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麻生太郎君の「靖国神社解散」の発言について
http://www.asyura2.com/0601/dispute24/msg/244.html
投稿者 PCOG 日時 2006 年 8 月 27 日 10:48:45: QQblZfjbsVI.6
 

麻生太郎君は「靖国神社を解散するべきである」との暴言を吐いているが、靖国神社は日本国民が「私人」として参拝するべき国家遺産として温存しておくべきである。

神権天皇主義(天皇教)に基づく神道(神社)国教制を国体の根本義とし、軍国主義(富国強兵策)とを車の両輪とした政教一致の義務教育を徹底して実施した結果、薬が効き過ぎて、太平洋戦争開始前には、澎湃として興った国家主義・軍国主義・ファシズムは、政府・軍部をはじめとして、何人たりとも押さえる事ができないエネルギーに迄高まってしまった。マスコミも挙って、「鬼畜米英撃ちてし止まん」と書き立てて戦意高揚に協力させられた。当時の日本で戦争反対を唱える事は、とりも直さず、一家眷族が抹殺される事を意味した。 開戦前天皇教でマインドコントルールされていた日本国民の総意は「鬼畜米英撃ちてし止まん」の熱気で充満していたのが実相であった。この実相の正確な認識なしに靖国を語るのは書生談義にすぎない。

21世紀の今日でも、天皇崇拝の天皇教のマインドコントロールの呪縛から脱皮できない政治家を含む多数の日本国民が存在することは、世界平和を国是とする日本にとっては不幸である。 

日米開戦に反対の立場を採っていた当時の海軍次官(海軍中将)山本五十六は、東京におれば暗殺されること必至の状況下に置かれていたため、海軍首脳は彼を連合艦隊司令長官(1939年8月任命)として海上に逃がした。

教育による洗脳・マインドコントロールの怖さを思い起こすと共に、人間が如何に心理的に弱い面を持っているかの証左とも見る事が出来る。そして遂には、神国日本・神州不滅のかけ声のもとに、現人神(あらひとがみ・living god)である天皇を頂点に戴く選民である日本民族は、他の民族に優越した民族であり、地球(世界)を支配すべき使命を持つという、八紘一宇(はっこういちう)を夢見る狂信的な神国主義(天皇教)が日本を戦争に駆り立て、近隣諸国に大いなる迷惑をかける結果を招来した。

この狂信的な神国主義(国家神道・天皇教)が日本を支配するのに、神道(神社)国教制が大きく寄与したと言う歴史的な事実に鑑みて、信教の自由の保障については格別の配慮が必要とされるのは当然のことである。如かして、信教の自由の保障を完全なものにするためには、国家と宗教とを絶縁させる必要がある。国家が全ての宗教に対して中立的立場に立ち、宗教を全くの「わたくしごと」にする必要がある。これが、国家の非宗教性または政教分離と呼ばれる原理である。

天皇教に完全にマインドコントロールされていた当時の若い純真無垢な特攻隊員の殆どは、神州不滅を信じ、日本の危機を救わなくてはならないと言う、崇高且つ至純な使命感のもとに、「数多の志願者の中から選ばれて、天皇の為に、神州を守る為に、命を捧げる栄誉ある機会を与えて貰った自分達は最高の幸せ者である。」と、喜んで敵艦に突入した若者達である事を忘れてはならない。日本が降伏するなど、彼等には全く想像もつかない事であった。戦死した後は「靖国神社に神として祭られ護国の鬼となる」覚悟のもとに、花と散ったのである。日本が降伏する場合も有り得ると認識していたら、特攻などやる者は一人もいなかったはずである。彼等の当時の死生観は、自らの尊い命を捧げる事で、多くの命が救われる事を願ったもの、つまり、神州を外敵の蹂躙から守り抜こうとする純真なものであった。

因みに、戦前・戦中の日本においては、神国は絶対に負ける事はない。最後は必ず勝つのであるから、日本が外敵に降伏する事など絶対に有り得ない。よって、生きて虜囚の辱めを受けることは、軍人として最大の恥辱であり、一家眷族は世間に顔向けが出来なくなる。「忠ならんと欲すれば孝ならず」などは間違っておる、忠孝一致である。親は子供が戦死した場合は、不肖の子が天皇のお役に立っことが出来て有難いと喜ぶべきであるとされた。そして「海行かば水漬く屍、山行かば草むす屍、おお君(天皇)の辺にこそ死なめ、かえりみはせず。」「武士道とは、死ぬ事と見つけたり。」「七生報国(一回だけ戦死した位では君恩に報いた事にはならない、七回生まれ替わって君恩に報い奉るべきである。)」の文言がもてはやされた。このような精神風土の中で育成された日本の軍隊は、天皇の命令(上官の命令)には絶対に従うという精神的な結束においても、皇軍としての矜持から発する軍律の厳しさにおいても、有史以来最強の軍隊であった事は間違いないものと思料される。また、以上の思想は、一般国民の心の中にも浸透し、若者にとっては信念にまで止揚され、挙って軍人になる事を希望した。

日本国民は戦前の日本社会の実相を深く考察したうえで、世界平和への途を真剣に模索して努力するのが真に靖国の英霊に報いることになるという真理に目覚めるべきである。
よって、憲法改正の主眼目は、政教分離の思想と矛盾する憲法(1条〜8条)の削除と憲法9条の補整に置かれるべきであると思料される。日本国民の政治的な成熟が期待される所以である。

http://www12.bb-west.ne.jp/matuoka

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