★阿修羅♪ > 国家破産45 > 203.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
投資事業組合、会計基準見直しへ 「連結対象」厳格に
企業会計のルールを作る民間の「企業会計基準委員会」が7日開かれ、ライブドア事件で不正な利益を生み出す「隠れみの」に使われたとされる投資事業組合の会計基準を見直すことを決めた。投資組合をめぐっては、金融庁が今国会に提出する投資サービス法案(仮称)で登録制を導入する方針を決めており、会計と情報開示の両面で規制を強化する方向となった。
企業会計基準委はこの日の会合で、米国のエンロンやワールドコムなどの会計不祥事で不透明な取引の温床となった特別目的会社(SPC)の会計ルールを作成するため、専門委員会を設置することを決めた。ここで投資事業組合向け基準も見直す方針。
現在も投資組合は、親会社の企業が50%超出資するなど「実質支配」が及んでいれば、原則として連結決算の対象の子会社となり、有価証券報告書での開示が義務づけられている。
ただ、ライブドアは実質支配している投資事業組合が買収対象の企業をすでに手中に収めていたにもかかわらず、その事実を隠し、その後に買収を決めたかのように発表。組合を通じて手に入れた株式を株式分割に合わせて高値で売り抜け、利益を得たとされる。
こうした意図的な不正は防げなかったにしても、「あいまいなルールが不正取引の温床となった」と自民党などから批判が相次ぎ、連結決算の対象となる投資組合の基準を明確にすることになった。今後は親会社が投資組合を実質的に支配し、子会社として扱う場合の基準を厳格にする。具体的には、(1)投資組合の利益を最終的にどの企業が受け取るのか(2)投資組合が銀行融資を受ける時にどの企業が債務保証しているのか(3)投資組合が倒産した時にリスクを負う企業はどこか――などに注目して判断することを検討する。
会計制度に詳しい法政大学の竹口圭輔・助教授は「取締役会などの意思決定機関を持たない投資組合に現在の連結基準を適用するのは無理がある。親会社との資金面での関係性を重視して連結範囲を決める必要がある」と指摘している。
◇ ◇
◆キーワード
〈投資事業組合〉 組合員(出資者)から集めた資金を運用・投資し、収益を得ることを目的とする組織。民法上の「任意組合」や、商法上の「匿名組合」などがあり、組合員は債務について無限の責任を負う。ライブドアが使ったのは任意組合で、登記や情報開示の義務がないため、組合数や投資規模の実態は把握されていない。
http://www.asahi.com/paper/business.html