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ボランティアから職業へ NPO人材 有給時代 “やりがい派”募る
25日中区で就職展【読売 中部発】
http://chubu.yomiuri.co.jp/news_top/060205_1.htm
NPOの求人案内を見る学生(4日、名古屋市中区のなごやボランティア・NPOセンターで) ボランティア活動のイメージが強い非営利組織(NPO)などが、有給スタッフの採用に積極的に乗り出している。25日には「NPO/NGO就職展」が、名古屋市で初めて開かれ、採用担当者と希望者が対面する。愛・地球博(愛知万博)で多彩な活動が紹介されたNPOは、法人数が急増し、より専門的な活動をするため有能な人材確保に動いており、新たな職場として定着するか注目される。
就職展は、NPOの支援をしている「なごやボランティア・NPOセンター」が同市中区の同センターで開く。今のところ東海地方などから12団体が参加する予定だ。
同センターのアドバイザー矢内淳さんは、「NPOの活動を支えるには、ボランティアだけでなく、運営を担う有能な人材を確保する必要がある」と訴える。
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の2004年全国調査によると、有給職員は1団体あたり平均4・9人、平均年収は174〜301万円で、有給職員数、年収とも増える傾向にある。
学校に市民講師を派遣しているNPO法人「愛知市民教育ネット」(名古屋市熱田区)の毛受芳高・代表理事は、「学校や企業と市民講師をつなぐ『教育コーディネーター』を採用したいが、それには豊かな経験と力が必要。ビジネスに飽き、地域のために働きたいと思う人を募りたい」と話す。
国際協力のNPO法人「ジェン」(東京都新宿区)の戸倉由紀枝さんは、「NPOの知名度が上がり、新聞広告で求人する団体も出てきた。給料よりもやりがいを優先する人に来てほしい」と呼びかける。
自らもNPO活動に参加している朝日大の吉田良生教授(労働経済論)は、「有給スタッフの採用は、NPOの活動が社会的にも認められてきた表れ。人材を確保する以上は、事業者として、労災や年金に加入するなど、職員を保護する体制も必要だ」と指摘している。
問い合わせは、同センター(052・222・5781)。
■ NPO法人 福祉や災害救援、国際協力など17の分野で活動し、NPO法に基づいて法人格が与えられた非営利の民間組織。事業報告書の提出など情報公開が義務づけられるが、団体として財産が管理できる。一定の要件を満たした団体は「認定NPO法人」となり、税制上の優遇措置を受けられる。平和や環境保護活動などに携わる民間活動団体(NGO)が、法人格を取得している例も多い。
法人数急増愛知806、岐阜331、三重367
NPOは1998年12月に「特定非営利活動促進法」(NPO法)が施行されて以降、法人数が年々急増しており、内閣府によると、全国の法人数は約2万4800団体に上っている。
東海地方でも急増傾向が顕著で、法人の認証数は今年1月末現在、愛知県で806、岐阜県で331、三重県で367となっている。
「保健・医療、福祉の増進」を活動内容に掲げている団体が圧倒的に多く、全体の5〜6割を占めている。次いで多いのが、「社会教育の推進」「まちづくりの推進」「子どもの健全育成」など。活動の専門化と多様化を反映し、4割ほどが他のNPOへの助言や援助も行っている。
(2006年2月5日 読売新聞)