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米産牛肉の背骨混入、米報告書が特異ケース強調(朝日新聞)
http://www.asyura2.com/0601/gm12/msg/326.html
投稿者 シジミ 日時 2006 年 2 月 18 日 00:05:46: eWn45SEFYZ1R.
 

http://www.asahi.com/international/update/0217/014.html

2006年02月17日22時31分

 日本に輸出した米国産牛肉に、牛海綿状脳症(BSE)の病原体がたまりやすい特定危険部位の脊柱(せきちゅう)(背骨)が混入していた問題について、米農務省は17日、調査報告書を発表し、日本政府に提出した。混入の原因については「特定の商品について、食肉業者も検査官も輸出条件に十分に精通していなかった人為的なミス」とし、米牛肉全体の問題ではないことを改めて強調した。15項目の再発防止策を盛り込んだが、検査官の再教育など、ほとんどが発表ずみだ。原因究明も対策も、日本の消費者の信頼回復につながる新たな内容には乏しい。

 日本政府は報告書の提出を受け、中川農水相と川崎厚生労働相がともに、報告書の内容を慎重に精査していくというコメントを発表した。06年度予算案の審議の行方などをにらみながら、輸入再開の時期を巡り時間をかけて検討を続ける考えだ。

 日本政府は混入が発覚した1月20日から、米国産牛肉に対して再禁輸措置をとっている。記者会見したジョハンズ農務長官は「二国間の貿易関係は今後も日米両国にとって、すばらしいものであり続けることを期待する」と述べ、早期の輸入再開への期待感を示した。

 調査は混入発覚後、ジョハンズ長官の指示で、検査を担当する農務省食品安全検査局と、独立した調査権限を持つ同省監査局が、それぞれ実施した。

 報告書によると、脊柱が混入していた牛肉は、オハイオ州の処理会社が解体した後、ニューヨークの食品加工会社で最終的に商品化され、日本向けに出荷された。昨年12月に米国産を輸入再開した際の日米合意では、日本向けの牛肉は脊柱の除去が義務づけられていたが、両社はこの条件を認識していなかった。両社には農務省の検査官も常駐していたが、「日本向けの輸出条件を十分に認識していなかったため、見逃した」としている。

 基礎的な過失が重なったことについて、報告書では「日本への輸出再開後、初めてで唯一の(生後数カ月の)子牛の輸出だった」とし、問題の特異性を強調した。米国では子牛については、特定危険部位の除去は義務づけられていない。

 同省は混入発覚直後にすでに、検査官の再教育を実施し、輸出承認の証明書には2人の検査官のサインを求めるなど、再発防止のために検査体制を強化する方針を明らかにしていた。今回さらに、検査官向けの省内のウェブサイトに各国の輸出条件を常に掲載し、各検査官が各国それぞれの輸出条件を十分に認識していることを確認する、などとしている。

 米国では昨年12月の対日輸出再開の際、40の牛肉処理施設が日本向けの認可を受けた。このうち脊柱混入にかかわった2施設は発覚直後に認可を取り消された。さらに別の1施設が今月、出荷農場の指定に関する手続き違反で、認可を取り消されている。他の施設についても、ジョハンズ長官は「あらためて輸出のための条件を満たしているかどうかを検査したうえで、認可することになるだろう」とした。

〈米政府の主な再発防止策〉

1、牛肉輸出証明書に農務省食品安全検査局(FSIS)の2人の担当官の署名義務づけ

2、農務省による抜き打ち検査

3、輸出プログラムを定めたすべての相手国の安全基準の再確認

4、FSISの検査官の再訓練と、訓練を無事終了したことを示す署名付き終了証明書を得ることの義務づけ

5、輸出プログラムに参加しているすべての施設による会議を行い、こうした施設が確実に基準を達成していることの確認

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