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□日本を応援できない理由 [映画のなかの人生、映画のような人生]
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2006年06月12日
日本を応援できない理由
どうも日本を応援できない。
初戦を目前にした、いまこの瞬間でさえも。
何故だろう?
周りが騒げば騒ぐほど、冷めた自分に気づいてしまう。
日本が強くて勝てるに越したことはない。
前々回も前回も、ちゃんと日本を応援していた。
前回はトルコ戦を現地で観たわけで、れっきとしたサポだ。
そのトルコ戦の帰りに、仙台駅でジーコを観た。
疲れ切っていたし、敗北に憮然とした表情だったが、
悄然とした雰囲気のなかでも、子どもがサインをねだると、
やさしくペンを走らせていた姿が印象的だった。
いい人なんだろうな、とおぼろげに思ったものだ。
日本は好きだし、ジーコはいいヤツだ。
中田英寿が活躍するのを、毎週楽しみにしてきた。
稲本や俊輔、高原だってテレビでほとんど観てきた。
ヒデがローマにいたとき、あのユヴェントス戦のゴール。
「よっしゃあ!」と叫ぶ彼の表情、未だに忘れられない。
でもいま、自分は日本を応援する気になれないのだ。
いったい何なんだろう、この冷めた自分は?!
思うに、いままでにジーコの実績が示しているんだろう。
いい人が、いい選手が、いい監督になるとはかぎらない。
これまでのジーコの起用、采配、戦術眼、どれも信用できない。
ところが、アジアカップで優勝し、
今回の予選も1敗したのみで何故か通過。
アジアカップではPK戦で崖っぷちに立ったのに、
なぜかゴールがひっくり返り、飛んでもない結果を得た。
どう観ても内容にそぐわない実績が、感動を萎えさせている。
何だかこのチームは気にくわないのだ。
何千試合もサッカーを観てきた中で、
このチームは、サッカーをつまらなくしている。
どんな監督にも批判はつきもので、悪いところはある。
トルシエも問題はあった。でもボクはそれも含めて好きだった。
悪いところがあっても、トルシエジャパンは楽しめた。
なぜなら、悪いところを直そうとしていたからだろう。
時には5バックになったり、時には3トップになったり、
選手が悪いと変えてみたり、柳沢が右サイドに入ったり、
いろんなことをやってみて、トルシエは悪いところを探っていた。
でも、このチームにはそれがない。
何が悪いのか?結局、4年経っても、分からなかった。
何を直してきたのか?個々人が4年成長しただけのようだ。
いっそのこと次々負ければ、問題意識も持ったのだろうか。
いまだに日本のどこが弱いか、知ってる人はいるのかな?
それでも、結果だけがついてきている。
サッカーを楽しむにあたり、こんなに興ざめなことはない。
強いとか、弱いとか、そういうことは関係ない。
実力をひっくり返すような努力があって、サッカーは楽しめる。
トリニダードがスウェーデンを完封して、本当に感動した。
トリニダードは弱い。間違いなく1点もとれない。
タックルは危険だし、パスのつなぎも観ていられない。
でも、トリニダードは日本より面白いだろう。
強さが問題じゃない。彼らのモチベーションなのだ。
3連敗前提で、それでも挑んでくる心意気がいいのだ。
そして、本当に強いチームは、実はそのメンタルが強いのだ。
いつぞや、ヒデが書いていたが、ユヴェントスは強い、
その強さは「いつも自分が格下だと思って臨むこと」だ。
慢心がない。常にひたむきに。基本に忠実にプレーする。
そこをして、ヒデはマルタ戦で激怒したのだ。
日本は、このメンタルがあまりにも弱すぎる。
90分をいかに戦い抜けるか、この部分に魅力がない。
相手が弱いとなめてかかり、勝ってるときに集中が切れる。
マルタ戦、ドイツ戦、たった2試合でもよく分かった。
「ちょっと仲良し過ぎる」いまの代表チーム。
日本はホームのW杯で勝っただけで、それ以外は3連敗のチーム。
どうみても格下で、最下位覚悟でがむしゃらになるべきなのに。
選手たちのコメントに、何か違うものを感じたりしてしまう。
しかもそれをメディアがあおり、周囲が乗っかっている。
結果を見て、また一喜一憂するのだろうか。
結果がすべてじゃない、トリニダード戦でよく分かった。
コスタリカだって善戦した。エクアドルも前評判をひっくり返した。
何かを壊したい。何かを手に入れたい。
そんな「何か」が、日本には欠けている気がする。
ただ「驚かせよう」と言っているのは、結果しか観ていないからでは?
サッカーを心から愛し、週5本はテレビ観戦し、
さいたまスタジアムに何十回も通ってきた者として、何だか情けない。
だから日本は応援できない。
本当は応援したいんだけれど。
初戦を前にして、本当に複雑な気持ちだ。
勝っても負けても、私はため息をつくだろう。
Ak.
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