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「為替」 FOMC声明“慎重なペース”削除ながら中立的な内容116.68円-117.56円／ニューヨーク外国為替市場概況
「FOMC声明“慎重なペース”削除ながら中立的な内容116.68円-117.56円」ニューヨ
ーク概況 2006年2月1日（水曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子 片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*07:30JST 「FOMC声明“慎重なペース”削除ながら中立的な内容116.68円-117.56円」
【ロンドン市場概況】
31日のロンドン外為市場では、ポジション調整のユーロ・円、ドル・円の売りが
続き、ユーロ・円は141円96銭から141円62銭まで下落、ドル・円は117円割れのスト
ップロスを試す動きもあり、117円32銭から116円98銭まで下落した。売り一服後
は、ドル・円は117円24銭まで反発、ユーロ・円も141円87銭まで反発した。ユー
ロ・ドルは1.2089ドルから1.2112ドルで、ポンド・ドルは1.7710ドルから1.7751ド
ルで、ドル・スイスは1.2824フランから1.2855フランで取引された。
【経済指標】
仏・12月の生産者物価：前月比-0.1％、前年比+3.1％（予想+0.2％）
独・1月の失業者数（季調済）：前月比+6.9万人の469.9万人、失業率11.3％
日本財務省：12月29日-1月27日の為替介入額はゼロ
【要人発言】
ヘリル・アルジェリア・エネルギー鉱業相
「OPEC総会、生産枠を据え置く見通し」
プーチン露大統領
「6.4％辺りの2005年GDP伸び率には満足」
「2005年のルーブル上昇はうれしくない、ロシアの産業に好ましくない影響与え
た」
アルト独連邦雇用庁副長官
「2月は失業者が減少するとの予想に反したものになるだろう。2月には失業がやや
拡大するのが通例だ」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円27銭、ユーロ・ドル：1.2120ドル、ユーロ・円：142円11銭、ポン
ド・ドル：1.7706ドル、ドル・スイス：1.2832フラン
【ニューヨーク市場概況】
31日のニューヨーク外為市場では、ドル・円はFOMCを控えたドル買い持ちの手仕舞
いやハト派声明の思惑での米債券利回り低下を受けて、米インベストメントバンク
などの売りが強まり116円68銭まで下落した。FOMC声明が“慎重なペース”の文言は
削除されたものの、中立的な内容となったことからショートカバーが先行し、117円
56銭まで反発し、117円25銭前後で引けた。
ユーロ・ドルはロンドンFixでの月末調整に絡むリアルマネーの買いや米債券利回り
の低下を受けて1.2107ドルから１.2190ドルまで上昇したが、FOMC後に1.2120ドル手
前まで弱含み1.2150前後で引けた。ユーロ・円はユーロ・ドルの上昇に連れて強含
み、141円96銭からオプションバリアーをつけて142円68銭まで上昇した。ポンド・
ドルは1.7690ドルから1.7859ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.2840フランから
1.2740フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は4日ぶりに反落した。石油輸出国機構（OPEC）が原油価格の上昇やイラン
の核問題の影響に配慮することで生産枠の据え置きを正式に発表し、材料の出尽く
し感から調整売りが強まった。OPECは3/8の次回総会まで生産量を現行水準で維持す
る。NYMEX原油先物価格（3月限）は弱含み推移し、67.92ドル（前日比0.6％安）で
取引を終えた。
一部メディアが“欧米がイラン核問題の国連安保理付託において中国、ロシアの同
意を得た”と報じており、OPEC第2位の産油国イランに対する制裁発動の公算が高ま
っている。当面、安保理が制裁に踏み切ることはないとみられるが、OPECの生産余
力が乏しいことから価格が高騰する恐れがあり、依然として先高観は強い。
【通貨オプション】
ドル・円スポット相場は、FOMC声明がハト派的になるとの憶測にドル買い持ち手仕
舞いの動きが一旦強まるが、声明自体は市場の予想ほどハト派的とならなかった事
からドル買い戻しが先行、結局往って来い相場となっている。この相場を受けたオ
プション市場では短期物買い、長期物売りが活発となっている。1ヶ月物変動率は
8.800％から8.900％、3ヶ月物は8.675％から8.750％へそれぞれ上昇する一方、6ヶ
月物は8.625％から8.575％へ低下した。
市場では短期では円安推移が継続し、中長期には円高に転じるとの観測が広がって
いる模様でリスクリバーサルでは短期物の円コール買いは後退しているものの、6ヶ
月以降の買い意欲は強い。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.500％から
+0.400％、3ヶ月物は+0.650％から+0.636％へそれぞれ縮小したが、6ヶ月物は
+0.725％から+0.818％へ拡大している。
【株式市場】
NY株式相場は小幅下落。注目のFOMC(連邦公開市場委員会）では大方の予想通り
0.25%の追加利上げが決定され、声明文では「測定できる（ペース）」の文言が取り
除かれた。しかしながら、更なる利上げに含みを残した内容が株式相場には弱材料
と受け止められた。セクター別では、ヘルスケア機器や小売が上昇する一方で、自
動車・自動車部品や半導体・半導体製造装置が軟調。グッドイヤー・タイヤ(GT)は
決算で原材料価格の高騰が予想以上に利益を圧迫していたことが嫌気され16.6%安と
なった。ナスダック証券取引所(NDAQ)は予想通りの決算を発表したものの、やや慎
重な見通しを示したことで10.3%安。一方でグーグル(GOOG)と音楽配信で提携すると
の憶測からナプスター(NAPS)が大幅上昇した。ダウ構成銘柄では、UBSが投資判断を
引き上げたアルコア(AA)が上昇する一方で、慎重な通年予想を示したアルトリア
(MO)が下落。結局ダウは35.06ドル安の10864.86、ナスダックは0.96ポイント安の
2305.82で取引を終了した。マーケット終了後に発表されたグーグル(GOOG)の決算
は、売上は12.9億ドルとほぼ予想通りだったものの、税率上昇などによって一株利
益は1.54ドルと事前予想の1.76ドルを下回り、時間外取引で大幅に下落して取引さ
れている。
【経済指標】
米・10-12月期の雇用コスト指数：前期比+0.8％（予想+0.9％、前期+0.8％）
米・1月のシカゴ購買部協会景気指数：58.5（予想59.8、12月60.8←61.5）
米・1月の消費者信頼感指数：106.3（予想104.8、12月103.8←103.6）
米・FOMC結果：FF金利誘導目標水準を0.25％ポイント引き上げ、年4.50％に設定
【要人発言】
FOMC声明
「経済の拡大は堅調」
「ある程度の引き締め政策が必要となる可能性（some further policy firming
may be needed）」
「コアインフレは比較的に低い水準」
「長期的なインフレ期待は引き続き抑制されている」
「エネルギー価格の上昇はインフレリスクを加速させる可能性がある」
「原材料使用の上昇はインフレを加速させる可能性がある」
「経済の変化には応じて行動」
「経済成長の維持とインフレをバランスするため引き締めは必要である」
米上院本会議
「バーナンキ氏をFRB新議長に承認」
【ロンドン市場始値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.20 117.56 116.68 117.21
ユーロ・ドル 1.2109 1.2190 1.2089 1.2156
ユーロ・円 141.74 142.68 141.62 142.46
ドル・スイス 1.2853 1.2855 1.2740 1.2778
ポンド・ドル 1.7717 1.7859 1.7690 1.7794
株式市場：
NYダウ 10900.40 10923.45 10862.14 10864.86
ナスダック 2305.62 2311.83 2292.95 2305.82
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 4.702 4.678
米国債10年物 4.525 4.517
先物市場：
NY金先物 571.0 572.7 565.0 570.8
NY原油先物 68.00 68.20 67.35 67.92
シカゴ日経平均先物 16650 16660 16560 16570
（フィスコ） - 2月1日7時32分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060201-00000002-fis-brf
題名には必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。