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「為替」 中銀外貨準備シフト観測でドル全面安116.55円、原油最高値75.35ドル／ニューヨーク外国為替市場概況
「中銀外貨準備シフト観測でドル全面安116.55円、原油最高値75.35ドル」ニューヨ
ーク概況 2006年4月22日（土曜日）−株式会社フィスコ 平松 京子／片山 善博
[ニューヨーク外国為替市場概況]
*06:43JST 「中銀外貨準備シフト観測でドル全面安116.55円、原油最高値75.35ドル」
【ロンドン市場概況】
21日のロンドン外為市場では、スウェーデン中銀が過去1カ月間に外貨準備の通貨
の構成比率を変更、ユーロの比率を13％ポイント引き上げ、ドルを17％ポイント引
き下げたと発表したことを受けて一時ドル売りが強まった。ユーロ・ドルは1.2296
ドルから1.2350ドルまで上昇、ポンド・ドルは1.7785ドルから1.7841ドルまで上
昇、ドル・スイスは1.2797フランから1.2745フランまで下落した。ドル・円は、本
邦輸出企業からのドル売りや、ファンド筋からのユーロ・円の売りが出たこともあ
り、117円64銭から117円09銭まで下落した。ユーロ・円は144円61銭から145円12銭
まで上昇した後、144円38銭まで下落した。
【経済指標】
特になし
【要人発言】
スウェーデン中銀（外準約210億ドル）
「過去1カ月間に外貨準備の通貨の構成比率を変更」
「ユーロの比率を13％ポイント引き上げ、ドルを17％ポイント引き下げた」
「外準のユーロの構成比率を50％に、ドルは20％とした」
「円の比率を8％から0％に引き下げた」
「ノルウェークローネを0％から10％に引き上げた」
「ポンドを11％から10％に引き下げた」
「豪ドルを3％から5％に引き上げた」
アハマディネジャド・イラン大統領
「富裕国は真の原油価格の支払いを」
【ニューヨーク市場寄付】
ドル・円：117円68銭、ユーロ・ドル：1.2346ドル、ユーロ・円：145円26銭、ポン
ド・ドル：1.7822ドル、ドル・スイス：1.2743フラン
【ニューヨーク市場概況】
21日のニューヨーク外為市場では、スウェーデン中銀の外貨準備のドル構成比率
の大幅縮小やロシア財務相の「ドルは不安定であり、絶対的な外貨準備通貨とされ
る事に理解出来ない」との発言を受けてドルが全面安となった。ドル・円は米債券
利回りの低下やユーロ・円絡みの売りを受けて117円31銭から116円55銭まで下落
し、ほぼ安値で引けた。
ユーロ・ドルは中銀外準のドルからユーロへのシフト憶測を受けて1.2309ドルから
1.2360ドルまで上昇し、1.2340ドル前後で取引を終えた。ユーロ・円は投機筋の買
い持ち手仕舞いやフランス国債利払い絡みの売り、週末G7で人民元が話題になると
の思惑から売りが強まり144円43銭から143円85銭まで下落した。ポンド・ドルは
1.7779ドルから1.7845ドルまで上昇した。ドル・スイスは1.2796フランから1.2727
フランまで下落した。
【原油市場】
原油相場は、イランとナイジェリアからの供給減少懸念を背景に75ドル台に上昇
し、史上最高値を更新した。混迷の度合いを強めるイラン核開発問題による相場へ
の影響についてOPEC議長は「原油価格を10-15ドル引き上げている」との見方を示し
ており、同問題が解決に向かわない限り価格上昇が続くとの見方が多い。NYMEX原油
先物価格は一時75.35ドルまで上昇し、ほぼ高値75.17ドル（前日比2.0％高）で取引
を終えた。なお、今週の原油価格の騰落率は+8.4％となった。
【株式市場概況】
NY株式相場はまちまち。引き続き好決算が相次ぎ上値を試したものの、午後に入っ
て原油価格が急騰、75ドル台を付けた事から引けにかけて急速に値を消す展開とな
った。ただダウは引けにかけても昨日比プラスを維持し、6年ぶりの高値での越週と
なった。セクター別ではエネルギー、素材が上昇する一方でハイテク関連が下落。
昨日引け後に決算を発表したグーグル（GOOG）は売上、利益共に市場予想を上回る
と共に、アナリストの投資判断引き上げも受けて7.1％高。一方PC販売のデル
（DELL）は競争激化懸念を理由にシティグループが投資判断を「売り」に引き下げ
て4.3％安となった。またフラッシュメモリーのサンディスク（SNDK）は今期価格が
20％低下するとの見方を示した事で8.4％安。エネルギー関連では炭鉱会社のアー
チ・コール（ACI）が需要増加を背景に市場予想を大幅に上回る決算を発表して11％
高となった。ダウ構成銘柄ではスリーエム（MMM）が好決算を発表すると共に通年の
見通しを引き上げた事で2.9％高となった。結局ダウは4.56ドル高の11347.45、ナス
ダックは19.69ポイント安の2342.86で取引を終了した。1-3月決算は来週半ば、件数
ベースでのピークをむかえる。
【通貨オプション】
ドル・円は、中銀外貨準備のドルからユーロへのシフト観測やユーロ・円利食い
絡みの売りに、レンジの下値を試す展開となっている。G-7が週末にかけて開催され
ている事から、金曜であるにもかかわらず変動率は軒並み上昇している。1ヶ月物は
8.400％から8.700％、3ヶ月物は8.625％から8.675％、6ヶ月物は8.575％から
8.675％へそれぞれ上昇した。
リスクリバーサルでは、ドル買い持ちのヘッジ目的などで円コール買いが強まって
いる。25デルタ円コール・ドルプット1ヶ月物は+0.700％から+0.900％、3ヶ月物は
+0.850％から+0.950％は拡大した。6ヶ月物は+0.925％で前日比変わらずで、相場様
子見感が強い。
【経済指標】
カナダ・2月の小売売上高：前月比-0.4％（予想+0.3％、1月+1.2％←+1.4％）
【要人発言】
G7
「原油高にもかかわらずインフレは抑制」
「通貨はファンダメンタルズに沿うべき」
「原油、貿易不均衡が経済のリスク」
クウドリン・ロシア財務相
「ドルは安定通貨でなく、国際社会はドルの不安定さには不満足」
「米ドルは普遍的、絶対的な外貨準備通貨とされる事を理解できず」
ブラウン英財務相
「G-7 各国は原油生産国に増産を要求する」
谷垣財務相
「日本の長期金利上昇のペースは速すぎる」
「デフレの中、急な長期金利上昇は望ましくない」
「G-7は世界金利動向について話し合う」
「投資家はおそらく、日銀の構えを誤解している可能性がある」
「更に柔軟な人民元は中国経済に取って利益」
胡中国国家主席
「対中テクノロジー輸出は米中の関係を向上する」
「中国はただ単に他国の政治モデルを模倣しない」
バーンズ政治担当米国務次官
「ロシアに対してイランへの武器売却を留まるように要請」
「イランは国連安保理の定めた一線を超えており、米国の目的は国連安保理にイラ
ンを通す事である」
ユンケル・ルクセンブルク首相兼財務相
「人民元更なる柔軟性が必要」
ファーガソン米FRB副議長
「もし米経済にリスクがあれば辞任はしていない」
【東京市場終値-ニューヨーク市場終値】
為替市場： （始値） （高値） （安値） （終値）
ドル・円 117.61 117.64 116.55 116.59
ユーロ・ドル 1.2296 1.2360 1.2296 1.2338
ユーロ・円 144.61 145.12 143.85 143.88
ドル・スイス 1.2796 1.2808 1.2729 1.2756
ポンド・ドル 1.7786 1.7845 1.7779 1.7822
株式市場：
NYダウ 11343.45 11405.88 11316.79 11347.45
ナスダック 2378.32 2371.65 2333.50 2342.86
債券市場： （始値） （終値）
米国債30年物 5.138 5.094
米国債10年物 5.039 5.010
先物市場：
NY金先物 623.1 637.5 623.1 635.5
NY原油先物 73.15 75.35 73.05 75.17
シカゴ日経平均先物 17440 17440 17280 17300
（フィスコ） - 4月22日6時56分更新
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20060422-00000001-fis-brf
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