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経済財政諮問会議の昨年11月29日の取り纏めにより政府系金融機関の統合民営化計画が進んでいる。この改革論議は最初機能論をベースに検討されていたが、小泉首相の一口介入により現在 中小企業金融公庫、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫(国際協力銀行の一部機関および沖縄振興開発金融公庫も統合見込み)の5諸機関が統合し一機関となり、商工中金は民営化するとなっている。
これについて掲題コラム欄で、可軒氏は「諮問会議の議事要旨によると、例えば中小企業向け金融について、出席者から『中小企業を追いつめることの無いよう、万全の移行措置を講ずるべきだ』という発言がある。」 日本では起業家に資金を提供するベンチャーキャピタルは一般的ではなく、このような起業家に資金を提供するのが政策金融たる政府系金融機関の出番ではないか述べ、更に「今回の改革は、小泉首相が『一つがいい』と発言し、政府系金融機関を一機関に統廃合する方針が先行した。戦略なき組織いじりは混乱のみを生むと心得るべきである。」と論じている。
・・・日本のおおかたの企業は過小資本でその資金は(一部の上場企業は除いて)間接金融依存型であり、金融機関からの借入を自己資本的に使ってきた。
ところがバブル崩壊後、民間金融機関は不良債権処理と、金融監督庁の過度な追い込みにより、彼らは貸し渋り・貸し剥がしに走った。やむなく政府系金融機関は政策金融として積極的に資金を提供し企業をサポートし、その効果は大であった。
ところが不良債権処理が一巡すると市中金融機関は金余りとなり、収益確保のために企業融資に目が向くようになったことで、政府系金融機関は彼らの企業融資拡大の桎梏となった。
彼らは、小泉政権を動かし政府系金融機関の活動を規制し、また廃止しようとしているのである。
しょせん民間金融機関は、天気の時には傘を貸そうとし、雨の時には傘を取り上げるのである。