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「為替」 米FRB議長の利上げ休止示唆＆中国利上げ実施でドル・円113.83円、原油4日続落／ニューヨーク外国為替市場概況
「米FRB議長の利上げ休止示唆＆中国利上げ実施でドル・円113.83円、原油4日続
落」ニューヨーク概況 2006年4月28日（金曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子
／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:38JST 「米FRB議長の利上げ休止示唆＆中国利上げ実施でドル・円113.83円、原油4日続落」
【ロンドン市場概況】
27日のロンドン外為市場では、バーナンキ米FRB議長の議会証言待ちで取引手控え
ムードが強く、全体的に小動きになっていたが、中国人民銀行が貸出基本金利を
0.27％ポイント引き上げ5.85％にしたことが材料に一時円買いが強まり、ドル・円
は114円65銭から114円78銭でのもみ合いから114円22銭まで下落、ユーロ・円も142
円62銭から142円74銭での取引の後142円08銭まで下落した。しかし、まもなく渡辺
財務官の「G7付属文書、ドル調整と読むのは間違い」との発言が伝えられたのをき
っかけに買い戻しが優勢になり、ドル・円は114円71銭まで反発、ユーロ・円も142
円50銭まで反発した。ユーロ・ドルは1.2445ドルから1.2422ドルまで軟調に推移、
ドル・スイスは1.2701フランから1.2730フランまで強含みとなり、ポンド・ドルは
1.7829ドルから1.7857ドルで上下する動きとなった。
【経済指標】
独・4月の失業者数
(季節調整済み)前月比-4万人、失業率11.3％
(季節調整前)前月比-18.7万人、失業率11.5％
【要人発言】
中国人民銀行
「貸出基本金利を0.27％ポイント引き上げ5.85％」
渡辺財務官
「G7付属文書、ドル調整と読むのは間違い」
ガルガナス・ギリシャ中銀総裁
「ユーロ圏の金利は利上げ後も依然として非常に低い水準にある」
「ユーロ圏の金利上昇を予想すべき」
「金利上昇ペースは成長やインフレリスクの動向次第」
「ユーロ圏の成長は期待通り、おそらく期待をやや上回っている」
「ユーロ圏のインフレリスクは上昇している」
「ユーロ圏の金融政策は緩和的、金利は依然として非常に低い」
「ユーロ圏の金利は非常に低い、正常な水準を大幅に下回っている」
「ECBの政策金利がどこでピークになるか誰も予測できない」
「ECB理事会はインフレリスクが高いと判断すれば、直ちに行動する」
ビーニ・スマギECB理事
「中国の金利や為替は低すぎる」
「中国の産業競争力や貿易黒字を考えれば、人民元は力強く上昇する必要」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：115円12銭、ユーロ・ドル：1.2408ドル、ユーロ・円：142円84銭、ポン
ド・ドル：1.7839ドル、ドル・スイス：1.2745フラン
【ニューヨーク市場概況】
27日のニューヨーク外為市場は、議会証言でバーナンキ米FRB議長が「先行き見通し
を見極めるために利上げを休止させる可能性がある」「市場が決定するドルを支持
する」と発言したことによる米債券利回りの急低下を受けてドルが全面安となっ
た。ドル・円は115円12銭から3ヵ月半ぶりの安値水準113円83銭まで急落し、オプシ
ョン防戦買いで下げ止まり114円15銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは米FRB議長のハト派発言による欧米金利差の拡大観測を受けて1.2408
ドルから1.2549ドルまで上昇し、ほぼ高値で引けた。ユーロ・円はユーロ・ドルの
上昇に連れ142円61銭から143円14銭まで上昇した。ポンド・ドルは1.7829ドルから
1.8046ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.2745フランから1.2578フランまで下落
した。
【原油市場】
原油相場は中国の金利引き上げに伴う需要鈍化観測を受けて4日続落となった。中
国人民銀行が27日、投資過熱を抑制する為に貸出金利を引き上げることを発表し、
この利上げによって経済成長が減速し、商品需要も鈍化するとの見方が広がった。
今週前半に米国がガソリン高騰対策に乗り出しことも引き続き買い手控え材料とな
っており、NYMEX原油先物価格は70.75ドルまで下落し、70.97ドル（前日比1.3％
安）で取引を終えた。
【株式市場概況】
米株式相場は上昇。朝方は下落して始まったものの、バーナンキFRB議長が議会証言
で利上げ打ち止めについて言及したことが好感され上昇に転じた。但し中国の利上
げにより商品需要が鈍化するとの懸念が上値を抑える要因となった。セクター別で
は銀行や半導体・半導体製造装置が上昇する一方で、ヘルスケア機器・サービスや
素材が軟調。インテル(INTC)はポール・オテリニCEOがリストラに言及したことで3%
高。予想を上回る決算を発表したコムキャスト(CMCSK)も4.6%高となった。また住宅
金融のカントリーワイドフィナンシャル(CFC)も減益ながら予想を上回る決算を発表
して上昇。一方で保険のエトナ(AET)はまずまずの決算を発表したものの、CEO及び
CFOの人事交代を発表して20.3%の急落。また売上や契約者数は増加しているものの
損失が拡大したXMサテライト(XMSR)も売られた。ダウ構成銘柄では、決算が予想を
下回ったエクソン(XOM)が下落。結局ダウは28.02ドル高の11382.51、ナスダックは
11.32ポイント高の2344.95で取引を終了した。マーケット終了後にマイクロソフト
(MSFT)が発表した決算は、一株利益で29セントとアナリスト予想の33セントを下回
った。これを受けて時間外取引では5%を越す下落となっている。
【通貨オプション】
ドル・円は、米FRB議長が、米利上げ休止の可能性を示唆した事から1月以来の113
円台へ突入した。ドル全面安の相場を受け、オプション市場での変動率は、1ヶ月物
8.900％から9.300％、3ヶ月物は9.025％から9.275％、6ヶ月物は8.975％から
9.025％へそれぞれ上昇している。
リスクリバーサルでは、ドル先安感から円コール買いが強まり、25デルタ円コー
ル・ドルプット1ヶ月物は0.80％から1.25％、3ヶ月物は1.00％から1.15％から、6ヶ
月物は1.075％から1.125％へそれぞれ拡大した。又、1ヶ月物付近期日の117円など
上値ストライクオプションの売りが目立っている。
【経済指標】
米・週次の新規失業保険申請件数：31.5万件（予想30.5万件、前回30.4万件←30.3
万件）
【要人発言】
バーナンキ米FRB議長
「展望を見極めるために、いずれかの時点で見通しにかかわる情報の取得のため金
融引き締めを停止する可能性がある」
「特定のFOMCで利上げ停止を決定しても、そのことはそれ以降の会合で措置を講ず
ることを排除しない」
「中国には更なる人民元追加改革が必要」
「G7がドル下落を求めているとの市場観測は間違いで、ドルの価値は市場に任せ
る」
「米経済成長が年内に一段と持続可能なペースに減速する」
「連銀の目標はインフレを低水準に押さえ、安定させる事」
「米国双子の赤字は経済へのリスク」
「2006年の経済成長は3-4％の堅調推移を予想、インフレは抑制」
「インフレ警戒は経済にとって鍵」
「インフレ予想は引き続きリスク」
「エネルギー価格は引き続きリスク」
フラット米財務省報道官
「中国の貸出金利引き上げは前向き」
「ただ、金利での改革には限度がある。人民元の一段の柔軟化進めていく必要」
コーン米FRB理事
「企業投資は堅調な成長を継続しており、経済を支えるであろう」
「住宅市場の更なる減速可能性から、経済は小幅減速の見通し」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 114.75 115.13 113.83 114.11
ユーロ・ドル 1.2432 1.2549 1.2404 1.2534
ユーロ・円 142.64 143.15 142.08 143.00
ドル・スイス 1.2722 1.2751 1.2578 1.2591
ポンド・ドル 1.7829 1.8046 1.7829 1.8016
株式市場：
NYダウ 11349.53 11416.93 11275.30 11382.51
ナスダック 2324.03 2361.89 2315.12 2344.95
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.183 5.172
米国債10年物 5.105 5.069
先物市場：
NY金先物 632.5 646.2 627.0 636.3
NY原油先物 71.15 71.75 70.75 70.97
シカゴ日経平均先物 16985 17125 16980 17045
（フィスコ） - 4月28日6時40分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060428-00000002-fis-brf
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