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自治体破綻、住民「応分の増税」も視野 総務相懇談会
2006年02月10日22時34分
竹中総務相の私的懇談会「地方分権21世紀ビジョン懇談会」は10日、自治体の破綻(はたん)法制導入を含む地方財政制度のあり方について(1)破綻法制導入前に、地方への権限や税財源の移譲を進めるため10年程度の移行期間を設ける(2)自治体が発行する地方債(借金)の償還を政府が事実上保証してきた現状を見直し、自治体の判断と責任で発行する制度に転換する――などで大筋合意した。新制度移行後の借金で破綻した場合は増税などで住民の責任を問うことも検討する。
破綻法制は、財政難に陥った自治体を民間企業の民事再生法などと同じように財政再建させる枠組みとして竹中総務相が整備を検討している。
10日の懇談会では、宮脇淳・北大大学院教授が「現行の財政再建団体制度には、どういう形で債務を処理するかの規定がない」などと指摘。現行制度に代わる10年後の制度設計として、国から地方に権限や税財源の移譲を進めたうえで、地方債を自治体の判断と責任で自由に発行できるよう制度設計を見直す方向となった。事実上の政府保証は原則廃止して市場の監視に委ね、自治体が借金をする際には住民投票を実施するなど、「住民による規律」も前面に打ち出すことを検討していく。
新制度の創設後、自治体が自主的に発行した借金がかさんでデフォルト(債務不履行)に陥って破綻した場合は、増税などによって住民に応分の負担を求めることも視野に入れている。経済財政諮問会議の議員でもある本間正明・大阪大大学院教授は「最終責任は自治体の意思決定にかかわったすべての人に存することを明記すべきだ」と主張している。
破綻の認定方法やその後の処理についても明文化を目指すが、どこまで具体的な制度設計に踏み込むかが今後の焦点となりそうだ。