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□ヤキが回ってきた「マイクロソフト商法」 [ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=26172
【この会社の人と事件】
2006年5月8日掲載
ヤキが回ってきた「マイクロソフト商法」
「ウィンドウズ・ビスタ」発売延期
年内に予定していた米マイクロソフトの次期パソコン用基本ソフト(OS)「ウィンドウズ・ビスタ」の発売が、07年1月に延期された。しかも発売延期はこれが初めてではない。当初は「ウィンドウズMAX」という名で、04年後半に市場投入するはずだった。
国産パソコンメーカー関係者は「高速でファイルリストの表示や検索ができる『WinFS』の組み込みが見送られるなど、最初の構想よりも機能を落としている。にもかかわらず、発売が2年以上遅れた」と呆れる。なぜ、ここまで次世代ウィンドウズの開発がずれ込んでしまったのか。
「そもそもビスタ投入が遅れているのはマイクロソフトの企業体質のせいです」と、IT業界担当の専門紙記者は指摘する。
「マイクロソフトは試作品に当たるβ版レベルのOSを正規版として発売し、『不具合が出ても、インターネットなどでパッチ(修正)ソフトを配布すればいい』というお手軽な開発を続けてきました。同業者や一部のユーザーからはマイクロソフト商法と揶揄されています」
創業者であるビル・ゲイツ会長にも、実際には完成していないコンピューター言語のBASICをコンピューターメーカーに売り込み、受注が決まってから開発に取りかかって飛行機で移動中に完成させたという逸話がある。実話かどうかはともかく、マイクロソフトの「企業体質」を示すエピソードだ。
最近はセキュリティー問題などがクローズアップされ、「後で直せばいいや」という、いい加減な対応はできなくなった。無償OS・リナックスの台頭でユーザーのウィンドウズに対する目も厳しくなっている。「マイクロソフトとしても次世代OSのビスタで失敗は許されなくなっています。だから開発がもたついているのでしょう」と、前出の専門紙記者は話す。
ビスタ発売延期に怒ったゲイツ会長は「俊敏性と成長力に欠ける」と、ウィンドウズ開発に当たっていたプラットホーム&サービス部門を再編した。が、何のことはない、開発の遅れは自らがまいたタネだったのだ。【井上学】