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(回答先: がん対策基本法、真摯で熱心な議論を。山本孝史,(政治板に) 投稿者 あらゆる運動をバックアップ 日時 2006 年 5 月 24 日 21:20:11)
[000275]岡田真澄さんと米原万里さんのガン死に想う
2006-05-30
以下転送紹介です。
今朝の新聞に、俳優の岡田真澄さんと
翻訳家エッセイストの米原万里さんが
ガンで亡くなったと報じられていました。
http://www.creative.co.jp/top/main3022.html
岡田さんは去年の6月中旬の検査でがんが見つかり、
「食道がん」の摘出手術を受け、8月中旬に退院、
その後「仕事復帰宣言」もしたようですが、
秋にリンパ節への転移が認められたため、クイズ番組や
ミュージカル「グランドホテル」を降板して療養に努めてきたものの、
29日未明に亡くなったということです。
ということは、ガン発見から1年足らずで「死」に至ったということです。
その間、手術やガン治療を受けたわけですが、
その数ヶ月後の秋には「リンパ節転移」が認められたといいますから、
手術もガン治療もほんに気休め程度の意味しかなかったことになります。
一方、米原万里(よねはら・まり)さんの場合は、
去年の3月に毎日新聞のコラムで
「摘出した卵巣がんがリンパ節に転移していることを確認」と告白していますから、
それ以前に「卵巣摘出手術」をしたものと思われます。
そして今年の3月30日発行の「週刊文春」に
「私の読書日記/希望のがん治療」を書いているそうですから、
転移はあったものの希望を抱いていたのでしょう。
しかしその「希望」も2ヶ月足らずで消えてしまいました。
二人の「ガンとの戦い」を見ますと、「転移があったら危ない!」
ということをメッセージしてくれているようです。
ところで米原さんのことと関連して、
随筆家&俳人の後藤栖子さん(ごとう・せいこ)が
「がんについてのエッセイ」を書いていました。
後藤さんは芥川賞作家後藤紀一さんの娘であり、
その父のガン闘病のことを思い出しながら書いているのです。
それは、以下のような内容です。
*****
還暦の春
父には辞世句らしきものはない。父が死ぬ三年程前訊いたことがある。
「おとっつあんよ、七十歳過ぎた気分はどんなもの?」
「いい気分だな、煩悩もなくなったしな」
そして、「いつ死んでもいい」とおどけた。
無頼に虚無にとぼけ顔して生きてきた父らしい返事だと思った。
その父ががんになった。抗ガン剤の投与、
次から次と打たれる注射、放射線と治療の日が続いた。
「栖子、医療産業が俺を襲って来る!」
父は苛立ちを満身あらわにしてベッドで叫んだ。苛立ちの果てだったのだろう、
「春寒し 女が針を 捧げ持つ」
と書いて看護婦さんに渡していたことを後で知った。
いつ死んでもいいはずだった父の死にぎわは、予想に反して大荒れに荒れた。
父が死んで一年後、私が二度目の乳がんに倒れた。
そして、術後一年四か月ノルバデイックスという薬の副作用に苦しんだ。
乳がんの再発を防ぐために女性ホルモンをおさえる薬。
一年四か月不眠、苛立ち、寂寥感にのたうち回ることになった。
五十一歳、更年期の症状が一層激しくあらわれたといえる。
以来薬を止め、
生きるならよい命で生きたいと思い、がん検診を止めた。
そして七年、手術してから十年無事に生きてきた。
今年還暦、そして春を迎えた。
*****
後藤さんは乳ガンが再発し、ホルモン療法を受けたわけですが、
副作用のその苦しさから「薬」を止め、手術から10年間無事に生きてきたと綴っています。
それぞれのガンは違いますからそう単純には比較できないでしょうけれど、
熱心にガン治療を受けた岡田さんや米原さんがあっという間に亡くなってしまい、
その一方、薬を止めた後藤さんは、以来10年も元気に生きて活躍しています。
この事実を考えても、抗ガン剤治療がガンを治しているのではなく、
それがたとえ一時的にはガンを消し去ってくれたとしても、
かえって再発や転移を促しているような気がします。
しかしマスメディアは、「ガン死報道」はしても、
ガン治療に関しては全く何も疑問を感じていないかのようです。
そこにはいまだに「ガンだったんだから仕方ない」といった認識しかなさそうです。
もしもマスメディアの中にジャーナリズム精神を持っている人がいるなら、
「ガン治療をやめた後藤さんが、なぜ10年間も元気で生きることができたのか?」
と、問題意識を持って当然でしょう。
しかし日本社会を支配し尽くした「ガン呪縛」は、
ガン治療に対する小さな疑問する封じ込めてしまうほどの
絶対的な力を持ってしまった感を深くします。
後藤紀一さんが語ったということば、
「栖子、医療産業が俺を襲って来る!」
ガンが患者を襲うのではなく、医療産業がガン患者を襲う。
さすがは作家の直感です。ずばり本質を突いています。
その恐さ、愚かさを知るには「千島学説」が必要です。
いまこそ医学の基礎理論にメスを入れなければなりません。
それなくして「ガン呪縛」からの解放はありえないと思っています。
岡田真澄さんは去年の6月に舌ガンが発見され、手術をしたということですから、
病期は1〜3期で、決して末期には至っていなかったはずです。
ぼくも岡田さんとほぼ同時期、5月23日に「3b期」とガン宣告されました。
そしてガン治療を受けた岡田さんは発覚から1年足らずで亡くなり、
ガン治療を全く受けなかったぼくは、
当時すでにリンパ節転移が認められていたにもかかわらずますます元気です。
ガン腫も明らかに退縮し、あとは時間の問題といったところです。
なぜなのか?
その理由についてはこのサイトにも書いてきましたが、
6月10日くらいには一冊の本として刷り上がりますので、
ガン呪縛に苦しんでおられる方にはぜひお読みいただきたいと思います。
『ガン呪縛を解く』の出版について
http://www.creative.co.jp/top/main3010.html
稲田芳弘
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http://www.creative.co.jp/m/mmm/index.cgi