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(回答先: Re: 科学の根本原則:実験結果は理論に常に優越する 投稿者 万事急須 日時 2006 年 4 月 07 日 03:13:09)
確かに実験結果は理論に常に優越しますが、実験結果を理論化(法則化)できなければ、実用化はできせん。
旧来の理論で説明できない物理現象から新しい理論を導く過程が科学であり、そこから技術や産業の発展が導かれるものです。
逆説的ですが、フリーエネルギーを研究されている方の多くが自身の研究についてきちんとした理論化をしているのでしょうか。
ご自身できちんと理論化ができないのならば、理論化のために学会やらインターネットやらで他の研究者の方々に協力を求めているのでしょうか。
かのアインシュタインでさえ、自身の「相対性理論」の構築過程においてイタリアの数学者の協力を得て式を構築しています。
少なからぬフリーエネルギーの研究者の方々は理論化(言い換えれば本質の追求)の前に先に実用化を求め「研究資金を要求」しているために「疑問」を持たれている事を申し添えます。
また、重要な点は「エネルギー問題が解決すれば、どんどんエネルギーを使っても大丈夫」と考えるのは基本的に誤りで「エネルギー問題と環境問題は分かちがたく結びついていて、エネルギー消費が増えればそれだけ環境負荷は増す。」ということについてご理解していただければと思います。
また、付け加えさせていただければ私も「石油がすべて」とは思っていません。
しかしながら現在の文明が「石油依存文明」からスムーズに「非石油文明」に移行できるかと言えば、大いに疑問を持っています。
石油の起因についても「無機起因説」についてもって研究をすべきだと思っています。
しかし「無機説」をとったとしても発見、採掘、生産までにどれほどの時間と費用(資源)がかかるかと言う問題は回避しきれません。
少々脱線しましたが、「大阪大学サイバーメディアセンター」の菊池誠氏の論文「ニセ科学」入門での「フリーエネルギー」についての論文でも、決して「フリーエネルギー」の研究者がすべて間違っていると言っているのではなく、「科学的視点から問題あり」としている事を申し添えます。
ここに転載(抜粋)しておきます。
原文は
http://www.cp.cmc.osaka-u.ac.jp/~kikuchi/nisekagaku/nisekagaku_nyumon.html
[ここから↓]--------------------------------------------------------------------
3.フリーエネルギー
フリーエネルギー装置とは無からエネルギーを生み出す装置、すなわち第1種永久機関(エネルギー保存則を破る機関)である。
もちろん、永久機関については昔から多くの提案があったのだが、ここでは今現在も開発が続けられているNマシンやエーテル・エンジンといった装置を問題にする。
ちなみに、日本では第1種・第2種を問わず、永久機関に対して特許はおりない。
自然法則、具体的には熱力学法則に反するからである。
しかし、フリーエネルギー開発者はエネルギー保存則を承知の上で、それを回避できる論理を構築しようとしている。
つまり、ここでもフリーエネルギーは反科学でもオカルトでもなく、あくまでも「科学」らしい体裁をもったものとして提案されているのである(ただし、「ニューサイエンス」との接点もあり、「科学らしさ」の意味も微妙ではあるが)。
ここではふたつの論法を紹介しよう。
(1)「エネルギー保存則は証明されていないので、反してもよい」この言説の前半はある意味で正しい。
たしかにエネルギー保存則は「数学的」に証明されたものではない。
しかし、物理法則とはそもそもそういうものである。
エネルギー保存則は経験の集積であって、膨大な傍証に裏付けられている。
仮にこの法則が破れるなら、その影響は科学のあらゆる分野におよぶ。
(2)「未知のエネルギー源があるのであって、それも含めてエネルギー保存則は成立している」これは巧妙な論理で、実際、まじめな研究としても新しいエネルギ源ーが話題になることがある。
ただし、それが「エネルギー」であるためには、かなり厳しい条件を満足しなくてはならない。
その条件がクリアできることが示されれば、物理学者も新エネルギーを認めるはずである。
残念ながら、フリーエネルギー装置がそれをクリアしたことはない。
問題はなぜフリー・エネルギーを研究するのかである。
どうやら、フリー・エネルギー研究者の多くは、装置ができればエネルギー問題が解決すると思い込んでいる善意の研究者のようだ。
しかし、「フリー・エネルギーがあれば、どんどんエネルギーを使っても大丈夫」と考えるのは基本的に誤っている。
エネルギー問題と環境問題は分かちがたく結びついており、エネルギー消費が増えればそれだけ環境負荷は増す。
もっとも、この問題は他の原子力発電や核融合などでも同じことだが。
そういう意味では、エネルギーさえ作ればエネルギー問題は解決するという考え方自体が「ニセ科学」の要素を持っていることは頭にいれておくべきである。
もちろんフリー・エネルギー研究者がいるというだけであれば、笑って済ませてもかまわない。
ところが、これを政権与党である公明党の国会議員団が視察に行った(公明党の広報資料に出ている)とか、市民派を謳う雑誌である『週刊金曜日』の連載小説で肯定的に取り上げられているなどという事例を前にすると、必ずしも笑って済ませているわけにはいかないのかもしれないという気がしてくる。
[ここまで↑]
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