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● ニュースと感想 (1月19日b)
「ライブドアと最近の株価」について。
ライブドアの捜索で「風説の流布」が問題となっている。しかし、同じようなことは、最近の株価全般にも当てはまる、と言えそうだ。
最近の株価は明らかにバブルである。GDPはほとんど増えていないのに、株価ばかりが以上に暴騰している。経済実態を反映していない。「景気はこの先上がるだろう」という先行きを見込んで、どんどん暴騰しているだけだ。ミニバブルである。
根拠はある。「みんなが株をどんどん買っている」と思われているようだが、とんでもない。国内投資家の分は、昨年は売り越しである。一方、海外投資家は、買い越しだ。海外資金がどんどん押し寄せているから、株価が異常に暴騰しているだけだ。
では、なぜ、海外資金は日本の株価を買うか? 次の理由だ。
株式市場 ← 海外資金 ← ドル資金 ← 米国政府の国債発行 ← 日本の米国国債購入(円売り) ← 日本国内の金余り ← 日銀の量的緩和
一方、輸出企業が好調なのは、円安だからで、これも「円売り」が理由。
結局、日銀の量的緩和が、「海外資金の増大」と「円安」をもたらし、これが回り回って、日本の株式市場に戻ってきて、株価を押し上げているのだ。これは「金余りによる株価高騰」というバブル期と同じ構図である。最近の株価高騰は、バブル(ミニバブル)なのだ。
ただし、注意しよう。日本経済がひどい病気状態のときには、誰も病人には投資しない。だから、ミニバブルは起こらなかった。しかし今や、日本経済は回復しつつあるので、貸し手がどっと現れて、ミニバブルが起こりつつあるわけだ。
これは本質的にはバブルなのだから、株価は実体を反映していない。市場が歪められている。にもかかわらず、「日本経済は好調だから株価はどんどん上がるぞ」なんて言うのは、嘘八百である。
こういう嘘八百は、「風説の流布」とも言える。嘘つきの経済大臣や政府担当者なんかは、逮捕されてもいい。しかし、逮捕されない。それが現実だ。
チャップリンいわく、「一人を殺せば殺人犯だが、百万人を殺せば英雄だ」。
南堂いわく、「一企業の風説を流せば犯罪者だが、全企業の風説を流せばカリスマだ」
[ 付記 ]
で、株価は、今後、上がるか? 「歪められた価格だから、価格は下がる」というふうに思うかもしれないが、さにあらず。株価というものは、「嘘が価格を作る」ということのある市場だ。だからこそ「風説の流布」が意味をもつ。提灯買いをする連中がどんどん出てくるから、株価は今後もしばらく上がるだろう。バブル期と同様だ。
そして、あるとき、バブルの夢が下がる。とたんに、暴騰した株価は急落する。多くの人々は、ババをつかまされて、大損する。
しかし、詐欺師だけは、大儲けだ。人々にババをつかませて、自分は売り抜ける。さらには、空売りしておいて、株価が急落した時点で買い戻す。こうやって、一粒で二度美味しい形で、カモをたぶらかすのだ。
株式市場というのは、詐欺をする場である。そのことをわきまえておこう。「頭のいい人が、真実を見抜いて、利益をつくりだして、金儲けをする」のではなくて、「ずる賢い人が、他人をだまして、他人の財布の金をかすめとって、金儲けをする」のである。「何かを作り出す」のではなく、「何かを盗む」ことが、株式投資の本質だ。(短期投資では。)
ま、本質的に言えば、「盗む」というよりは、「バクチをする」に近い。無関係の第三者の金を奪うのではなくて、「欲の深い参入者同士で金の奪い合いをする」のである。たとえば、十人が千円ずつ出し合って、「勝者が一万円を取る」というバクチをする。参加した誰もが「おれが勝つ」と思っている。で、途中の残高表示では、誰もが「残高は倍増」(二千円)という報告を受ける。帳簿の数字だけを見ると、「全員がボロ儲け」だ。ただし、ゲームオーバーで清算する段階になると、「全員が大損」となる。特定の悪いやつだけがズルをして、利益を裏からかすめ取る。
で、こういうことが成立するためには、「株価はどんどん上がりますよ」という風説を流す必要がある。で、この手の風説は、以前も最近も、マスコミにどんどん流れている。……というわけで、結論は、こうだ。
どうせ捜索をするなら、日本中のマスコミをみんな捜索するべきだ。「景気の先行きは明るい」なんて、ずっと報道してきた朝日や読売の経営者も逮捕してしまえ。ついでに、政府の竹中あたりも逮捕してしまえ。おまけに、「構造改革でバラ色」と唱えた首相も。これが最大の「風説の流布」をした人物。