★阿修羅♪ > Ψ空耳の丘Ψ45 > 840.html ★阿修羅♪ |
Tweet |
□余るクジラ肉、水産庁が売り込み必死 でも価格は高く [朝日新聞]
http://www.asahi.com/life/update/0910/001.html
余るクジラ肉、水産庁が売り込み必死 でも価格は高く
2006年09月10日13時37分
クジラの肉が余っている。調査捕鯨の拡大で供給量が増える一方、88年の商業捕鯨停止以来、販路がすっかり細ってしまったためだ。水産庁は「健康食」として学校や病院への売り込みをはかり、給食や新商品に取り入れる学校や外食産業も出始めた。でも、捕鯨費用確保のために卸値を一定より下げられない国側の事情もあり、家庭で気軽に味わえる価格にはまだ遠い。
遠洋で捕らえるクジラを売り込む拠点が、東京・六本木の高級マンションの一室にある。水産庁の後押しで5月に設立された新会社「鯨食ラボ」。客間の大きなテーブルでは、営業先を招いてクジラ料理をふるまう。
「みなさん『こんなにおいしかったっけ』と驚きます」と中田博・同社代表。低カロリー、低コレステロールがうけ、病院や学校、社員食堂に納める給食業者数社が関心を示しているという。
食堂運営大手の「ニッコクトラスト」(東京)は特別メニューとして鯨肉を使う予定だ。同社の担当者は「年配の方には懐かしく、若い方には意外性があるのでは。ただ、まだ高いので常時は使えない」と話す。
新会社設立の背景には「クジラ余り」がある。
調査捕鯨の拡大で鯨肉の供給は10年前の倍以上になった。
しかし、商業捕鯨停止以降の約20年の間に、大半の水産卸が鯨肉を扱わなくなり、流通が追いつかなくなった。
このため昨年末で年間供給量に匹敵する約3900トンの在庫が積み上がった。来年は捕鯨がさらに拡大され、今年より1500トン多い5500トンが捕獲される予定だ。
余り気味の鯨肉を利用する動きも出てきた。和歌山県は古式捕鯨で栄えた地元の伝統を伝えようと、昨年度から小中学校の約7割で2カ月に1回程度、給食にクジラの竜田揚げなどを出している。首都圏などでも広がり、日本捕鯨協会(東京)によると、全国で約3500校が鯨肉給食を実施している。
調査捕鯨の母港、北海道函館市周辺でハンバーガー店を展開する「ラッキーピエロ」は、昨年から鯨肉を使ったハンバーガーを380円で販売。約20種類のバーガーのうち2番目の人気だ。王未来(みく)専務は「採算ぎりぎり。食文化を応援する意味で続けたい」。
ただ、そんな動きとは裏腹に鯨肉を街中で見ることは少ない。売られていても100グラムで450円はする。都内のある水産物専門店では、人気の高いベーコンブロックに100グラム2500円の高値がつけられている。
捕獲されたクジラの売り上げは調査捕鯨の財源だ。年間約60億円の捕鯨費用がまかなえるよう水産庁が毎年決める鯨肉の卸値は、供給増でピークの半額以下の1キロ2000円ほどになった。
しかし、まだ量が少なく、一般の店頭価格は卸値の3倍ほど。国側も捕鯨費用確保のため卸値は一定より下げられない。
鯨食ラボの中田代表は「水産庁からは『市場を刺激しすぎないように売ってほしい』と言われている」と苦笑いする。商業捕鯨再開をにらんで流通を復活させたいが、再開しても当面、量が限られるため、人気が出すぎると供給が追いつかなくなる恐れがあるからだ。
日本の需要過熱が海外での乱獲や密輸を招いたマグロのように、復活したクジラ資源が悪化する懸念もある。水産庁捕鯨班の諸貫秀樹課長補佐は「マグロの二の舞いは避けたいが、せめてマグロ並みの価格で家庭に提供したい」と話している。
▲このページのTOPへ HOME > Ψ空耳の丘Ψ45掲示板