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http://www.nishinippon.co.jp/nnp/national/20070117/20070117_003.shtml
家族の病死や体調不良に付け込み「先祖の悪い因縁がある」などと不安をあおる手口で、約20年にわたって物品購入や献金を強要されたとして、福岡県内の70代女性が16日までに、宗教法人の世界基督教統一神霊協会(統一教会、東京)に約1億8000万円の損害賠償を求める訴訟を福岡地裁に起こした。
訴状によると、女性は1987年、自宅を訪れた女性信者から、夫が40代で死亡したことや、義母の入院は「悪因縁が原因」と指摘され、勧められるまま40万円の印鑑を購入して入信。その後も信者から「財産をささげなければ子孫が生きる道はない」などと言われ、夫の生命保険金や退職金から4300万円の多宝塔、1000万円の弥勒(みろく)像などを次々と購入。また統一教会主催の儀式などで80万‐3000万円を献金するなどした。
しかし昨年6月にがんを告知されたことを信者に相談したところ「献金を取り戻すことはしない」との趣旨の念書を書かされそうになったことで「だまされていた、と気づいた」(代理人弁護士)という。
弁護士によると、女性の被害は2億円を超すとみられ、現時点で被害が判明している約1億5400万円に慰謝料などを加えた額を請求した。
統一教会は「訴状を受け取り次第、対応を検討する」としている。