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「為替」 ドル相場“往って来い”、ユーロ・円最高値145円44銭、原油最高値72.40ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「ドル相場“往って来い”、ユーロ・円最高値145円44銭、原油最高値72.40ドル」
ニューヨーク概況 2006年4月20日（木曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片
山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:49JST 「ドル相場“往って来い”、ユーロ・円最高値145円44銭、原油最高値72.40ドル」
【ロンドン市場概況】
19日のロンドン外為市場は、欧州通貨を中心にドル売りが一時優勢になり、ユー
ロ・ドルは1.2349ドルから1.2374ドルまで上昇、ポンド・ドルも1.7825ドルから
1.7880ドルまで上昇、ドル・スイスは1.2695フランから1.2664フランまで下落し、
ドル・円も117円16銭から116円82銭まで下落した。その後、ユーロ・ドルは、
1.2370ドルから1.2400ドルにかけて利食いのユーロ売りオーダーが控えていたこと
で上げ止まり、1.2336ドルまで下落、ドル・円は116円80銭以下の本邦輸入企業やア
ジア系などのビッドに下げ渋り117円05銭まで戻し、ポンド・ドルは1.7844ドルまで
下落、ドル・スイスは1.2708フランまで反発した。ユーロ・円は144円70銭から144
円25銭まで軟調に推移した。
【経済指標】
独・3月の生産者物価指数：前月比+0.5％、前年比+5.9％（予想+0.4％、+5.7％、2
月+0.7％、+5.9％）
仏・2月の経常収支：-34億ユーロ（1月-36億ユーロ）
【要人発言】
4/5-6分英中銀金融政策委員会議事録
「7対1で金利据え置きを決定」
「ニッケル委員が0.25％ポイントの利下げを主張」
「景気は拡大傾向、インフレは2.0％という目標に近い水準にとどまっており、新た
な材料はほとんどないと判断」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円13銭、ユーロ・ドル：1.2338ドル、ユーロ・円：144円52銭、ポン
ド・ドル：1.7847ドル、ドル・スイス：1.2715フラン
【ニューヨーク市場概況】
19日のニューヨーク外為市場では、予想を上回る米コアCPIで10年債利回りが5％を
回復した事から朝方ドルは全面高となったが、イラン核問題に関する同国への制裁
発動観測や米SF連銀総裁のハト派発言を受けて下落に転じた。ドル・円は117円06銭
から投機筋のストップロスを巻き込み117円97銭まで上昇後、地政学的リスクの高ま
りや胡中国国家主席の「人民元改革を継続していく」との発言を受けて反落し、117
円25銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは1.2285ドルから原油価格の続騰や欧米金利差縮小観測を受けた中銀
筋やCTA（商品投資顧問）筋の買い主導で1.2395ドルまで上昇、年初来最高値を更新
し、1.2380ドル前後で引けた。ユーロ・円は144円38銭からオプションバリアーをつ
けて145円44銭まで上昇し、ユーロ導入後の最高値を更新した。ポンド・ドルは
1.7817ドルから1.7937ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.2761フランから1.2650
フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場はガソリン在庫の大幅減少をきっかけに急伸し、72ドル台に乗せ、連日
で過去最高値を更新した。500万バレル超の減少となったガソリン在庫が市場にサプ
ライズを与え、夏場のガソリン供給懸念を受けて買いが強まった。また、米国が
「G8各国や国連安保理メンバーのほとんどがイラン制裁策に賛成している」と発表
したことによる地政学的リスクの強まりも手掛かり材料となった。NYMEX原油先物価
格は72.40ドルまで上昇し、72.17ドル（前日比1.1％高）で取引を終えた。
【株式市場概況】
NY株式相場は大幅上昇。長期金利が低下したことを受けて朝方から上昇して始まっ
た。午後2時過ぎに発表されたFOMC議事録で「利上げは恐らく終了に近い」との認識
が示されたことで一段高となり、主要指数は約1年ぶりとなる上昇幅を記録した。セ
クター別でも不動産や素材を中心に全面高となった。メリルリンチ（MER）の決算は
ストックオプションを費用計上したことで減益となったものの、手数料収入は過去
最高となったことで上昇。また中堅証券会社のジェフリーズ（JEF）も予想を上回る
決算を発表して買われた。小売のシャーパーイメージ（SHRP）も好決算を発表して
15％の急騰。スポーツ衣料品のラッセルコープ（RML）は、バークシャー・ハサウェ
ー（BRKA）による買収で合意に達し37％上昇となった。一方で冴えない決算を発表
したダウ・ジョーンズ（DJ）やクリスピー・クリーム（KKD）が下落。ダウ構成銘柄
では、ヒューレッドパッカード（HPQ）が4.5％高となるなど全面高となった。原油
や商品価格の上昇を受けてアルコア（AA）も堅調。結局ダウは194.99ドル高の
11268.77、ナスダックは44.98ポイント高の2356.14で取引を終了した。マーケット
終了後、テキサス・インスツルメンツ（TXN）やヤフー（YHOO）が相次いで予想を上
回る決算を発表し、時間外取引で上昇して取引されている。
【通貨オプション】
ドル・円は、予想を上回る米CPI発表を受けて10年債利回りが5％を回復した事に
伴い安値から反発した。しかしながら市場では、米利上げサイクルは終焉に近いと
の憶測から主要通貨に対してドル先安感は根強く、オプション変動率は上昇してい
る。1ヶ月物変動率は8.35％から8.50％、3ヶ月物は8.525％から8.575％、6ヶ月物は
8.625％から8.675％へそれぞれ上昇している。
リスクリバーサルでは、円コール買いが全体的に強まり、25デルタ円コール・ド
ルプット1ヶ月物は+0.650％から+0.700％、3ヶ月物は+0.700％から+0.850％、6ヶ月
物は+0.825％から+0.925％へそれぞれ拡大した。
【経済指標】
米・3月の消費者物価指数（CPI）：前月比+0.4％（予想+0.4％）、2月+0.1％
米・3月のコアCPI（食品＆エネルギー除く）：
前月比+0.3％（予想+0.2％、2月+0.1％）
前年同月比+2.1％（予想+2.0％、2月+2.1％）
米・週次の原油在庫：前週比-81万バレル（予想+230万バレル、前回+323万バレル）
【要人発言】
イエレン米サンフランシスコ連銀総裁（投票権有）
「現在のところ金融政策はこれからの指標次第である」
「指標に裏づけがあれば、利上げサイクルは終了する可能性」
「住宅市場の鈍化、経済成長ペースの減速を予想する一方、長期インフレは抑制」
「エネルギー価格上昇などに一時的なインフレ上昇が見られであろうが、長期的イ
ンフレは抑制された状態が継続すると見ている」
「現在の金などの商品価格の高騰は世界経済の拡大、地政学的リスク上昇が要因」
「インフレは容認レンジの上限」
「06年第1四半期GDP成長は5％近い。後半は3-3.25％の持続可能なぺースへ減速予
想」
「インフレには常に警戒している」
アダムズ米財務次官
「中国の人民元改革は慎重すぎる」
「中国の政策が他のアジア諸国の通貨改革を抑制している」
IMF
「2006年度のユーロ圏の経済成長予想を1.8％から2.0％へ上方修正」
「2007年ユーロ圏成長予想を2.2％から1.9％へ下方修正」
「2006年ユーロ圏インフレ予想を1.8％から2.1％へ上方修正」
「ECBは利上げを急ぐべきでない」
「2006年度の日本の経済成長予想を2.8％に上方修正」
「人民元上昇は中国の利益にかなう」
「原油価格の経済への影響は軽微」
「米国は経常、財政赤字削減の努力が必要」
「巨大な米国の歳出を懸念」
「米国の経済成長見通しは2006年度を3.3％から3.4％に上方修正、07年は3.3％」
「米経済成長にとって消費減速、貿易赤字がリスク」
「米国は先進国の経済成長を牽引し続ける見込み」
「世界の経済成長見通しは2006年が4.9％、2007年が4.7％」
「エネルギー価格の高騰、世界経済の不均衡がリスク」
WTO
「より柔軟な人民元は独立金融政策の運営を可能に」
胡中国国家主席
「人民元改革を継続していく」
「人民元の基本的安定を維持していく」
「国家の必要に応じ改革していく」
バーナンキ米FRB議長
「米貿易赤字は必ずしもドルの下落を加速するものではない」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.09 117.97 116.82 117.26
ユーロ・ドル 1.2354 1.2395 1.2286 1.2383
ユーロ・円 144.65 145.44 144.25 145.19
ドル・スイス 1.2689 1.2761 1.2650 1.2669
ポンド・ドル 1.7830 1.7937 1.7817 1.7928
株式市場：
NYダウ 11265.40 11302.95 11236.19 11278.77
ナスダック 2359.79 2370.93 2350.04 2370.88
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.076 5.121
米国債10年物 4.983 5.024
先物市場：
NY金先物 627.3 637.4 624.7 636.0
NY原油先物 71.00 72.40 70.70 72.17
シカゴ日経平均先物 17400 17460 17375 17460
（フィスコ） - 4月20日6時55分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060420-00000002-fis-brf
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