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□ソフトバンク三重苦 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__2040924/detail
ソフトバンク三重苦
タイミングが悪いというか、何というか。
きのう(31日)の日経朝刊1面をデカデカと飾ったソフトバンクの孫正義社長。「サムライ魂 起業家にあり」の見出しで、「逆風の中でも挑戦し続けることの大事さ」を熱っぽく語っている。皮肉にも同じ日、心血を注ぐソフトバンクはマーケットで売り叩かれた。
ソフトバンク株は4営業日続落で年初来安値を更新し、終値は前日比155円安の2720円。6月1日の前場も下げは止まらず、前日比100円安の2620円で引け、年初来高値5190円の半値近くまで下落した。
地合いの悪さはある。日経平均株価は1万5500円を割り込み、新興市場にいたってはボロボロ。だが、1兆6900億円で買収したボーダフォンの大幅減益は痛すぎた。2006年3月期の最終利益は、前期比69.4%減の494億円という体たらく。
「連結PERは286.9倍で、286年分の利益水準まで株が買われている。プラス評価がしづらい」と大手証券の投資情報担当者は続ける。
「マーケットは“質への逃避”へ動いている。財務体質のしっかりしている会社なら潰れない、という考え方です。ようやく黒字化したADSL事業は、光ファイバーへのシフトで赤字転落する可能性が高い。“リスクを取る”という孫さんの持論もわかるが、投資家にすれば、ボーダフォンブランドに1兆円強も新規に借り入れる価値があるか? 有利子負債全体で年間500億円以上とみられる金利負担で元本は減るのか? さらに、金利上昇局面を迎え、負担は大きくなる恐れがある」
外貨建て負債も多く、為替変動リスクを受けやすい。その上、携帯事業リスクもある。格付け会社「フィッチ・レーティングス」の水野辰哉コーポレートチームダイレクターの見方も厳しい。
「ボーダフォンが写メールを始めた当初は、auを10%以上引き離すシェアを握っていた。ユニークなサービスを出せれば挽回のチャンスはあります。コンテンツリソースのヤフーの使い方もカギになる。ただ、海外のポータビリティー導入例を見ると、業界トップ企業が失ったシェアは2%程度。NTTドコモを超えることはないでしょう」
「アップルコンピュータ創始者のスティーブ・ジョブズらは、(株価ではなく)私の事業の中身を見ていた」という孫社長。その言葉通り、逆風をしのぐビジネスモデルを打ち出せるのか。
【2006年6月1日掲載】
2006年06月04日10時00分