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□長期金利急伸&原油高、景気にダブルパンチ|夕刊フジ
http://news.www.infoseek.co.jp/fuji/story.html?q=19fuji320060419035&cat=7
長期金利急伸&原油高、景気にダブルパンチ (夕刊フジ)
長期金利の上昇ピッチが止まらない。18日の東京債券市場で99年8月以来約6年8カ月ぶりに長期金利が2%台をつけた。イランなど産油国の地政学的リスクで、原油価格も急騰し、最高値を更新。市場では「まさにダブルパンチ。日本経済の2大リスクになりかねない」と危ぶむ声が相次いでいる。
日銀の早期利上げ観測を背景に18日の東京債券市場で、長期金利の指標である新発10年債の利回りが一時、前日終値より0.045%高い2%まで急伸(終値は0.005%上昇の1.960%)した。
生保系シンクタンクのアナリストは「長期金利の上昇は、債券価格を下落させ、国債を大量に保有する中小金融機関などは含み損が拡大する」と警告。「特に地銀は、貸し出し金利の上昇の恩恵を受ける前に、国債の含み損の直撃を受けるため、危機感を募らせている」と指摘する。
大規模な設備投資が必要な電力・石油業界、莫大な資金を銀行から借り入れるヒルズ族への影響も無視できない。
原油高も深刻だ。
18日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、イラン核問題などを映した供給不足から3営業日続騰し、米国産標準油種WTI5月物は初めて1バレル=71ドル台に乗せた。
一時、71.60ドルまで急伸して過去最高を更新。終値は前日比0.95ドル高の71.35ドルと終値ベースでも前日の最高値を更新し、上昇傾向にブレーキがかからない。
先のアナリストは「航空、化学、パルプ業界などにはすでに影響が出ている。スーパーで大量に使われるプラスチックのパックなどを生産する製造業は価格転嫁でしのぐしかなく、最終的に消費者のフトコロを脅かす。すでに石油元売り大手の出光興産は、ガソリンなど石油製品の卸値を1リットル当たり2.1円値上げすると発表した。行楽シーズンのGWを直撃しそうだ」とみる。
もっとも、原油高はデメリットだけではない。商社には追い風で、06年3月期決算はそろって過去最高益を更新する見通し。価格高騰で潤う中東のオイルマネーが日本株に流れ、株高を支える側面もある。
「日本の産業構造がかつての重厚長大から軽薄短小となり、1回に使用する原油量が随分と下がった。経済の牽引役がデジタル家電と省エネを意識した自動車に取って代わっているだけに影響は限定的」(大手証券)と冷静な声もある。
[ 2006年4月19日16時18分 ]