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「衣料再生」へ独自色 大手スーパー
マネキン展示を増やし、すっきりとした感覚に改革した衣料品売り場=川崎市高津区のイトーヨーカドー溝ノ口店で
スーパーの衣料品部門とファーストリテイリングの売上高の推移
総合スーパー立て直しで最大の課題だった衣料品部門の改革に向け、業態を超えた連携が急速に進みつつある。イトーヨーカ堂が百貨店のノウハウを取り入れた改革を急ぐのに対し、ダイエーは、これまでライバル色が強かった専門店の代表格ファーストリテイリングとの包括提携に踏み切る。一方、イオンは独自ブランドの強化や体質強化に力を注ぐなど、大手各社の姿勢の違いも鮮明になってきた。(尾形聡彦、山口智久)
●「敵」と提携/百貨店に学べ/自力強化
ファーストリテがダイエーに出店する新ブランドは、ダイエー店舗の衣料品売り場のうち、半分から3分の1を占め、店舗の衣料品売り場の中核を担うものになる見込み。ダイエーが運営する衣料品売り場との相乗効果を出す必要があることから、ファーストリテは売り場改革へも積極的にアドバイスする方針だ。
ユニクロを擁するファーストリテの躍進と、総合スーパーの退潮はこれまで表裏の関係だった。
ファーストリテの売上高は96年8月期に599億円だったが、05年8月期には6倍強の3839億円まで成長。専門店の追い上げを受け、96年に約3兆5600億円の売り上げがあったスーパーの衣料品部門は05年には約1兆8800億円と半分に落ち込んだ。
ダイエーが01年に衣料専門店「PAS」を展開した際には、ファーストリテが「ユニクロ店舗に酷似している」として使用中止を求めて訴えるなど対立もあった。その両社が手を結ぶのは、ダイエーが経営再建に向け、食品分野以外は外部企業と積極的に連携する方針に転換したためだ。自前主義にこだわらず集客力を高める狙いがある。
一方、セブン&アイ・ホールディングス傘下のイトーヨーカ堂は昨年4月、百貨店大手・伊勢丹出身の「カリスマバイヤー」藤巻幸夫氏を招いて新会社を立ち上げた。来月から展開する新ブランドの中心は、30歳代の家族向けカジュアル衣料の「pbi(ペーベーイー)」。おしゃれに敏感な消費者へのアピールを狙う。西武百貨店とそごうを持つミレニアムリテイリングとの経営統合で、商品開発から接客まで百貨店のノウハウを総合的に生かす方針だ。
イオンが展開する総合スーパー「ジャスコ」では昨年2月、独自ブランド「カリフォルニアコットン」を展開し始めた。ファーストリテと同様、製造から販売まで一貫して手がける方式で、流行を素早く採り入れる態勢を整える。
西友は、親会社の世界小売り最大手ウォルマート・ストアーズの購買力や商品調達力を最大限生かす戦略だ。02年に傘下入りしたあと、カジュアル着の「シンプリーベーシック」、おしゃれ着の「ジョージ」などウォルマートグループの独自ブランドを次々と導入、低価格、高品質両方の商品の拡充を進める。
http://www.asahi.com/paper/business.html