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自殺じゃない、殺人事件だ − 検察は直ちに堀江の身柄拘束を
昨夜のNHKの7時のニュースでは、特捜部の事情聴取の対象者として宮内亮治の名前が一名だけ報道されていた。二日前の夕方の民放の報道番組では、堀江貴文への事情聴取は必至と報じられていたため、何やら検察の動きがトーンダウンした印象がある。二日続けての東証株価の全面下落の展開を受けて、政権(竹中と小泉)から圧力がかかったのではないかと心配する。杞憂に終わればよいが。嘗ての東京地検特捜部の伝統的な捜査手法は頂上作戦で、典型的にはロッキード事件の田中角栄逮捕劇がそうだったが、電撃的に頂上を攻め落として小菅に収監し、その後で佐藤孝行や橋本登美三郎の子分衆に手を着けた。時代も変わり、捜査のやり方も変わっている。昨年の堤義明の逮捕までは迂回路で道草する時間が異常に長かった。まさか西武グループのときと同じように、竹中平蔵がライブドアを買う米資を斡旋していて、投資元が決まってライブドア解体処理の青写真が出来るまでは逮捕は待てと指示しているのだろうか。
ブツ読みが続いている。昨日は東証の株下落のために地検は捜査情報のリーク予定を中断した。本当なら新しい経営疑惑が小出しにされて報道番組の画面を埋めたはずなのだが、特捜部がそれを控えている。株下落に脅えて政権(米資)から横槍が入ったのだろう。私の予想では、明日の金曜日の夕刻に地検は堀江貴文を逮捕する。特捜部の捜査の本当の狙いは証券取引法違反ではなくて脱税容疑だろう。日中だと証券市場に与える衝撃が大きい。金曜夜の逮捕なら市場への影響が小さくて済む。宮内亮治と熊谷史人も同時だろう。港陽監査法人の代表も含まれる。もし明日金曜日の逮捕がなければ逮捕は翌週金曜日に行われる。政権内に逮捕に猛然と反対している部分はあるだろうが、早い日程で動かないと地検は耐震強度偽装事件の捜査の方に進めない。立花隆の話では、耐震問題での関係者の逮捕が2月予定だと言うから、ライブドアの方であまり時間を遅らせるわけにはいかない。表に出ている容疑でも逮捕は十分に可能だ。
ライブドアの話を聞いていると、宮内亮治は証取法違反行為を否認しているが、堀江貴文の方は社内で調査すると言っているだけで容疑事実を否定していない。つまり記録映像に残る形では容疑否定の言質を与えていない。顧問弁護士の顔を出して会見で容疑否定の公式発表をさせてもいない。これはすなわち実質的に容疑を認めていることであり、後で「堀江さん、あのとき容疑を否定したじゃないですか」と言われないように布石を打っているのである。宮内亮治個人の犯罪ということで済ませようと動いているということだ。検察当局と駆け引きをしているのであり、裏で小泉政権中枢部に働きかけて必死の命乞いをしているのだ。カネも積んでいるだろう。同時に隠し資産の保全作業の方も大変なはずで、ケイマン諸島だかバハマ諸島だか分からないが、一分一秒を争って事務を処理しなければいけない。逆に特捜の側からすれば、捜査の真の狙いが脱税にあるのなら、この動きは間髪を置かず阻止する必要があり、すなわち身柄拘束以外にない。
早期の堀江逮捕がない場合、地検は脱税捜査を諦めたことを意味する。そして起訴立件は宮内亮治だけに止める方針で抑えたことになり、堀江貴文を経営者として生かす猶予措置になるだろう。これも想像だが、検察がライブドア捜査を決断するに際しては、内々に財務省の援護があったのではないだろうか。つまり、ライブドアと同じように株式取引とM&Aで巨額の利益を上げながら、脱税して国庫に税金を納めていない新興企業が多くあり、それらに対する一罰百戒の目的で象徴としてライブドアに捜査の照準が合わされたのではないかと推測する。マザーズに上場している多くの新興企業がライブドアと同じ手口で粉飾決算と脱税を繰り返していて、それが公然と見過ごされているのに違いない。と、ここまで書いたところで、ライブドアの関係先企業の社長を務めた38歳の男が那覇で自殺した報が飛び込んできた。男は五年前にライブドアに入社し、マザーズ上場準備を担当したと言う。今回の証取法違反容疑の内情を知る重要人物なのだろう。
本当に自殺かどうかは分からない。那覇に誘き出されて、そこで闇の世界の仕事師に消された可能性がある。証拠は残っていないだろう。放置すればこうした犠牲者が続けて出る。ライブドアのカネは数千億円の単位だ。捜査開始からわずか4日で犠牲者一名。38歳の遊びたい盛りの金持ちの男が簡単に自殺なんかするだろうか。証取法違反なんて主犯でもたかだか罰金五百万円の刑である。自殺した男は関係者であっても刑事責任はせいぜい幇助だろう。自殺なんかする理由は絶対にない。これが闇の世界を使った殺人である場合、刺客を放ったのは堀江貴文本人か、堀江貴文の背後にいる闇世界と政界を繋ぐ人間ということになる。そして「自殺」は、関係者に対する無言の脅迫でもある。検察に事情を聴かれてペラペラ喋ったらこうなるぞという堀江貴文と闇の世界からの脅しである。検察は早急に堀江貴文を逮捕しなければならない。堀江貴文そのものが「自殺」させられる可能性すらあるのだから。株価も景気も大事だが、人の命はもっと大事だ。
検察はすぐに堀江貴文の身柄を拘束せよ。
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