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『薬害肝炎』と『米国産牛肉輸入再開』(学習できない人間が決定に携わることのこわさ)【nanayaのひとりごと】
http://www.asyura2.com/0601/gm13/msg/111.html
投稿者 gataro 日時 2006 年 6 月 22 日 21:21:36: KbIx4LOvH6Ccw
 

2006 年 06 月 22 日(木)
http://ch.kitaguni.tv/u/5238/%bb%fe%bb%f6%a1%f5%bc%d2%b2%f1%cc%e4%c2%ea/0000366384.html

『薬害肝炎』と『米国産牛肉輸入再開』(学習できない人間が決定に携わることのこわさ)

新聞の1面に並んだ対照的な大きな記事。『米国産牛肉輸入再開に合意』と『薬害C型肝炎 国・製薬会社に責任』これら二つの記事は「国の選択の判断」と「その結果の責任」を象徴する事例であると思っている。

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薬害C型肝炎・HIVや注射器(針)の使いまわし規制を先延ばしにした結果のウィルス性肝炎など、日本政府は早い段階から海外の医療・健康に関する危険情報をキャッチしておいたのに、規制の強化という判断を甘く見ていた結果、多くの医原性患者を発生させた。
30年、40年たって被害の深刻度が顕著になり、多くの犠牲者が出てからやっと過去にさかのぼって国の責任を追及していく・・・
何べんこんな事を繰り返せば気が済むのだろう。
水俣病しかり、米ぬか油症やアスベスト、スモン、フィブリノゲンなど、経済性や企業の収益性を優先した結果、たくさんの死者や患者を出した。

そして今アメリカ政府の圧力と輸入牛肉で商売する人間たちの声を背景に、安全に不安を残す形で輸入再開を決断する。
牛肉の安全性は、アメリカ政府と日本政府の信用取引というような形でうやむやにされ、ある人間は「そんなに不安なら輸入牛肉を食べなきゃいいじゃないか」とまで言い切った。冗談じゃない。一旦輸入されたらどんな形で加工処理され、変化して私たちの食卓に上がってくるかわかりゃしない。食品売り場の商品の裏をひっくり返して見てみるがいい。カレーやシチューのルー、スープの素、その他調味料などビーフを使ったものが山ほどある。個人の選択で使おうとしても、原材料に不審なものが使われては、アメリカ産牛肉を拒否したくても不可能なのだ。しかも今までに日本のメーカーや販売ルートの業者たちはどれだけ消費者を欺いてきたか。これからも「米国産牛肉を他国や日本産と偽らない」という保証はない。商業主義のペースに乗ってしまえば「消費者のための表示」が業者のために偽られ、利用されることは当たり前の現象にもなる。情けないことだが。そんな業者がいるからこそ、国は重要な決定には責任をもつべきなのだ。規制緩和が生み出した結果、「民」の欠点ばかりが伸び、安全性が脅かされ、事故や事件が多発したことを忘れてもらっちゃ困る。

私は毎日多くのウィルス性肝炎の患者と接している。大阪の薬害肝炎訴訟では一部の患者のみ国と製薬会社の責任を認めたが、だからと言ってある時期以前に使用された薬には責任がないとはいえない。ウィルス性肝炎の蔓延は明らかに国の取り組みの怠慢にあると思っている。
事実国が規制を強化するまで、注射器(針)や歯科治療器具、鍼治療、床屋のかみそりに至るまで使いまわしが野放し状態であったのだから。
生活の中の感染をもたらす行為、器具に関して早急に国は手を打つべきだった。海外では40年以上も前に危険性が指摘され、少なくとも医療の現場でのシングルユースは先進国では早くに常識とされていたのだから。

肝炎訴訟に加わっている人はごくごくわずかの人。その人たちの勝ち取った成果が、肝炎で闘っている多くの人への救済(医療費助成など)へつながることを願っている。

米国産牛肉再開の決定で同じ過ちを繰り返そうとしている国、決定に関わった政治家・役人は何か起きたら刑事責任も問われるのだぞと覚悟しておくべきだ。一番の責任者が小泉首相であることは記憶に残しておこう。
学習能力のある人間が育たない土壌ではこんなことがいつまでもくりかえされる。本当に情けない国である。

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