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2006年01月13日06時18分
http://www.asahi.com/business/update/0113/041.html
福岡銀行(福岡市)は12日、昨年9月までの2年間に残業代や休日出勤代などの時間外労働賃金21億円を支払っていなかったとして、期間中に在籍した従業員のほぼ全員にあたる約4600人に対し、未払い分を支払うと発表した。未払いは1人平均240時間分、45万円に上り、100万円を超す従業員もいた。福銀の全行規模の時間外賃金不払いは、93年の計1億8000万円に続き2度目。過去最高益を2期続けて更新し、地銀上位の好業績を誇る裏で、組織的な「サービス残業」が常態化していた。
国内では、東京電力による約69億円の不払いが05年に判明しているが、銀行業界でこれほど多額の不払いは珍しい。
福岡中央労働基準監督署による昨年10月の指導を受けて調べたところ、不払いが発覚した。時間外賃金の不払いは労働基準法違反。調査の対象期間は03年10月〜05年9月で、期間中に退職した人や派遣社員なども含まれる。管理職も休日出勤分を算出した。
福銀は「意図的な不払いではなく、上司が部下の労働時間を正確に把握していなかった」と話している。昨年10月以降は、勤務の実態通りに賃金を払っているとしている。
行員らによる計3200万円の着服事件(昨年9月公表)と併せて管理・監督責任を問い、谷正明頭取ら役員5人を今月から減俸処分にすることを決めたが、この処分は公表していない。