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□銀行業界 高額ベア、ボーナス回答に異議あり [ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=26219
【この会社の人と事件】
2006年5月10日掲載
銀行業界 高額ベア、ボーナス回答に異議あり
大手銀行のベースアップとボーナスを巡る協議は労使仲良く満額回答で終了だ。大手行のベアは軒並み３～５％アップ。ボーナスは三菱東京ＵＦＪ銀行が３月末までに前年実績比で１０％アップ（満額）、三井住友銀行が７％（１０％要求）、みずほＦＧが５％アップ（満額）。これは一部好況業種を除いた上場企業の平均アップ率２％前後をはるかにしのぐ。こうした大盤振る舞いに日本経団連の内部からもブーイングが起きている。
「毎年のベア、ボーナス交渉には経営側同士もある程度のコンセンサスを決めてきた。今年も好況企業を除くと余力がないため、金融界が足並みを乱すのはルール違反というわけです」（関係者）
経営側がいつもベアを低めに抑え込むことには批判が多いが、それにしても「なぜ銀行だけ高給なのだ」というのは国民共通の思いである。そもそも銀行が行員に大盤振る舞いする資格があるのか。
０５年３月末の公的資金注入残高は８兆９０００億円。ピーク時の２４兆円（０３年９月末）よりは大幅減だが、血税投入で危機を救われ、取引先には強制的な貸しはがし（担保保全措置）と、貸し渋り（融資打ち切り）を強いて、預金者にもゼロ金利とベラボーな各種手数料を押し付けてきた。そして最近では住宅ローンなどの長期金利アップでちゃっかり利ざや稼ぎだ。
それに加えて内部の不祥事が続発し、コンプライアンスもヘッタクレもない。それが労使で利益の山分けではいかにもえげつない。「やっぱり金貸しというのは……」と悪態のひとつもつきたくなる。【笹子勝哉】
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