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http://www.asahi.com/national/update/0130/TKY200601290222.html
日本振興銀行(本店・東京)の木村剛会長(43)の親族会社をめぐる融資問題で、昨年3月の融資の際、会社の代表者による個人保証や倒産の危険性の算出など社内規則に定めている審査の手続きが省かれていたことがわかった。審査の段階では、親族会社が直近の決算期で実質的に債務超過の状態と判断されていたことも判明。木村会長の両親が親族会社に増資したことで債務超過が解消されたと判断され、約1億7000万円の融資が実行された。一連の最終決裁は木村会長がしていた。
問題の融資を受けたのは、講演会開催や出版物販売などを行う木村会長の親族会社。法人登記簿などによると、99年に資本金300万円で設立され、取締役は木村会長だけだった。融資の約3カ月前の04年12月に木村会長が取締役を退き、代わりに妻が取締役についた。所在地は妻が代表を辞める05年5月まで会長の自宅だった。
振興銀の内部資料や関係者によると、親族会社から融資の申し込みを受け付けたのは05年3月1日。その8日後に、金利3%、期間6カ月、使途は「運転資金」として1億7875万円の融資が実行された。
振興銀は、審査規定や融資規定などの内規に基づき、融資を申し込んだ会社について、直近の決算を中心に財務内容を審査している。さらに、(1)会社と代表者の信用照会(2)過去3期分の財務情報を入力して会社の倒産の危険性の算出――などについて、書類から企業の経営状態をチェックする。
こうした要件をクリアした企業については、代表者との面会を行う▽代表者による個人保証を取る――などの実務的な手続きを経て、融資が実行される。これらの各項目の中で問題がある場合には融資しないという。
内部資料には、木村会長の親族会社のケースでは直近の04年12月期の決算について、振興銀の審査手続きに基づいて貸借対照表を評価したところ、資産の内容に疑問があって実質債務超過の状態にあると記載された。
親族会社の04年12月末時点の貸借対照表などによると、資産の合計が約9300万円、負債の合計は約7190万円。資産のほうが約2110万円多いが、資産の中には木村会長への3350万円の貸付金が含まれていた。
関係者によると、振興銀では通常、貸付金のうち事業との関連や返済原資が明らかでないものは、融資の審査の際、資産として認められない。万が一、会社が倒産した場合に回収できない危険性があるためだ。親族会社の審査で、木村会長への貸付金などが資産として低く評価され、実質的に債務超過の状態と判断されたとみられる。
決算後の05年1月になって、木村会長の両親が親族会社に2000万円を出資し、資本金が2300万円に増えた。振興銀は、これによって実質的な債務超過の状態が解消されたと判断した。
こうした審査の過程で資産内容がいったん疑問とされながら、代表者の個人保証など内規に定めている各項目の手続きは、いずれも「免除」や「省略」とされ、融資が実行された。
問題の融資では、担保価値が低いとされる非上場の振興銀株約5500株が担保にされた。振興銀では設立時から非上場株を担保として認めてこなかったが、この融資の直前に自行株だけを認めるよう内規を変更していた。
木村会長は竹中平蔵金融相(当時)の金融ブレーンとして02年10月から03年8月まで金融庁顧問を務め、02年10月に政府が発表した「金融再生プログラム」の作成に参加した。
●日本振興銀「特定相手への有利融資ない」
朝日新聞が日本振興銀行に木村会長の親族会社への融資の条件や審査過程について取材を申し入れたところ、振興銀は「個別案件の内容に関してお答えしかねます」としたうえで、「特定の第三者に対してのみ有利な条件で行う貸し出しはない」と説明している。
親族会社には昨年末、04年12月期決算の内容などを確認したところ、「債務超過ではありません」との回答があった。今年1月、詳細な財務内容について取材を申し入れたが、回答はなかった。
〈債務超過〉 負債(債務)が資産(財産)を上回った状態。全財産を売却しても負債が残る状態をいう。金融機関が融資先を審査する際、資産には回収不能な不良債権などは入れない。財務体質として危険な状態で、融資をするのは非常にリスクが高い。債務超過を解消するには、利益をあげて資産を増やす▽増資する▽負債を放棄してもらう――などの方法がある。
★新自由主義、市場原理主義といいながら、やっていることは旧弊な情実融資だ。木村のやっていることは、旧来の経営者とどこが違うというのか。新自由主義は公平、公正な競争の機会が保証されなければ、画に描いた餅ではないか。また、木村はホリエモン、ヒューザー、総研、東横ホテルと同じ、法に触れなければ、あるいは誰かに見つけられなければ何をやってもいいというドロボー感覚の持ち主だということだ。