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□西久保社長の呆れた経営感覚|ゲンダイ
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1853576/detail?rd
西久保社長の呆れた経営感覚
「航空業界のホリエモン」――スカイマークエアラインズ(SKY)の西久保慎一社長をこう評した元社員がいたが、“安全”や“公共性”より“収益”を重視しているかのような発言に、「なるほど」と思わされる場面が確かにあった。
昨日(11日)の衆議院国土交通委員会での参考人質疑。経営者としての姿勢を聞かれると、こんな具合だ。
「以前IT業界である程度の資産を得て、それをSKYの経営につぎ込んでいる。時価総額330億円の47%の株を持っている。SKYの経営をしくじるということは私の財産をなくすこと」
鹿児島や徳島路線の撤退では、増資にまで協力した地元経済界からブーイングが起こり、公共交通機関としての社会性が問われたが……。
「このまま就航を続けたら赤字が続くだけ。公共性は必要だが、企業の健全性は別」
こういった姿勢に、さすがに北側一雄国交相も頭にきたのか、
「最終的には利益というのは民間企業であればそうでしょう。しかしそこへ到達するまでのプロセスがある。公共事業者の役割、使命をしっかり認識してもらいたい」
と、徐々に声を荒らげ怒りをあらわにした。
陳謝を繰り返すJAL経営陣とは対照的。西久保社長からはっきりとした謝罪はナシ。整備士が大量退職している問題についても、「会社と方向性の違う人がいなくなって、むしろ整備の質は高まった」というスタンスだった。
「人の言うことに耳を貸さない。社内にいる時と同じですよ」(元SKY社員)
ただ、西久保社長は「整備士は数より質」と幾度となく強調していたが、それについて、こんな疑問の声も出ている。
「9カ月間も未修理だった上、落雷を受けた中古機は、いまだに修理が終了せず、運休期間が延びている。『整備士の質』と西久保さんは言っていますが、それ以前に今のSKYは整備士のスキル不足で、修理ができないんじゃないですか」(航空関係者)
SKYは4月28日からドル箱の羽田―札幌線に参入する予定で、国交省に認可申請した。国交省は、現在実施している異例の1カ月集中監査の結果を受けて認可を判断する見通し。だが、参考人質疑で北側大臣は、こう付け加えた。
「きょうの西久保社長のご発言も念頭において考えたい」
さて、大臣はどう判断することになるのか。
【2006年4月12日掲載】
2006年04月15日10時00分