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(回答先: ホリエモンの罪は 正に国家権力が マスコミを利用して一方的に作り上げている 投稿者 abc 日時 2006 年 1 月 24 日 21:38:39)
http://www005.upp.so-net.ne.jp/greentree/koizumi/main.htm
● ニュースと感想 (1月24日)
「ライブドアと経団連」について。
団連「ライブドア入会はミス」 経団連の奥田が、ライブドアが経団連に入会したことについて、「経団連としてミスした」と述べた。(各紙・ニュース 2006-01-23 )
しかし、どの面下げて、そんなことを言えるのか? 経団連がそんな善人面をする資格があるのか?
そもそも経団連は、次の方針を取ってきた。
「独禁法の強化には断固反対する。独禁法違反をした経営者が罪を問われないようにするべきだ。公取委の独禁法強化は、断固たたきつぶす」
「公認会計士による会計検査は、絶対に甘くするべきだ。経営者が不正経理をするのを、自由にやらせるべきだ。それを見逃す公認会計士を選ぶ権利は、経営者が持つべきだ」
後者は、建築設計の姉歯問題と同じだ。デタラメな設計をする建築士を選び、デタラメなチェックをするチェック会社を選ぶ。そういうふうに不正のやり放題をする仕組みが、建築設計にはあった。それと同様なのが、「不正経理のやり放題」というシステム、つまり、「公認会計士を企業が選ぶ」というシステムだ。これはつまり、「泥棒が警察官を選んで雇う」というのと同じである。不正を摘発できるはずがない。( → 11月27日 に述べたとおり。)
で、こういう不正を助長するシステムを、経団連は政府に強いてきた。政府が改正すると、「改正をやめよ。さもないと、自民党に献金しないぞ」と脅迫して、不正を継続した。
それが経団連だ。すべての不正の根源は経団連にある。ライブドアは、経団連の方針に逆らったのではなくて、経団連の方針にぴったりと沿ったのだ。
とすれば、ライブドアがいくら不正をやっても、それは経団連という犯罪者集団には、ぴったりなのである。今回の経団連の会長の言明は、次の比喩に相当する。
「マフィアに属するチンピラが不正な犯罪行為をやった。するとマフィアの最高幹部が、『あのチンピラは、不正な行為をしたから、われわれの組織には適切でない』と非難した」
まるで笑い話だ。
[ 付記 ]
で、何が言いたいか? ライブドアの不正にばかりとらわれていて、「不正の野放し」に近い現状のシステムを放置していては、何の解決にもならない、ということだ。「不正経理の野放し」というシステムをほったらかしたまま、「不正経理をやった奴が悪い、あいつが悪い」とだけ非難しても、何の解決にもならないのだ。むしろ、投げ売りで、自殺的に金を失うだけだ。
ライブドア問題は、時代の徒花(あだばな)と見なされやすいが、本当は、「世間の基準からから逸脱した例外」ではなくて、「世間の典型」にすぎないのである。
● ニュースと感想 (1月24日b)
「ライブドア以外の不正」について。
私の意見を読んで誤読している人もいるようなので、解説しておく。
私の趣旨は、「ライブドアの問題は小さな問題だから放置せよ」ということではなくて、「最も目立つ小さな問題だけを処理して、それで万事解決したつもりになるな」ということだ。「小物を見逃せ」ということではなくて、「小物ばかりに目を奪われて大物を見逃すな」ということだ。それがつまりは、私の主張の趣旨。
比喩。目の前で小さな赤い金魚が目立っている。「この赤い金魚をつかまえれば万全だ」と思って、必死に金魚を捕ろうと大騒ぎ。しかし、そのすぐ先には、大きな大魚がウヨウヨ泳いでいる。ただしそっちは、赤くはないので、目立たない。目立つものばかりに目を奪われて、大魚(本質)を見失う。
検察は「一罰百戒」のつもりなのだろうが、そういう発想は経済の場にはそぐわない。赤い金魚をつかまえたって、暗い色の大魚は「これでおれはお目こぼしを預かった」と思うだけだ。
[ 付記1 ]
実例を示す。ライブドアの問題が起こった本質は、ホリエモンの行動というよりは、「合法である範囲内で節税をやれ」という方針に基づいた宮内取締役の行動にある。そして、この「合法である範囲内で何でもやれ」という方針は、ライブドア一社の問題ではなく、日本中に広くはびこっている問題だ。公認会計士の指南による「脱税まがい・脱税」があとを絶たないことからもわかる。ライブドアを処罰しようが、この問題は決してなくならない。「ライブドアを処罰すれば済む」という問題ではないのだ。
さらに言えば、「合法である範囲内で何でもやれ」という方針は、一応、合法的なのだから、ことさら目くじらを立てるまでもない。
[ 付記2 ]
ライブドア問題よりもっと問題なのは、「非合法のことをやってもいい」という経団連の体質だ。「まさか」と思うかもしれないが、実は、こういう発想がある。
「非合法のことをやっても、あとで賠償すれば、それでいい」
具体的には、
「残業や休日出勤の金を払わずに、サービス残業を無料でやらせておいても、景気回復後にその金を払えば、それでいい」
こうやって非合法の泥棒が正当化される。で、その間に退職した人が死亡したら、その人は結局、得られる金を得られなかったことになる。(たとえ遺族がもらったとしても、本人はもらえない。無意味。)
こういう非合法の行為が堂々とまかり通っている。誰一人逮捕されないし、検察もほったらかしだ。被害の額は? 「バレないで払わないまま」という分を含めれば、数兆円になるだろう。