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□’06入社式 話題企業トップの訓示|ゲンダイ
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1831098/detail
’06入社式 話題企業トップの訓示
お詫び、激励、期待……。きのう3日は、多くの企業で入社式が開催された。希望と不安に満ちた新入社員たちに向け、経営トップはどんな訓示を行ったか。中堅、幹部社員にとっても聞き逃せない貴重な言葉のオンパレードだ。
【合併】
合併後初の入社式となった三菱東京UFJ銀行。畔柳信雄頭取は「新しい銀行に入行する、まさに第1期生」と激励し、さらに「収益力に裏付けされた形で安定的にグローバルトップ5入りすることを目指す」と宣言した。
同じグループのUFJニコスの大森一廣社長は「来春にはDCカードと合併し、三菱UFJフィナンシャル・グループのリテール部門を担う中核会社として更なる挑戦が始まる」と、自らを鼓舞するかのようだった。
みずほフィナンシャルグループの前田晃伸社長は「これまでの危機対応型から、未来志向・顧客志向型の体制へと経営のフェーズを転換しました」と自信に満ちた発言。
保険金不払い問題を起こした明治安田生命の松尾憲治社長は、どうだったか。
「昨年の保険金等の不適切な不払い問題で、人生の大きな選択を迫られていた皆さんには、ご心配をお掛けしたが、入社いただいたという皆さんの気持ち、心意気に対して敬意と感謝を表したい」
【存続】
システムトラブル続きだった東証の西室泰三社長はどうか。
「システムへの理解、知識を勉強して欲しい。また海外の人と心をつなぐ能力と語学力を身につけて欲しい」
新人でなくとも、ズシリとくる言葉だ。
世界の勝ち組トヨタは謙虚だ。渡辺捷昭社長は「現在の躍進に浮かれ、われわれの置かれている状況を見誤り、気を抜いた途端、企業としての存続すら危うくなります」と勝って兜の緒を締めよ、か。
GM系からトヨタ系に変わった富士重工の竹中恭二社長は、新入社員の不安を取り除く訓示だった。
「互いに主張すべきことを堂々と述べ、とことん議論しあってウイン・ウインとなる最適解を見いだす情熱とコミュニケーションの努力が必要」
日産のカルロス・ゴーン社長は「透明性はクルマと自動車メーカーにとって不可欠です。クルマの運転にはフロントガラスから見える前方の様子や、燃料が十分かどうか、状況の把握が必要。会社を運営するときも同様」とした。
【責任】
サントリーの佐治信忠社長もユニークな訓示。
「われわれの大先輩である開高健さんのコピーに、人間らしくやりたいな、というのがあります。人から信頼され、誰からも好かれる人間らしいグッドなサントリアンであって欲しいと願っています」
ローソンの新浪剛史社長は「失敗を恐れて何もしないことは、それ以上のリスクがあります」とチャレンジ精神の重要性を口にし、BSE問題に苦しむ吉野家の安部修仁社長は「逆風の中だけど信念を持って取り組んで欲しい」と訴えた。
外資系との競争に翻弄される帝国ホテルの小林哲也社長はホテルビジネスをこう例えた。
「ホテルのサービスは、オーケストラが美しいハーモニーを奏でるようなもの。帝国ホテルというオーケストラのメンバーとしての責任を担うことになります」
この言葉に新入社員は、背筋がピンとなった。
【安全】
「安全」が揺らぐ航空業界。経営トップは避けるわけにはいかない。JALの新町敏行社長は、こう言った。
「昨年来の安全にかかわるトラブルや社内事情に関する一連の事態に不安を抱かれたのではないでしょうか。皆さんに心配をおかけしたことを、心よりお詫び申し上げます」
ドン堤義明氏の逮捕という前代未聞の不祥事を起こした西武ホールディングス(HD)の後藤高志社長も気を引き締めた。
「西武グループは一昨年の事件により、その信用を大きく損なうことになりました。この失われた信頼を取り戻すため、グループ役職員は心を力をあわせて経営改革を行ってきました」
鉄道事業とホテル事業を西武HD傘下に収め新体制が発足したことにも触れ「新しい器が出来上がりましたので、これからはその中に新しい空気を吹き込んでいかなければなりません」と新人たちに期待を寄せる。
【覚悟】
今年がおそらく最後の訓示になる松下電器の中村邦夫社長は、最後まで信頼回復にこだわった。
「松下への社会からの信頼は大きく揺らいでいると考えねばならない。(事故を起こした石油温風器は)最後の1台まで見つけ出す覚悟で、全社をあげて最優先で徹底的に取り組んでいく」
三洋電機は野中ともよ会長が「ピンチこそチャンス。第3の創業の創業者は一人ひとりの社員」と檄を飛ばしていた。
ソニーの中鉢良治社長は、ソニー復活への思いをぶちまけた。
「独りよがりのソニーらしさではいけないが、ソニーの本質は技術だと私は思う。世界のソニー、技術のソニーを復活させたい」
【挑戦】
NECの新トップ、矢野薫社長は「自分が主人公として一人称で語れるプロフェッショナルになってもらいたい。同時にチームワークを大切に」と話した。
今月1日に社長になったばかりの日立・古川一夫社長は「私は社長就任にあたって、社員全員で共有したい言葉として、日立製作所の創業精神を踏まえ、信頼、挑戦、飛躍を掲げました」と新日立をアピール。
ダイキンの井上礼之会長は野球を例にして、こう言った。
「日本列島を沸かせたWBCは、一流選手が一人ひとりの個性を生かしつつ、チームとしての力を最大発揮した素晴らしいお手本であったと思います。会社も同じです」
ITからはソフトバンク孫正義社長。
「ボーダフォン買収で立てた目標は、必ず業界ナンバーワンになり世界中の人々にわれわれのサービスやプラットホームを使ってもらうことです。具体的な目標と期間をはっきり思い描くことで、たいていの夢はかなえられると信じています」
新人には、力強く夢のある訓示だった。
【2006年4月4日掲載】
2006年04月07日10時00分