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http://www.nikkei.co.jp/news/kaigai/media/djAYO5340.html
GM、トラシンダ顧問のヨーク氏を取締役に指名
ニューヨーク（ウォール・ストリート・ジャーナル）米ゼネラル・モーターズ（NYSE：GM）は６日、有力投資家カーク・カーコリアン氏率いる投資会社トラシンダのアドバイザーを務めるジェローム・ヨーク氏が７日付でGMの取締役に就任すると発表した。
６日の月例の取締役会は、さまざまな経費節減策を話し合う目的だったが、ここでヨーク氏の取締役就任が決議された。GMによると、ヨーク氏は取締役会の公益委員会と投資ファンド委員会のメンバーになる。
同社はまた、メリルリンチの会長兼最高経営責任者（CEO）であるスタンレー・オニール氏がGMの取締役を辞任したと発表した。多忙であることに加え、利益相反を避けるためにはGM取締役としての活動が十分にできないことを理由に挙げている。
GMのリチャード・ワゴナー会長兼CEOは声明で「ヨーク氏は自動車業界での豊富な経験と知識を当社取締役会にもたらしてくれる。同氏を迎えることを喜ばしく思う」と述べた。ヨーク氏は、かつてのクライスラーやIBM（NYSE：IBM）で、最高財務責任者（CFO）や取締役などを歴任した。
関係筋によると、同日の取締役会では、普通株１株につき２ドルの年間配当を維持するか半減するかについて結論を出す予定だった。ヨーク氏は１月、GMに、配当の半減、経営陣の給与削減、自動車のブランド数削減など、積極的なリストラ策を講じるよう求めた。トラシンダはGM株の9.9％を保有している。
過去1年間、高い配当利回り以外にGM株保有による利益がほとんどなかった株主には、減配は不評を買うとみられる。
今回の取締役会では、GMの金融子会社ゼネラル・モーターズ・アクセプタンス（GMAC）株の売却計画について進ちょく状況を検討する予定でもあった。債券投資家はこの問題に大きな関心を寄せている。GMとGMACは債券発行体としては世界最大規模で、格付けを獲得している債券の発行残高は、GMが300億ドル、GMACが1200億ドル、計1500億ドルに達する。さらに、活況を呈しているクレジットデリバティブ市場では、主にアジアや欧州の投資家が、GMやGMACの債務履行をめぐり、数百億ドル相当のポジションを取っているとされる。
GMの広報担当者は６日夜、「発表した取締役人事のほかには、取締役会が減配を決めたかどうかなどについてはコメントしない」とした。
ヨーク氏の取締役就任は米株式市場の取引終了後に発表された。GM株の通常取引終値は、前週末比0.19ドル（0.82％）高の23.34ドルだった。その後の時間外取引では一段高となり、23.60ドルで取引されている。
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