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「為替」 米財務長官後任にポールソンＧＳ会長指名、米通貨政策変わらず観測でドル軟調／ニューヨーク外国為替市場概況
「米財務長官後任にポールソンＧＳ会長指名、米通貨政策変わらず観測でドル軟
調」ニューヨーク概況 2006年5月31日（水曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子
／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:36JST 「米財務長官後任にポールソンＧＳ会長指名、米通貨政策変わらず観測でドル軟調」
【ロンドン市場概況】
30日のロンドン外為市場では、東京市場からのドル売りの流れが続く一方で、フ
ァンド筋からロングメイクのクロス円の買いが出たことから、ドル・円は112円絡み
まで戻す動きになった。ユーロ・ドルは1.2841ドルから1.2881ドルまで上昇、ポン
ド・ドルも1.8742ドルから1.8797ドルまで上昇、ドル・スイスは1.2146フランから
1.2096フランまで下落した。クロス円では、ユーロ・円が143円53銭から144円30銭
まで上昇し、ポンド・円も209円44銭レベルから210円45銭レベルまで上昇、ドル・
円は、111円68銭から112円04銭まで買われた後戻り売りが出て上昇が抑えられた。
【経済指標】
ユーロ圏・4月のマネーサプライM3(3カ月移動平均)：前年比+8.4％(3月+8.1％、参
照値4.5％)
【要人発言】
リープシャー・オーストリア中銀総裁
「物価安定にとって広範なリスクがみられる」
「原油価格は成長よりも物価安定にとって大きなリスク」
「強い警戒が必要」
「金融の状況は依然としてかなり緩和的」
「原油は物価安定にリスク、ECBは必要な金利措置講じる」
仏中銀
「世界経済、原材料高でも依然底堅い」
クドリン・ロシア財務相
「ロシア政府が年内に各国に債務を全額返済するスケジュールで合意望む」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：112円18銭、ユーロ・ドル：1.2849ドル、ユーロ・円：144円11銭、ポン
ド・ドル：1.8754ドル、ドル・スイス：1.2138フラン
【ニューヨーク市場概況】
連休明け30日のニューヨーク外為市場では、ドル・円は「ブッシュ米大統領がス
ノー米財務長官の後任にゴールドマン・サックス会長兼CEOのポールソン氏を指名す
る」とのニュースを受けてショートカバーに一旦112円63銭まで上昇したが、米大統
領が「貿易相手国へ柔軟通貨を求める政策は変わらず」と発言したことを受けて111
円69銭へ反落した。債券利回り上昇を受けた米系ファンドや本邦筋の買いが下支え
し112円15銭前後に戻して引けた。
ユーロ・ドルは、ECB関係者のタカ派発言や「ユーロ高は輸出の妨げとならず」との
発言を受けて1.2809ドルから1.2910ドルまで上昇し、1.2870ドル前後で取引を終え
た。ユーロ・円はリアルマネーやCTA（商品投資顧問）筋主導の買いで143円97銭か
ら144円44銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.8712ドルから1.8868ドルまで上昇し
た。ドル・スイスは1.2181フランから1.2070フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は上昇し、2週間ぶりに72ドル台で取引を終えた。イランがウラン濃縮活
動を続行する方針を示したことや今週6/1のOPEC総会において生産枠が据置かれる公
算の高いことが上昇要因となった。また、市場で広がる一部OPEC加盟国の供給量伸
び悩みに対する懸念も買い材料となった。NYMEX原油先物価格は一時72.75ドルまで
上昇し、72.03ドル（前営業比日0.9％高）で引けた。
【株式市場概況】
NY株式相場は大幅下落。連休中の日本や欧州株式相場が軟調だったことや原油価格
が72ドル台に一段高となったことから終日軟調な推移した。5月の消費者信頼感指数
は予想を上回ったものの前月比で下落となった。セクター別でも全面安、特に食
品・生活必需品や自動車・同部品の下落が目立った。ウォルマート(WMT)が5月の売
上高が事前予想下限の2.3%増になるとの見通しを示し2.7％下落となったほか、AMD
(AMD)はドイツの半導体製造工場に25億ドルの投資を行う計画を明らかにして3.6%
安。また、ゴールドマンサックス(GS)は会長兼CEOのヘンリー・ポールソン氏が次期
米財務長官に指名されたものの小幅下落となった。一方、UBSが投資判断を引き上げ
たサン・マイクロシステムズ(SUNW)が小幅上昇。ダウ構成銘柄は、ドイツ証券が投
資判断を引き下げたGM(GM)が5.4%安となったのをはじめ、全30銘柄が下落した。結
局ダウは184.18ドル安の11094.43、ナスダックは45.63ポイント安の2164.74で取引
を終了した。5月のS&P500指数は3.9%の下落となっており、このまま行けば2002年12
月以来の月間下落率となる見込み。
【通貨オプション】
ドル・円は、市場の「米政府はドル安政策を容認する」との憶測を受けて主要通
貨に対しドルが下落した事に伴い再び111円台に下落した。オプション市場では連休
明けやドル下落で短期オプションの買戻しが目立ち、1ヶ月物は10.200％から
10.500％、3ヶ月物は9.925％から10.025％へそれぞれ上昇した。ただ、6ヶ月物は
9.975％から9.825％へ低下した。
リスクリバーサルでは、ドル・円が111円台で下げ止まったにもかかわらず、円先高
観に基づく円コール買いが依然強く25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は＋
1.350％、3ヶ月物は＋1.650％、6ヶ月物は+1.875％でそれぞれ先週末水準を維持し
ている。
【経済指標】
カナダ・1-3月期の経常収支：+107億カナダドル（予想+100億カナダドル、前期+130
億カナダドル←+133億カナダドル）
米・5月の消費者信頼感指数：103.2（予想101.5、4月109.8←109.6）
【要人発言】
ブッシュ米大統領
「ポールソンGS会長を米財務長官後任に指名」
モスコウ米シカゴ連銀総裁（投票権無）
「インフレは価格安定容認レンジの上限にあり、警戒が必要」
「インフレは容認レンジの中間水準にあるべき」
「米国経済は現在のところ非常に強い」
「金融政策は経済指標次第」
フラット米財務省報道官
「経済政策に変化は無い」
「スノー米財務長官は次回ロシアで開催のG-8に参加する予定」
ユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相
「ユーロ圏の経済成長は潜在成長率に達する」
「現在の世界不均衡の理由はユーロ圏にあるとは感じていない。不均衡の要因と考
えられる国について特別な対策を求める。」
「原油価格は69-71ドルの水準に留まる」
クアデン・ベルギー中銀総裁
「緩やかなインフレが望まれる」
「6月の利上げは除外せず」
「金利は上昇が必要」
「高い金利は成長にとりハンディキャップとはならず」
欧州委アルムニア委員
「ユーロ上昇は輸出を損なってはいない」
「ユーロの対ドル相場は過去20-30年の平均水準にある」
ハーリー・アイルランド中銀総裁
「ECBはインフレリスクを特に警戒」
「物価安定を維持するため必要な措置を講じる準備がある」
ドッジ・カナダ中銀総裁
「金利は非常に低水準にある」
「低金利は企業の調整を助長」
「製造業者は強いカナダドルに耐えうる」
「製造業者はカナダ・ドル高に損傷」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 111.69 112.63 111.69 112.17
ユーロ・ドル 1.2851 1.2910 1.2809 1.2871
ユーロ・円 143.52 144.44 143.53 144.34
ドル・スイス 1.2134 1.2181 1.2068 1.2116
ポンド・ドル 1.8754 1.8868 1.8712 1.8841
株式市場：
NYダウ 11277.25 11278.13 11094.35 11094.43
ナスダック 2202.17 2202.57 2164.74 2164.74
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.155 5.185
米国債10年物 5.048 5.078
先物市場：
NY金先物 659.0 671.5 657.0 660.5
NY原油先物 72.35 72.75 71.90 72.03
シカゴ日経平均先物 15790 15850 15550 15580
（フィスコ） - 5月31日6時39分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060531-00000002-fis-brf
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