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□東芝・西田社長の夢みたいな成長戦略 [ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=26306
【この会社の人と事件】
2006年5月16日掲載
東芝・西田社長の夢みたいな成長戦略
日立を意識?
「なんであそこまで強気になれるのかが分かりません」――昨年6月に就任した西田厚聡社長に率いられた東芝が前例のない設備投資、急成長戦略に打って出ることに対し、証券アナリストの間では疑問の声が出ている。
5月11日に行われた経営方針説明会で、西田社長は、原子炉技術大手の米ウエスチングハウスへの出資を含め、2006〜08年度の3年間で2兆400億円もの投資を行うことを明らかにした。03〜05年度の設備投資は1兆1323億円であり、ちょうど倍増だ。
そのうち、半分の1兆円が半導体への投資。インテル、サムスン電子などの世界トップ企業と比べれば金額は劣るものの、日本メーカーではダントツの投資規模になる。
それ以外にも、大容量のデータを記憶するハードディスクドライブで650億円、キヤノンと共同開発を進めるSEDテレビで1900億円もの投資を行うなど、広範囲に投資を進めていく計画だ。
「撤退するような事業の予定はない。現在ある事業をすべて成長させていく」ことで、2010年度には9兆円の売り上げを目指すという(05年度実績は6兆3435億円)。
が、本当にすべての事業を伸ばしていくことなどできるのだろうか。たとえば、東芝伝統の重電部門。談合事件や原子力発電所のデータ改ざんが頻発するなど、東芝の重電部門の体質は、きわめて古い。革新しようと笛を吹いたところで、短期間では限界があるのではないか。
社内の“抵抗勢力”に足をすくわれる可能性もありそうだ。
そもそも、9兆円という数字は「日立を意識した数字ではないか」(経済誌記者)とみられている。日立製作所の現在の売り上げ規模は9兆円。東芝は長らく日立の後塵を拝してきたが、西田社長の日立へのライバル意識は強烈だ。就任時に「意識している会社を1社だけ挙げるとすれば、それは日立です」と言ってはばからなかった。
前代未聞の強気な成長計画を描いたものの、どこまで本気なのか、と思ってしまう。【大沼匠】