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□日本経団連 御手洗新体制が抱える「内憂」 [ゲンダイ]
http://gendai.net/?m=view&g=syakai&c=020&no=25994
【この会社の人と事件】
2006年4月24日掲載
日本経団連 御手洗新体制が抱える「内憂」
5月発足
5月に日本経団連の新会長にキヤノンの御手洗冨士夫会長兼社長が就任し、新体制が動き出す。ところが、早くも先行きを懸念する声が聞こえてきた。「御手洗さんの手腕を疑問視する人は、ほとんどいません。問題は事務方です」と、日本経団連の会員企業関係者は打ち明ける。「日本経団連事務局は会員企業から“民僚”と揶揄(やゆ)されるほど官僚的ですからね。御手洗会長の思い通りには動いてくれないのでは」というのだ。
御手洗新会長が最初に直面する課題は組織の増強だ。日本経団連はこれまでも会員獲得に努力してきたが、「事務局の首脳陣は『とにかくカネのある会社を集めろ』と、消費者金融やライブドアなどの問題企業を入会させてきた。結局はこれら企業の不祥事が相次ぎ、イメージダウンを招いたのです」と、経団連関係者は嘆く。
「企業理念や社会的貢献度などお構いなしに、頭数さえ揃えればいいだろうという安易な発想の会員獲得をするような事務局です。黄金期のような鋭い政策提言など望むべくもありません」
ラジカルな経済同友会や、小泉・竹中流の無節操な改革に徹底抗戦する日本商工会議所に比べ、政策ポジションが不明瞭な日本経団連の存在感は薄くなる一方。これまでは世界最強企業のトヨタ自動車が日本経団連の求心力だった。キヤノンも優良企業だが、トヨタほどの力はない。スタッフや情報収集力、政官界とのパイプも細い。御手洗新会長としては事務局に依存せざるを得ないだろう。
「現在は批判精神旺盛で下からの改善意欲も高いトヨタのスタッフが“抑止力”として民僚たちの暴走を食い止めている。しかし、キヤノンは御手洗会長兼社長のトップダウン経営で、上の顔色をうかがう社員も多い。高圧的で権威をふりかざす民僚に、いいように振り回される可能性もある」と、財界に詳しいジャーナリストは警鐘を鳴らす。
「民僚たちは官僚と同じく、自らの発言力と事務局防衛を最優先に考える。御手洗新会長も油断していると、食い物にされかねない」
民僚改革なくして御手洗体制の成功なし、だ。【井上学】