も昔からの証券界の人ですが、ホリエモンをはじめ、彼らの正体を早くから指摘していました。
堤義明氏の逮捕も似たようなものですが、政界を買収してしまえば警察や検察も骨抜きにして、違法行為も脱税もやりたい放題のことが出来ますが、政界の勢力図が変わればあっけなく逮捕されてしまう。ホリエモンや村上ファンドも竹中一派と通じていたようですが、最近は竹中大臣の影が薄い。
彼らはあまりにもケチで株で数百億も儲けていながら政界へ金はばら撒かなかったようだ。彼らの先輩の糸山英太郎氏は派手に国会議員に金をばら撒いて足を洗ったようですが、悪い事をして儲けるには政界に金をまかなければ後ろに手が回ってしまう。