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国家破綻はありえない
増田 悦佐 (著)
価格: ¥1,470 (税込)
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書籍データ
単行本: 223 p ; サイズ(cm): 19 x 13
出版社: PHP研究所 ; ISBN: 4569647367 ; (2005/12)
おすすめ度: カスタマーレビュー数: 6 レビューを書く
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レビュー
出版社 / 著者からの内容紹介
日本の「国家破綻」は、相変わらず多くの論客たちによって唱えられている。そのほとんどは、「今や日本の国家財政は借金まみれであり、孫の代までかかっても返済不能なほど赤字国債が積み上がっている」から、いつかはこんな無謀・無策な状態は立ち行かなくなり、破綻をむかえることは不可避である……というものである。そして、破綻が来れば、ハイパーインフレなどが起こり、国民は塗炭の苦しみをなめることになるというのだ。
それに対し、著者は、敢然と、「そのような論議は、大増税の正当化など、官僚や政治家、勝ち組の経済人、評論家、大新聞など"知的エリート"と呼ばれる人びとに都合のよい世の中を作るためのポジション・トークである」と、断言する。
そして、本書では、欧米のような"知的エリート独裁社会"でない、"凡人話し合い社会"である日本こそ、これからの国家運営の模範であり、ますます欧米をさしおいて発展していくという論を展開する。
内容(「BOOK」データベースより)
「現代にただよう不安」をぬぐい去るまったく新しい視点から日本経済の未来を予測した画期的論考。
内容(「MARC」データベースより)
政府は貧乏、でも国民はとてもお金持ち、少子高齢化は怖くない、2050年の日本から振り返る…。「現代にただよう不安」をぬぐい去る、まったく新しい視点から日本経済の未来を予測する。
著者略歴 (「BOOK著者紹介情報」より)
増田 悦佐
1949年、東京生まれ。1986年春以来、日系証券会社1社、外資系証券会社3社で、計20年近くにわたって建設・住宅・不動産業界を担当しつづけている。緻密なマクロ経済分析に裏打ちされた大胆な少数派的見解を唱えつづけ、ほとんどの場合多数派より良い推奨実績を残してきた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
目次
第1章 政府は貧乏、でも国民はとてもお金持ち(どちらが貧乏になったのかさえ理解できていない
結局のところ大増税か国家破綻しかないのか
「遅すぎる」とあおられて正しい方向を見誤るな ほか)
第2章 少子高齢化は怖くない(誤解だらけの少子高齢化論議
実にうまくいった日本の人口転換
人口の減少でなぜ質の高い労働市場が拡大するのか ほか)
第3章 二〇五〇年の日本から振り返る(日本は優柔不断型経営だから危険を回避できた
常識的な経営を全員参加で推進したのが成功の鍵だった
学歴・年齢制限・男女差別の問題はなくなった ほか)
評価5 いい本である。, 2006/03/03
レビュアー: yoshi2 - 自分が書き込んだレビューをすべて見る
内容、詳細は他の評者のものを参考にされればよいと思う。皆さんそれぞれにいい意見を書いておられる。
実はこの本はだいぶ前に買って、積んどくだったものである。何かの拍子に手を出して読み出したらとまらない。
気分が良くなる。日本を見捨てない。民度は世界一だ。技術もそうだ。
エネルギー効率はずば抜けている、などなど、、。痛快である。
良くないのは題名が地味なことである。鬼面人を威さない。
「国家破綻はありえない」、という題では、すぐ手を伸ばして読む気にならない。どうして買ったのか分からないが、手元にあったから読んだだけである。
これが欠点である。
したがって、私は著者の「高度成長は復活できる」を買った。
ところが実はこれも買ってあり、ただ読んでなかったのである。
題名を考えるべきである。
たとえば、「破綻本はうそである」とか、「マスコミの破綻国家説は、捏造である」とかではどうかな。
せっかくの内容も読んでくれなければ意味がない。
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評価4 希望としての『国家破綻ありえない』, 2006/01/16
レビュアー: programmerd (千葉県市川市) - 自分が書き込んだレビューをすべて見る
本書の主張を簡単にまとめれば、(1)補助金、公共事業費など効率の悪い事業への支出を絞り、歳出を歳入と均衡させれば国債額の残高は全く問題がない、(2)人口減少は社会と資源の効率化を求める契機となる、どちらも日本の高い生産技術ならば実現可能である..という明るく前向きなものです。
これらの理論展開は「日本人(官僚含む)はそんな馬鹿な選択をしない」という、日本人性善説に立脚しているものです。確かに、(1)など財政学的に当たり前の話ですし、(2)についても労働人口が減れば効率化しなければならないのも当たり前、また、日本の総合的な生産技術力が国債平均より高いことも既知の事実です。
問題なのは、できることが本当にやれるのか?ということでしょう。破綻本が訴える不安も本当はそこにあるのだと思います。国債だって、人口減少だって、外交などに比べればはるか以前に予測・予防できた事なのに、これまでほとんど手を打ってこなかったわけでしょう。著者は、911の選挙で国民は小泉さんの改革路線を選択したので、政策の転換はなされたとしていますが、外交圧力と既得権者(官僚、農家、土建屋、ヤクザ)の力を過少評価しているのではないか気になります。また、個別には国債利率はこれまで下がり続けているのだから、年次の負担は増加しないという考え方も気になります。10数年前から今に至るまでは、利率が下がる余地もあったのでしょうが、この先10数年、著者の言う経済成長があっても同じように利率の低さが維持されるのでしょうか? 収支均衡までのプロセスが見えません。
本書の主旨が明快であることは一目置くところですが、著者のビジョンの中で政治・外交の要素がすこぶる低く扱われているのが気になります。私は経済が全てを主導するという考えは国際関係の中では基本的に誤りだと思っていますが、著者がその疑問にどう応えるのか、たいへん興味があるところです。
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評価5 国家破綻を鵜呑みにする前に!(ちょっと驚きです。), 2006/01/14
レビュアー: happyfun120 - 自分が書き込んだレビューをすべて見る
これまで一般的な(?)国家破綻関係の本しか読んだことが
無かったためでしょうが、本書には軽い衝撃を受けました。
なるほど、このような考え方や見方もあるのかと。
・国家破綻は間違いない!
・少子高齢化は大問題だ!
と信じている方には、オススメです。
逆の立場や視点を理解することで、物事をより深く理解出来
ると思います。斬新なアイデアの根底にも、経済を管理では
なく、自然な競争に任せることや、均等ではなく都市と地方
の特色を生かすことなどいずれも最適化/効率化を目指すもの
であり十分納得の出来るものです。
これらの斬新な考えと同じくらいに私が衝撃を受けたのは、
今の日本社会や豊かな社会/成熟した社会が"幼児化(=オタク化?)"
する方向にあると、著者が指摘している点です。以前、生物の
進化に関連して「幼児化するヒト」という本を読んだのですが、
ヒトがとり続けている進化の戦略つまり、幼児化がこの日本
社会の現状説明にも当てはまるというのはちょっと驚きの仮説
でした。(著者の指摘する2050年後の未来は、少し大胆すぎたの
で評価は☆4つにしました。)
国家破綻後の世界にせよ、幼児化による平和な世界にせよ、
どちらにも対応出来るように、「物の見方や考え方」に磨きを
かけておくのが一番のような気がします。(備えよ常に。)
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盲点がたくさん指摘してある, 2006/01/13
レビュアー: えめふろ - 自分が書き込んだレビューをすべて見る
読後感が非常によいです。「今の破綻本、危機本というのは、日本経済の危機じゃなくて日本の知識人の知的能力の危機を示している。」という挑発的な物言いにも、全くイヤミを感じません。「日本の本当の強さは、広大で底の深い内需市場にある。日本ほど輸出依存度の低い先進国は他にはない。」、「エネルギー消費量を経済活動に変換することにかけては、日本が世界でいちばんうまい。」「たしかに日本の知識人は欧米よりもはるかに弱いけれども、大衆の質では欧米よりもはるかに高い。」といった、「破綻本」では軽視されがちな事実が、実に説得力ある論旨と数字で説明されています。こういう本物の知識人は証券会社の雑事から開放してあげてもいいように思います。
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