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http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%90%BE%E5%8F%96
参考になればと考え貼り付けます。
資本制以前の搾取
マルクス経済学においては原始共産制では、生産力が低く、搾取は存在しないとされ、奴隷制において奴隷主階級が奴隷階級を初めて搾取するとされる。封建制では領主階級が農奴階級を搾取するとされる。
資本制以前の搾取。
上記文章によれば原始共産制では、生産力が低く、搾取は存在しないと言うことになっているが、搾取とはひとつの観念であり、人が人の労働の一部を私有するという観念の発生が持続したことによって人間を牛馬と同等もしくはその下と見た考え方が奴隷制である。
そこには他者の労働の一部を私有化するという行為がその根底にある。 その観念がどのように発生して来たのかということを考えれば、マルクスが言うところの原始共産制社会の中で、その萌芽が現れていたという見方を取るのが現在の考古学上から伺い知ることが出来る。
それはマルクスが言うところの原始共産制社会とは、考古学上では中石器時代社会の、後半社会に該当する部分である。現在の考古学ではその時代を生産力が低いとは決して見ていない、狩猟採集経済であったが家族関係の延長線上にある親族社会であり、この関係が親族を他者とは考えない観念となっていることによってこの社会では搾取は行われない。つまり現在社会でいえば家族の中で搾取が行われないのと同じである。
搾取が発生し始めた社会、人間が栽培植物を発見し、本格的な植物栽培に乗り出したとき、つまり農耕の発生が始まった社会であり、そこから多くの余剰生産物が発生し、本来共同体全体の労働による余剰生産物であるにもかかわらず、一部の者がそれを私有として消費した時点が、他者の労働の一部を私有化したということになる、そのことが搾取の始まりと言える。
やがて時間の経過と共に余剰生産物を利用した特別な階層が固定化されてくる。そこでは他者の労働の私有化(搾取という観念)が発生してき、共同体の中で固定化されてくる。
その時代土地はいくらでもあった。 そこに人間の労働力を投下すればいくらでも農耕によって生産力を上げることが出来る。 そこから他の部族の土地が狙われ、強い部族がその土地を侵略した、それと同時に捕虜とした他部族民を奴隷としたということである。
搾取とは=他者の労働の私有化そのものである。当然現在の社会までその観念が発生時点から繋がってきたことにより、現在社会でも人間による人間の搾取は行はれている。