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□ヤマトHD 新社長の使命と試練 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1978404/detail
ヤマトHD 新社長の使命と試練
ヤマトホールディングスの新社長に決まった瀬戸薫氏(58)の最大の使命は「小倉ジュニア」への無難なバトンタッチか。
社長就任が決まって、早々にそんな声が漏れてくるのも、ヤマトならではの試練だ。「小倉ジュニア」とは、創業家出身で、現在、ヤマトHD傘下で主力の宅急便などを手がけるヤマト運輸社長の小倉康嗣氏(45)。郵便局(現郵政公社)へ果敢な挑戦を繰り返した名物経営者・小倉昌男元ヤマト運輸社長の長男だ。
「彼は、慶大法学部を卒業後、いったんは大日本印刷に就職しています。家業、父親の会社に入ることに抵抗があったといいます。ところが結局は説得される形でヤマト運輸に89年に入社。いずれはホールディングスの社長に就く。まだ45歳と若い上に、帝王学を学んだのも遅かった。新社長の瀬戸氏は、その小倉ジュニアにきちんとバトンを渡す。それが最大の役割かもしれません」(経済ジャーナリスト)
もちろん、今のヤマトが盤石であれば、今回、ジュニアがトップに就くこともあったはずだ。しかし、有富慶二新会長は、ワンクッション置いた。それだけ経営環境が厳しいということになる。
稼ぎ頭の宅急便。最近はライバル佐川急便などの猛追にあっている。このところのシェアはヤマト約35%、佐川約31%まで迫ってきた。「ダントツという状態ではなくなっている」(運輸関係者)のは確かだ。
そこで手を打った。三菱グループの重鎮、日本郵船との提携だ。
「今月上旬に提携を発表していますが、かつては考えられなかったような大型提携ですよね。あの郵船が、ある意味ぽっと出のヤマトと手を組んだんですから」(前出のジャーナリスト)
お互いの事情はあるにせよ、ヤマトにとっても大型提携だ。世界にはメガインテグレーター(大手国際物流)と呼ばれる4大グループが存在する。独ドイツポスト、米UPS、米フェデックス、そしてオランダのTNTだ。一般には馴染みが薄いが、物流会社にとっては脅威的な存在になる。
「彼らが日本市場を虎視眈々と狙っています。だからヤマトも守るためにはどんな企業とも手を組む。そんな心情でしょう。さらに4大グループは中国市場にも積極投資しています。ヤマトは、その中国市場で戦い、勝ち残っていかなければならない。小倉ジュニアに社長を譲る前に、その道筋をつけることがヤマトHD新社長の命題です」(物流関係者)
きのう15日の就任会見で瀬戸新社長は「国際物流、企業物流で出遅れた」とハッキリ口にした。6月28日に正式就任する新社長、ヤマトを4大メガインテグレーターに迫る企業に持っていけるかどうか。
【2006年5月16日掲載】
2006年05月19日10時00分