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ユーロ新規加盟困難に-07年スロベニアのみ、EUはリトアニア拒否へ (ブルームバーグ)
2006年5月15日(月)20時33分
5月15日(ブルームバーグ):現在12カ国が加盟するユーロに新規加盟
するのはますます困難になっているようだ。
欧州連合(EU)の行政執行機関、欧州委員会と欧州中央銀行(ECB)
は16日、リトアニアの2007年ユーロ加盟を拒否する見通しだ。1999年の通貨
統合以来で新規加盟を拒否される初のケースとなる。エストニアはすでに、2007
年加盟計画から身を引いた。スロベニアだけが合格点に達する公算が大きい。
新規加盟に抵抗する動きは2004年5月にEUの新規メンバーとなった東欧
諸国と、当初から参加していた西欧諸国間の経済的な緊張関係を反映している
とも言える。景気拡大の進む東側が西から雇用を奪うといった懸念が広がって
いるからだ。その結果、ユーロに当初から加盟してきた諸国は一部メンバーが
規定順守できていないにも関わらず、新規加盟国に厳しい適用を求めている。
ゴールドマン・サックス・グループのフランクフルト在勤エコノミスト、
ダーク・シューマッハー氏は、「リトアニア加盟が拒否される可能性は、現在
のユーロ加盟国のそれ以外の国に対する態度が180度転換したことを示してい
る」と指摘。その上で、通貨統合に向けた規定が「従来よりもより厳しく適用
されている」と語った。
エストニアとリトアニア、スロベニアはEUに新規加盟から8週間で自国
通貨をユーロにペッグ(連動)させ、当時はモデル経済として賞賛されたもの
だった。
ユーロを採用する各国は、まず、自国通貨をユーロに2年間連動(ペッグ)
させ、財政赤字を国内総生産(GDP)の3%以下に抑えるほか、債務をGD
Pの60%以下とし、インフレ率をEUで最低を記録する3カ国の平均から1.5
ポイント以内で維持せねばならない。
25カ国参加のEUで今年4番目に高い経済成長率を記録する見通しのリト
アニアが不合格となるのは、インフレ率が2005年4月以来、目標を上回ってお
り、その状態が続きそうなため。欧州委が8日予測したところによれば、3月
のインフレ率は2.7%だったものの、これが今年全体では3.5%となり、年間も
目標の2.7%を大きく上回りそうだ。
ECBのトリシェ総裁は11日、「スピード優先で質を落としてはならない」
と発言し、規定を守る姿勢を示した。
ただ、規定順守は以前より厳しくなったと言える。イタリア、ベルギー、
ギリシェは債務がGDPの100%を超えながらもユーロに加盟したほか、イタリ
アは加盟前に通貨リラを2年も連動させなかった。
原題:Lithuania Faces Veto on Euro as Membership Grows Harder to Win 翻訳記事に関する翻訳者への問い合わせ先: http://money.www.infoseek.co.jp/MnJbn/jbntext/?id=15bloomberg12aEiW3.AKnpvs
(抜粋) {NXTW NSN IZA49007SXKX
ジュネーブ 蒲原桂子 Keiko Kambara
kkambara@bloomberg.net Editor:Okochi
記事に関する記者への問い合わせ先:
Simon Kennedy in Paris at skennedy4@bloomberg.net