★阿修羅♪ > 国家破産45 > 243.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
「為替」 予想上回る米貿易赤字でドル売り加速116.88円まで、原油61ドル台/ニューヨーク外国為替市場概況
「予想上回る米貿易赤字でドル売り加速116.88円まで、原油61ドル台」ニューヨー
ク概況 2006年2月11日(土曜日)−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:28JST 「予想上回る米貿易赤字でドル売り加速116.88円まで、原油61ドル台」
10日のロンドン外為市場では、ドル・円は、海外短期筋からの利食いのドル買い
で117円90銭まで反発した後ドル売りが再開され、117円50銭のストップロスをつけ
て117円35銭まで下落した。再び利食いのドル買いで117円68銭まで戻した後は米貿
易収支の発表待ちムードが強まり、117円50銭付近で小動きになった。ユーロ・円
は、141円05銭まで反発後140円61銭まで下落した。ユーロ・ドルは1.1957ドルから
1.1987ドルで、ポンド・ドルは1.7427ドルから1.7484ドルで、ドル・スイスは
1.2982フランから1.3011フランで取引された。
【経済指標】
仏・05年10-12月期のGDP:前期比+0.2%(予想+0.4%、前期+0.7%)
仏・2005年のGDP:+1.4%(2004年+2.1%)
仏・12月の貿易収支:-31.02億ユーロ(11月-30.58億ユーロ)
独・1月のEU基準CPI確報値:前年比+2.1%(速報値に同じ)
【要人発言】
ブルトン仏経済財務産業相
「2005年の仏財政赤字はGDP比3%を下回る見込み」
リープシャー・オーストリア中銀総裁
「インフレリスクは上向き」
「ECBの金融政策は経済成長の阻害要因ではない」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円:117円57銭、ユーロ・ドル:1.1973ドル、ユーロ・円:140円71銭、ポン
ド・ドル:1.7502ドル、ドル・スイス:1.2997フラン
【ニューヨーク市場概況】
10日のニューヨーク外為市場では、米12月の貿易赤字が予想以上に拡大し、2005年
度通年で史上最大を記録したことからドル売りが強まり、ドル・円は中東筋やヘッ
ジファンド、マクロファンドの売りに押されて116円88銭まで下落した。下値でのア
ジア筋の強い買いや谷垣財務相の「為替は注意してみていきたい」との発言、「バ
ーナンキ新FRB議長の15日の議会証言がタカ派よりとなる」との観測を受けた債券利
回りの上昇で118円03銭まで反発し、117円85銭前後で引けた。
ユーロ・ドルは貿易赤字発表後に一旦1.2027ドルまで上昇したが、リアルマネー筋
の強い売りで反転し、ストップロスをヒットし1.1892ドルまで下落し、安値圏
1.1905ドル前後で引けた。ユーロ・円は日本の好調な経済指標や中国人民元追加切
り上げ観測を受けた円買い意欲が強く140円90銭から140円01銭まで下落した。ポン
ド・ドルは一旦1.7575ドルまで上昇した後1.7430ドルへ反落した。ドル・スイスは
1.2925フランから1.3086フランまで上昇した。
【原油市場】
原油相場は、国際エネルギー機関(IEA)が需要を上回る産油能力の拡大を指摘した
ことから下落した。IEAは10日付の月報において、「産油能力が今年拡大し、その供
給増加量は、世界需要の伸びを上回るだろう」との見方を示し、産油国の供給能力
の高まりを指摘した。62ドル前後の重要な下値支持帯を割り込み、短期筋の見切売
りが強まったことも相場押し下げ要因となり、軟調に推移した。NYMEX原油先物価格
(3月限)は一時61.20ドルまで下落し、61.84ドル(前日比1.2%安)で取引を終え
た。なお、今週の原油価格の騰落率は-5.4%となった。
【通貨オプション】
ドル・円スポット相場は、日本の機械受注の大幅増加や米12月貿易赤字が予想を上
回り、2005年度通年で史上最大となった事を受けて116円88銭まで売られた。この相
場を受けたオプション市場では買いが先行、1ヶ月物変動率は8.950%から9.350%、
3ヶ月物は8.725%から8.975%、6ヶ月物は8.625%から8.775%へそれぞれ上昇して
いる。
日銀の量的金融緩和が近く解除されるとの憶測が強まった事などからリスクリバー
サルでは円コール買いが強まった。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は
+0.500%から+0.650%、3ヶ月物は+0.700%から+0.750%、6ヶ月物は+0.725%から
+0.775%へそれぞれ拡大した。
市場では120円ストライクなど上値ストライクの売りが目立っていた。
【株式市場】
NY株式相場は上昇。前日のモスコウ発言を受けた金利先高感や、朝方発表された貿
易収支で貿易赤字が予想を上回ったことで日中は軟調推移となった。しかしなが
ら、原油価格が61ドル台へと下落した事などで引けにかけて上昇に転じる展開とな
った。セクター別では、電気通信・サービスや運輸が上昇する一方で、医薬品バイ
オやエネルギーが軟調。2000人の人員削減を発表したオラクル(ORCL)が軟調。また
セールスフォース・ドットコム(CRM)は大口顧客を失うとの憶測から10.8%安となっ
た。一方で55億ドルの社債発行を発表したシスコが上昇。セキュリティ・ソフトウ
ェアのマカフィー(MFE)も予想を上回る決算を発表して上昇した。ダウ構成銘柄で
は、ファイザー(PFE)は2006年の業績見通しがアナリストの事前予想を下回り下落し
た。結局ダウは35.70ドル高の10919.05、ナスダックは6.01ポイント高の2261.88で
取引を終了した。ファイザー(PFE)は小売向け製品部門の分割又は売却を検討してい
ることを公式に認めたものの、今後2年間の売上成長はほぼ横這いとの見通しを示
し、落胆売りが広がっている。
【経済指標】
カナダ・1月の雇用統計
雇用者増減数:+26300人(予想+17000人、12月-2100人)
失業率:6.6%(予想6.5%、12月6.5%)
カナダ・12月の貿易収支:+77億カナダドル(予想+67億カナダドル、11月+69億カナ
ダドル)
米・12月の貿易収支:-656.8億ドル(予想-650億ドル、11月-646.9億ドル←-642.1
億ドル)
対中赤字:163.0億ドル(前月比-11.9%)、日本:68.0億ドル(同比-6.6%)
EU全体:101.3億ドル(同比-9.2%)、カナダ :80.4億ドル(同比+4.7%)
OPEC:75.6億ドル(同比+3.4%)
米・1月の財政収支:+210億ドル(予想+80億ドル、12月+85.8億ドル)
【要人発言】
谷垣財務相
「為替相場はよく注意して見ていきたい」
「デフレに関する色々な数値は一歩一歩改善している」
「デフレは克服しきった状況ではない」
「原油高に関してはG8ではこれまでの議論を確認し、実行していく」
「為替相場はファンダメンタルズを反映している」
パパデモスECB副総裁
「更なる中国の人民元改革は必要」
「ユーロ圏の消費者信用は上昇した」
「原油価格、世界不均衡が経済成長リスク」
「短期インフレは引き続き上昇傾向だが、中期的には低下」
「ECBの金融政策は新たな経済指標による」
「ECBはインフレを抑制するため敏速に行動」
「賃金上昇は緩やかだがいくつかの国で賃金圧力は上昇しつつある」
「原油価格の2次的影響の可能性はある」
「ECBは警戒が必要」
「市場のECBによる追加利上げ予想は妥当」
シュタインブリュック・ドイツ財務相
「本年の世界経済は2005年よりも良い」
「リスクとしては米国経常赤字の拡大や原油価格があげられるが、各国の協力が重
要となる」
グラッサー・オーストリア財務相
「欧州圏の経済は好調で、引き続き回復基調を予想する」
「2006年には経済成長加速を予想している」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場: (始値) (高値) (安値) (終値)
ドル・円 117.77 118.03 116.88 117.86
ユーロ・ドル 1.1975 1.2027 1.1892 1.1904
ユーロ・円 140.94 141.05 140.01 140.31
ドル・スイス 1.2993 1.3086 1.2925 1.3067
ポンド・ドル 1.7433 1.7575 1.7427 1.7443
株式市場:
NYダウ 10883.51 10944.99 10820.20 10919.05
ナスダック 2255.12 2266.44 2235.41 2261.88
債券市場: (始値) (終値)
米国債30年物 4.500 4.553
米国債10年物 4.543 4.586
先物市場:
NY金先物 562.5 563.8 550.0 553.5
NY原油先物 62.90 62.95 61.20 61.84
シカゴ日経平均先物 16200 16335 16155 16275
(フィスコ) - 2月11日7時31分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060211-00000001-fis-brf