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BSE:発生から5年 この間、何が変わったのか…
国内初の牛海綿状脳症(BSE)感染牛が見つかって10日でまる5年がたった。BSE発生をきっかけに、「食の安全・安心」への国民の関心は劇的に高くなり、食品行政は消費者利益に力点を置くようになった。「原点」の日から5年間の変化を振り返る。
■パニック
01年9月10日、千葉県白井市でBSE感染牛が見つかったことで、日本中がパニックに近い状態になった。焼き肉店は客足が遠のき、学校給食で牛肉の使用をやめたり、「捨て牛」が出る騒ぎもあった。
売れなくなった国産牛肉を買い上げる国の事業をめぐって、雪印食品や日本ハム子会社の産地偽装事件が起きた。肉の偽装は鶏、豚でも発覚。中国産野菜の残留農薬問題などもあり、消費者の食品への不安はますます高まった。
だが、全頭検査の実施などで国産牛肉への信頼はその後回復。昨年8月からは、生後20カ月以下の牛の検査義務はなくなったが、都道府県が自主的に全頭検査を続けている。このため、現在でも日本のBSE対策は「世界一厳しい」と評価されている。今では新たな感染牛(これまでに28頭を確認)が出ても、あまり話題にもならない。
■反省
BSE発生を防げなかったことに対して、責任は農林水産省の肉骨粉規制の遅れにあるなどとする批判が渦巻いた。「BSE調査検討委員会」は02年4月、同省の対応を「重大な失政」と指摘した。
この反省から、農水省、厚生労働省から独立した立場で、食品の安全性を科学的に評価する食品安全委員会が、03年に設置された。同時に、生産者保護に偏りがちな農水省に消費・安全局が新設され、消費者重視の行政を担うことになった。
新体制のもとで、食品の表示、残留農薬規制などが進んだ。ただ、最大の仕事になった米国産牛肉問題では、「米側の意向に配慮して輸入再開を急いだ」との批判も根強い。
■消費行動は激変
5年間で、牛肉に対する消費者の行動は、極端から極端に振れた。初めの2年間は、国産牛肉の消費が回復するかがテーマだった。しかし、03年12月に米国でBSEが発生し輸入が停止されると、米国産に対する不安・不信が一気に高まった。その間に豪州産が米国産のシェアを奪い、05年は輸入の約9割を占めた。
米国産の輸入は先月上旬に再開されたが、農水省のまとめでは今月6日までの約1カ月で動物検疫所が輸入検査を終えたのはわずか286トン。03年の禁輸までは年間20万トン以上が輸入されていたのと比べると、回復の道は遠い。吉野家ディー・アンド・シーの牛丼が18日に限定販売で復活するが、これに対する消費者の反応で今後が占えるかもしれない。【位川一郎】
毎日新聞 2006年9月9日 19時04分
http://www.mainichi-msn.co.jp/today/news/20060910k0000m020035000c.html
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