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□「中国株投資ツアー」同行記 [ゲンダイ]
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1633680/detail
「中国株投資ツアー」同行記
08年の北京五輪や10年の上海万博を控え急成長を続ける中国に、日本の投資家の熱い視線が注がれている。邱永漢氏ら中国株名人が主催する「中国投資ツアー」も人気だ。一体どんな人たちが参加し、どんな内容なのか。本紙株式欄でお馴染みの亜州IRが昨年暮れに主催した「上海企業視察ツアー」に同行した。
■日本ではフツーの人もツアーではどこでも特別待遇
「上海地下鉄の総延長は5年後に現在の5倍に延びる予定で、新たに車両が1920両必要になります。その多くは実績あるわが社が受注するでしょう。わが社は原子力発電や公害防止装置も手がけています。機会があれば日本企業も買収するつもりです」
上海到着後すぐに訪れた「上海電機集団」で、同社の財務部長氏は1時間半にわたってこんな熱弁をふるった。同社は鉄道車両も造る中国有数の重電メーカーだ。
だが、日本の“お金持ち”に投資してもらおうと懸命な財務部長氏の思惑とは裏腹に、今回ツアーに参加したのはごくフツーの人々。メンバーに参加の動機などを取材すると「妻には出張だと偽って参加した。すでに中国株には数百万円投資しているが、ツアーで新たな投資先を見つけたい」(50代サラリーマン)、「株だけでなく、不動産投資の優良マンションがあれば買いたい」(30代サラリーマン)、「中国株は未経験。いい会社があれば日本株で儲けた700万円を投資するつもり」(40代自営業者)といった答え。
日本企業からはまともに相手にされない小口投資家も、中国ではキチンともてなしてくれる。「オレも投資家だと実感できるのが中国投資の魅力」(30代システムエンジニア)というのも納得だ。
最新鋭のコンピューターがズラリと並ぶ上海証券取引所見学をはさみ、次に向かったのは中国全土で約200店舗を展開する家電量販店「国美電器」長寿店。こちらは店長が「秋には東京に人を送って市場調査した。日本進出もあるかもね」と思わせぶりな発言。思わず全員がメモを取る。
■50畳のリビングがある8億円マンションにビックリ
一同ド肝を抜かれたのが、不動産会社「湯臣集団」が上海の金融街の真ん中で建設中の億ション「湯臣一品」の見学。
一番安い部屋でも50畳はあろうかというリビングにメイド部屋などがついた5LDKで5200万人民元(約8億円)。窓ガラスはすべて防弾、エレベーターには階数表示がない。指紋認証で自動的にその人の居住階に止まるからだ。
通常の見学には冷やかし防止のために銀行の残高証明が必要だが、今回内覧できたのも“日本人投資ツアー”の威光のおかげらしい。
■通常では見聞できない生情報に触れて大満足
中国ではパスポートを見せれば観光客でも預金口座が開設できる。中国語ができる参加者が中国銀行に行くというので同行した。昼食時間だったが、行員は愛想がいい。手数料として10元(約150円)かかったが、ものの20分ほどで口座開設は完了。開設者は作ったばかりのキャッシュカードで預金を積み増して大喜びしていた。
夜は吉本興業グループの総合音楽プロダクション「ロジャム」が経営するディスコ視察や“上海の六本木”といわれる新天地へも案内された。
通常のパック旅行では見聞できない生情報に触れることもできたし、本格投資のための先行投資と考えれば、約17万円の費用も高くはないだろう。
ただし、ツアー参加者が現地で受け取った釣り銭の人民元のうち2枚がニセ札の疑いありと別の店から受け取りを拒否される騒ぎも。中国経済の急成長ぶりとともに中国投資の難しさも感じさせられた3泊4日の旅だった。
【2006年1月12日掲載】
2006年01月15日10時00分