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(回答先: 阪急・阪神統合へ 村上ファンド、株売却応じる 【朝日新聞】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 6 月 04 日 11:08:58)
【経済面】2006年06月04日(日曜日)付
阪急・阪神統合、乗客増へ相乗効果狙う
私鉄大手の阪急ホールディングス(旧阪急電鉄)と阪神電気鉄道の経営統合が固まった。村上ファンドの阪神株買い占めがきっかけになったとはいえ、鉄道業界は少子化による乗客減に直面しており、両社の選択は今後の私鉄生き残り策の先例にもなりそうだ。関西私鉄大手5社体制が崩れ、宝塚歌劇団とプロ野球・阪神タイガースを擁し、百貨店や不動産事業などを総合的に手がける新グループの存在感は地域経済にも大きな影響を与える。
宝塚大劇場=3日午後、兵庫県宝塚市で、本社ヘリから
満員の阪神甲子園球場=3日午後、兵庫県西宮市で、本社ヘリから
●不動産・百貨店も一体
本業の鉄道事業では少子化に加え、両社の路線と並走するJR西日本との競争が激化している。そのため、統合後の「阪急阪神ホールディングス(HD)」はダイヤの見直しなどを通じて、乗客の減少傾向に歯止めをかけたい考えだ。阪急の角和夫社長は「鉄道の一部区間では既に実施している定期券の相互利用サービスを、バスに応用することも検討できる」と、統合効果を強調する。
可能性はさらに広がる。阪急は宝塚歌劇団、阪神はタイガースと、ともに全国的に知名度の高いエンターテインメントソフトを傘下に持つ。そのため「乗客や株主に、宝塚歌劇と阪神戦の共通優待チケットを出すなど、今まで以上のファンサービスで本業との相乗効果も向上できる」(金融関係者)。観劇の後に宝塚から電車に乗って、甲子園球場に足を運んでもらえば、ファンの拡大と乗客増につなげられるという構想だ。
大阪・梅田地区での百貨店や不動産事業の一体活用が進めば、統合後の存在感は圧倒的なものになる。阪急百貨店と阪神百貨店の梅田の2店舗の売り上げを合わせれば、大阪市内の百貨店売上高の約3割を占める。JR大阪駅の東側の通称「阪急村」、西側の「阪神村」の融合に加えて、「大阪市内で再開発可能な最後の一等地」といわれる同駅北側の「梅田北ヤード再開発」に阪急・阪神が主導的に参画すれば、大阪の表玄関で他の追随を許さない不動産グループにもなる。
ただ、阪急は「山の手」、阪神は「下町」の企業イメージがあり、その両社がスムーズに融和できるか疑問視する向きもある。統合後、不採算事業のリストラなどに協調して取り組み、統合効果を最大限発揮できるかどうかが問われそうだ。
両社は「対等な精神」での統合を強調しているが、発表された阪急阪神HDの役員構成をみると、阪急出身者が12人で阪神は6人にとどまっている。阪急側からは「多額の資金を投じたのに、すべて対等とはいかない」との本音も見え隠れする。経営統合が確実になった3日夜、阪急関係者は「再編は必要とはいえ、大きな荷物を背負うことになった」と話した。阪神側の不満が噴出して組織がぎくしゃくする懸念も指摘される。
http://www.asahi.com/paper/business.html