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http://www.mainichi-msn.co.jp/keizai/kaigai/news/20070405ddm008020037000c.html
◇米国、国際認定契機「完全開放を」/日本、「月齢20カ月以下」順守が先
米政府が、米国産牛肉の輸入を全面自由化するよう対日要求を強めている。現在は輸入対象が「生後20カ月以下の牛」に限られているが、その条件の廃止を求める発言が相次いだ。日本政府は現在の輸入条件が守られているかの確認が先だとして、まず米食肉処理施設の査察を求めているが、米側は応じない。米が望む輸入条件見直しの議論は進まず、こう着状態が続いている。
◇査察すら入れず
米国産牛肉は昨年7月に輸入再々開が決まり、今年1月27日、輸入条件の順守を監視するため設けた「検証期間」の6カ月が経過した。順調なら、2月にも日本側が査察で問題ないことを確認した上で、輸入条件を「30カ月未満」などに緩めるかどうかの協議に入る可能性があった。
ところが、2月上旬に月齢証明のない米国産牛肉が届き、両政府のシナリオが狂い始めた。この問題の調査報告書を米側が提出したのは1カ月以上遅れた3月21日。この間は「次のステップに進むための前提」(農林水産省幹部)である査察に入れなかった。
一方、米政府は3月9日、米国の牛海綿状脳症(BSE)リスクについて、国際獣疫事務局(OIE)から「月齢条件なしで輸出できる水準」と認定される見通しを発表。
これをきっかけに米国の攻勢が始まった。
ブッシュ米大統領は同月28日の演説で「海外市場がもっと開放されれば、畜産農家の生活はより楽になる」と日本に月齢条件の撤廃を求め、日米首脳会談(今月下旬)の議題にする意向も示した。
翌29日にはジョハンズ農務長官が「OIEの基準に従う約束を先にすべきだ」と日本による査察受け入れに難色を示した。さらに今月3日、米通商代表部(USTR)のシュワブ代表は松岡利勝農相との電話協議で「市場の完全開放」を正式に求めた。
米畜産業界は、政治的影響力が強い。支持率が低迷するブッシュ政権は、来年の大統領選もにらんで業界に配慮せざるをえない。米議会の多数を握った民主党が対日貿易赤字拡大を批判する中、政権も対日圧力を強め、求心力を回復したいとの思惑もあるとみられる。
これに対し日本側は、「査察が終わらなければ検証期間は終わらない。米国がどう言おうとスタンスは不変」(農水省幹部)との立場を維持。米国の一足飛びの要求は昨夏の日米合意をほごにしかねないだけに、「なぜ米国がかたくなに査察に応じないのか分からない」と戸惑う声も出ている。【位川一郎、ワシントン木村旬】
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◆米国産牛肉をめぐる主な動き◆
03年12月 米国初のBSE感染牛。日本が輸入停止
04年 9月 食品安全委が「20カ月以下の感染確認は困難」
05年 8月 国内で20カ月以下の牛の検査義務を免除
12月 米国産牛肉の輸入再開
06年 1月 成田に背骨付き米国産牛肉。再び輸入停止
7月 米国産牛肉の輸入再々開を決定
07年 1月 米政府が月齢条件緩和を正式に要求
2月 月齢証明のない米国産牛肉が届く
3月 ブッシュ大統領が「市場の完全開放」を要求
4月 (予定)日米首脳会談
5月 (予定)OIE総会が米国産牛を「月齢を問わず自由に貿易できる肉」と正式認定
毎日新聞 2007年4月5日 東京朝刊
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