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NY原油相場見通し:06年は最高値更新も−景気拡大やファンドで (ブルームバーグ)
2006年1月2日(月)08時58分
1月2日(ブルームバーグ):2006年のニューヨーク商業取引所(NYME
X)のWTI(ウエスト・テキサス・インターメディエート)原油相場は、高
値を維持しそうだ。景気拡大に加え、中国やインドなどアジア地域での需要増
加が拍車をかける。さらに、米国の石油精製施設の大規模な建設が見込めず、
ガソリンの供給不足が続くことも要因。このため、東京市場関係者の間では原
油が75ドルを突破するとの予想もあり、原油相場の動向に注目が再び集まりそ
うだ。
需給がタイトな状況続く
06年の世界需要は増加する見込み。国際エネルギー機関(IEA)が12月
に発表した世界原油の需要見通しによると、06年は前年比2.2%増の8518万バ
レル(日量)。11月に発表した需要見通しを13万バレル上昇修正した。米国や
中国、中東を中心に需要が伸びる。
一方、供給は同2.5%増の8630万バレル。内訳は、石油輸出国機構(OPE
C)が2960万バレルと微増となる見込み。ただ、コスモ石油・原油外航部長の
石野雅義氏は「OPECの生産余力が日量250万バレルしかなく、価格に与え
るインパクトは大きい」と指摘。また、非OPECは同2.6%増の5160万バレル
と増えるものの、これだけでは世界需要の伸びを賄えない状況にあると語る。
エース交易の野崎由香理アナリストは「リビアなど新規の開発油田がある
が、本格的な生産となるのは08年から10年ごろになる。今後2、3年は需給
タイトな状況は変わらない」と述べた。
OPECは減産へ−原油は55−60ドルの見込み
OPECの総会も注目される。ハーベストフューチャーズ・社長室の梨本
孝行は「OPECは06年1月の臨時総会で、減産に踏み切りそうだ」という。
また、エース交易の野崎氏も「OPECが原油の需要が落ち込む第2四半期に
向けて、減産に踏み切る可能性が高い」と述べた上で、「OPECはWTI原油
で50ドル台を維持したいのではないか」と価格水準維持に乗り出すと予想する。
日本エネルギー経済研究所の総合戦略ユニットの小山堅・研究理事は06
年のWTI原油の年平均は1バレル当たり55−60ドル前後になると見込む。世
界の需要増加が見込まれるものの、OPEC・非OPECの生産増加が見込ま
れると分析。この結果、需給バランスは緩和の方向に向かうとしている。
ただ、原油相場が高値になる可能性もあるとも指摘。世界の石油需要が増
加する一方で、主要産油国の供給不安が発生した場合、原油相場は65−70ドル
前後になると予測。この場合、原油相場は「天井感がなくなる」(小山氏)と語
り、上値の判断は難しいとしている。
また、岡藤ビジネスサービス総合企画部の郷右近要・企画調査課長は「フ
ァンド資金が石油市場に流入することも高値につながる」と指摘。エース交易
の野崎氏は「米国内の製油処理能力は大幅に改善し難いことも加わり、原油相
場は夏場に75ドルまで上昇する」とし、史上最高値を更新すると見込む。
NYMEXのWTI原油先物相場は05年8月、米国に上陸したハリケーン
の影響で米製油所の稼働停止により供給不安が高まり、原油相場は急騰。原油
相場は一時、1バレル当たり70.85ドルまで上昇し、過去最高値を更新した。
記事に関する記者への問い合わせ先:
東京 浅野 文重 Fumishige Asano fasano@bloomberg.net
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