★阿修羅♪ > 国家破産46 > 551.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
ポールソン次期米財務長官 対中圧力の先兵 ビジネス経験、人脈に期待
【ワシントン=気仙英郎】次期米財務長官に米証券大手ゴールドマン・サックス会長のポールソン氏が指名されたことについて、ブッシュ政権関係者は30日、「対中政策が主要な任務になるだろう」と指摘した。巨額の対中貿易赤字を抱えて、人民元の切り上げを求める議会からの圧力が強まっていることから、ポールソン氏には、対中圧力の先兵としての役割が期待されている。
「(ポールソン氏は)われわれの貿易相手がルールに従って行動し、国際的な知的財産権を尊重し、柔軟な市場原理に従った為替変動の維持が重要であることを認識するよう手助けできるだろう」。ブッシュ大統領はこの日の会見で、スノー財務長官の後任としてポールソン氏を指名した理由として、対中経済摩擦を意識していることを明言した。
一方、議会の対中強硬策を主導する民主党のシューマー上院議員は「ポールソン氏と話をした。指名では、全面的に支持する」と語った。
大統領、上院議員の発言は、ポールソン氏が、ゴールドマン・サックスの中国でのビジネスを通じて、中国経済を知り尽くし、幅広い人脈を持っていることに対する期待があるからだ。
ポールソン氏は1999年に最高経営責任者(CEO)に就任してから、米企業と中国企業との合併・買収(M&A)仲介などのコンサルタント・ビジネスだけでなく、中国の4大銀行の一つ、中国工商銀行に7%出資し銀行業務にも乗り出した。しかも、清華大学の経営大学院顧問を務めるなどビジネス以外でも幅広く活動している。
スノー財務長官は、米議会から、「中国に対する人民元の切り上げ要求について、弱腰だ」との批判が目立っていただけに、今年11月の中間選挙を控えて保護主義的に動きやすい議会からの「受け」も計算に入れた人選だった。
米共和党は、ポールソン氏に対して、民主党のクリントン政権時に財務長官として経済政策全般について主導したルービン、サマーズ両氏と同等の役割を期待する。だが、米ウォール街(金融街)は30日、「経済を理解し市場との対話ができる人物の登場」と期待する声が挙がる一方、米株価は原油高騰や企業収益に対する懸念から下落し、ポールソン氏に対する慎重な見方が交錯する展開となった。
http://www.sankei.co.jp/news/morning/01kei002.htm