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(回答先: 西武帝国の興亡〜会社は株主のものか 【松崎 隆司=経済ジャーナリスト】 投稿者 愚民党 日時 2006 年 2 月 03 日 09:05:31)
西武HD発足 再編ほぼ完了 企業統治など課題鮮明
西武鉄道グループは三日、中核持ち株会社「西武ホールディングス(HD)」を設立した。ホテル・レジャー事業を集約した新会社も始動し、再編はほぼ完了。投資会社の支援に加え、ミレニアムリテイリングなどとの提携も決まり、再建へ弾みがつきそうだ。ただ、遅れた沿線開発や保有資産の活用に加え、企業統治や人事面などで課題も鮮明になっている。
≪増える援軍≫
西武グループの再編は経営と執行を分離し、西武HDがグループ経営を統括する。西武鉄道は引き続き鉄道事業を担い、旧プリンスホテルと旧コクドが合併した新プリンスホテルがホテル・レジャー事業を担当。最終的には三月に一連の再編手続きが完了する。
大株主の堤義明前コクド会長の影響力を薄めるため、グループ全体で千六百億円の増資も実施するほか、各事業で新規投資も進める。西武HDの後藤高志社長は「今年は西武グループにとって飛躍の年になる」と期待を込める。
ここに来て、再建に向けた支援に名乗り出る企業が相次いでいることも経営陣を強気にさせているようだ。
その筆頭が西武百貨店とそごうを傘下にもつミレニアムリテイリングとの資本・業務提携だ。
両グループでは「駅周辺商業施設の開発やカード相互利用などの共同事業を検討中」としている。ミレニアムがセブン&アイ・ホールディングスと経営統合を決め、両グループの店舗展開や、小売業のノウハウ吸収を期待できることも、西武には追い風となりそうだ。
また、伊藤忠商事が二十億円、京浜急行電鉄が七億円をそれぞれ出資することも明らかになった。伊藤忠は沿線開発や資材調達で協力。京急はターミナルの品川駅周辺で、西武の系列ホテルも含めた再開発などを共同で進めるとみられる。
≪人事面で混乱≫
ただ、再建へ不安材料も残されている。
増資を引き受けて大株主となった米サーベラス、日興プリンシパル・インベストメンツの両投資会社の保有比率は計45%。短期的な投資を重視する傾向のある投資会社の行動が論議を呼ぶ中で、保有株の売却時期や売却先によっては西武の経営を左右する。
沿線開発や、老朽化したホテルなど保有資産のてこ入れも喫緊の課題だ。「他の鉄道グループが商業施設や住宅の開発で先行するのに比べ、西武は出遅れ感が強い」(鉄道アナリスト)とされている。
さらに堤清二元セゾングループ代表ら創業者一族とのコクド株所有権をめぐる訴訟も泥沼化し、イメージダウンは避けられない。先月末に西武HDの役員候補三人が急遽(きゆうきよ)就任を辞退するなど、人事面でも混乱がみられる。
人口減少時代で鉄道収入は頭打ちで、頼みのホテル・レジャー事業の強化も緒に就いた段階であり、西武グループの今後はなお不透明だ。(柿内公輔)
http://www.sankei.co.jp/news/morning/04kei003.htm