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□マイクロソフトの軍門に下る日本のパソコンメーカー [ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=26568
【この会社の人と事件】
2006年5月30日掲載
マイクロソフトの軍門に下る日本のパソコンメーカー
NECもライセンス契約
5月24日、NECは米マイクロソフトとの提携関係を強化すると発表した。前日夜にあわただしく来日したマイクロソフトのスティーブ・バルマーCEOが、4月に社長になった矢野薫・NEC社長を表敬訪問。提携発表記者会見はお祝いの意味も含まれていたようだ。
会見では5つほど具体的な提携テーマを公表したが、唯一、記者会見に値する内容だったのが、両社が情報技術関連特許についてクロスライセンス契約(特許相互利用契約)を結んだことだ。これで、マイクロソフトとクロスライセンス契約を結んだ日本企業は、97年の富士通、昨年の東芝に続いて3社目になる。
クロスライセンス契約の本質は、特許侵害を理由とする訴訟は行わない、ということだ。これまでマイクロソフトはパソコンソフト「ウィンドウズ」をOEM契約する際に「特許非係争条項(NAP)」を結ぶことで自らが犯す特許侵害を巡る裁判を回避してきたが、04年に独禁法違反として日本の公正取引委員会から排除勧告を受けた。マイクロソフトはこれを不服として争っているものの、NAPは捨てざるを得ない環境になっている。そのため、特許係争を避ける意味から、日本のパソコン大手メーカーを相手にクロスライセンス契約を迫っているのである。
大手電機メーカーは、日本企業同士では包括的クロスライセンス契約など結ぶことはまずない。そのくせ、圧倒的強者であるマイクロソフトには尻尾を振るのだから情けない。マイクロソフトは数年の間に、日本企業30社を口説き落とす計画だ。
もちろん、反骨の企業はある。「マイクロソフトにはまともな特許などない。個別にライセンス契約を結ぶことはあっても包括的にクロスライセンスを結ぶことはあり得ない」とソニー幹部は言う。三菱電機、松下電器産業、キヤノンなどもソニーと同じスタンスだ。
簡単にマイクロソフトの軍門に下るのは、考えものだ。【大沼匠】