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日本株(終了)経済指標低調で小幅安、売買代金は今年最低−敬遠色 (ブルームバーグ)
2006年5月30日(火)17時38分
5月30日(ブルームバーグ):東京株式相場は小幅安。前日の米国株式
相場が祝日による休場で、手掛かり材料に欠ける中、東証1部の売買代金概算
は大発会を下回り、今年最低水準になった。取引開始前に発表された4月の家
計調査と鉱工業生産指数の2つの国内経済指標が市場予想に届かなかった上、
外資系証券経由の売り越し観測も続き、日本株投資に対する敬遠色が強まった。
小売りや不動産、情報・通信業などの内需関連銘柄に下げが目立ち、東証
業種別33指数の騰落状況は下落が22業種、上昇は11業種にとどまった。東
証1部の値下がり銘柄数は1252に達し、値上がり銘柄数は360。
日経平均株価の終値は前日比56円23銭(0.4%)安の1万5859円45銭。
TOPIXは同3.41ポイント(0.2%)安の1612.76。東証1部の売買高は概
算で14億1552万株と、大型連休の谷間だった5月1日に次ぐ今年2番目の低
水準。TOPIXの売買代金は1兆7964億円で、今年最低だった1月4日の
大発会(1兆8248億円)を下回った。
コスモ証券エクイティ部の清水三津雄次長は「売買高も今年最低水準で手
掛かり材料もなく、外国人も休んでいるとみられ、きょうは仕方がない。ただ、
チャート上は23日の終値で底を打った可能性もあり、きょうも大きく下落し
ているわけではない」と指摘した。
清水氏によれば、「基本的には企業業績がベースなので、業績予想の精査
が済めば買われる銘柄も出てくる。経験則では6月は年間で3番目に上昇する
月といわれ、6月になれば新たな展開も期待できる」との認識を示した。
この日の株価指数は小高く始まったものの、直後にマイナス圏に沈む展開。
先物主導で何度かプラス圏に再浮上する場面はあったが、上値は重かった。朝
方の外資系証券経由の売買動向は690万株の売り越し観測。小幅ながら、売り
越しが4営業日連続となったことで、外国人投資家の買い期待が後退。新興市
場も4営業日連続で続落し、いずれも年初来安値を更新していることも、個人
投資家を中心した資金回転の鈍化に対する懸念もくすぶった。
内需関連株が安い
総務省の家計調査の消費の伸び悩みもあり、小売りなど個人消費に近い内
需関連株の売りが目立った。小売ではセブン&アイ・ホールディングスをはじ
め、イオン、ダイエーなどの総合スーパーが安い。ニトリ、すかいらーく、ロ
ーソンも売られた。
三菱地所など大手不動産や大京などのマンション事業者、パーク24など
の不動産全般も安い。キリンビールやニチレイ、明治製菓などの食品や東京都
競馬、東京ドーム、よみうりランドなどのサービス業も売られた。
NTTなど情報・通信株が安い
NTTなど情報・通信株の下落が目立った。電話加入権の売買をビジネス
にしていた業者がNTTなどを訴えた影響とみられるが、NTTドコモやKD
DIなど、加入権のない携帯電話事業者の株価まで下落。携帯電話の加入手続
き代理業務を行う光通信も下げた。
固定電話の「電話加入料」の値下げで、保有する電話加入権の資産価値が
減り損害を被ったとして、通信機器レンタル会社などが30日、NTTなどを
相手に約1億円の損害賠償を求め、東京地裁と大阪地裁に提訴した。加入料下
げをめぐる集団訴訟は初めて。
原告である「電話加入権の損害賠償を求める会」側の野村吉太郎弁護士に
よると、全国約180の法人・個人が「求める会」参加を既に表明、今回はこの
うち、約40の法人とその社員ら60人程度が第一弾として提訴。今後は二次提
訴も行う予定。
朝方の経済統計は市場予想を下回る
総務省が取引開始前に発表した4月の全世帯の消費支出額(農林漁家世帯
を含む、物価変動を除いた実質)は、前年同月比2.0%減と、4カ月連続でマ
イナスとなった。事前のブルームバーグ調査では、全世帯で前年同月比1.4%
減が見込まれていた。
また、経済産業省が同日発表した4月の鉱工業生産指数(季節調整済み、
2000年=100)も市場予想を下回り、同指数の速報値は前月比1.5%上昇とな
った。2カ月連続のプラスとなったが、事前のブルームバーグ調査の前月比
1.8%上昇には届かなかった。
世界市場は、まちまち
世界市場は、まちまちだった。米金融市場はメモリアルデーの祝日で29
日は休場。バンクホリデーの祝日で休場だった英国株式市場を除く29日の欧
州市場は金利上昇懸念で下落した。中南米市場では、ブラジルボペスパ指数、
メキシコボルサ指数などが下落。その一方、30日のアジア市場は日本時間の午
後5時現在で韓国総合株価指数、香港ハンセン指数が下落したものの、下落幅
は小幅にとどまった。一方、中国 上海総合指数、インドのムンバイSENS
EX30種、シンガポールST指数は上昇した。
新興市場:3市場が年初来安値更新
この日は3市場とも4営業日続落。ジャスダック指数、東証マザーズ指数、
大証ヘラクレス指数とも年初来安値を更新した。
ジャスダック指数は前日比0.82ポイント(0.8%)安の103.38。東証マザ
ーズ指数は同23.25ポイント(1.6%)安の1427.55。大証ヘラクレス指数は同
68.44ポイント(2.8%)安の2337.46。
ジャスダック市場では、債務超過状態だったにもかかわらず、05年8月期
の有価証券報告書を虚偽記載したとして、証券取引等監視委員会が金融庁に対
し、訂正命令を出すよう勧告した、ペイントハウスが52週安値を更新して大
幅続落。株価は100円台に転落した。日本マクドナルドの従業員が同社初の労
組を結成したと30日付の日本経済新聞が報じた日本マクドナルドホールディ
ングスが反落。このほか、スパークス・アセット・マネジメント投信、ジャス
トシステム、竹内製作所も安い。
半面、小売店や工務店の契約が増え、06年3月期の連結純利益が前期比
77%増となったテレウェイヴが反発。イー・トレード証券、インデックス、ネ
プロジャパンも買われた。
東証マザーズ市場では、資本金6億6000万円のうち、5億5000万円を減
資し、資本準備金6億5000万円を全額取り崩すと発表したメディビックが安
い。そーせいが52週安値を更新し、MCJ、新日本科学が売られた。
半面、米国のバイオベンチャー企業に出資し、皮膚がんの遺伝子治療薬の
研究開発契約を結んだと発表したアンジェスMGが反発。タカラバイオ、サイ
バーエージェント、アルデプロも高い。
大証ヘラクレス市場では、赤字転落の中間決算を発表したアパマンショッ
プネットワークが急落。アセット・マネジャーズ、大阪証券取引所、ガンホ
ー・オンライン・エンターテイメントが安い。
半面、06年度に市場投入するソフトを40本と05年度の二倍に引き上げる
と30日付の日本経済新聞が報じたハドソンが急反発。クオール、翻訳センタ
ー、ハブが高い。
記事についての記者への問い合わせ先:
東京 松井 博司 Hiroshi Matsui hmatsui@bloomberg.net
http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext/?id=30bloomberg11ay.UDJn06AMk