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□立ち食いソバが消える日 [ゲンダイ]
http://news.www.infoseek.co.jp/gendainet/story.html?q=11gendainet05016888&cat=30
立ち食いソバが消える日 (ゲンダイネット)
サラリーマンの昼メシの定番、立ち食いそば。これが存亡の危機にある。
そばの国内消費量は年間13万トンにも及ぶが、国産はわずか2割程度。大部分を輸入に依存し、うち80%以上が中国産だ。その頼みの綱の中国産の玄ソバ(そばの実)の卸値が、すごい勢いで高騰しているのだ。
「すでに、昨年の2倍近くまで跳ね上がっています。採算悪化のため、大手製粉会社も業務用ソバ粉の卸値を引き上げたばかり。従来の3割増しで1キロあたり40円くらいになっていますが、まだ原料の急騰分に追いつかない。立ち食いそば向けの製めん業者は大打撃です」(製粉業界関係者)
パニック高を招いた元凶は、目覚ましい発展を遂げた中国の経済格差だ。
「玄ソバは単位面積あたりの収穫量が低く、労力のわりに多くの収入は望めません。利益率のいい葉もの野菜でガッポリ稼ぐ農家が増えているし、都市部に出稼ぎにいけば、荒稼ぎできる。ソバ栽培は負け組で見切りをつける農家が続出しているのです」(現地関係者)
理由が理由だけに、この先ズ〜ッと供給不足から値上がりが続きそうだ。これまでの価格は国産の8分の1程度。安い中国産があればこそ、立ち食いそばの値段はバランスが保たれてきたのに、大ショックだ。
「加えて、5月末には新たな残留農薬規制が施行され、中国産そばの検査コストが従来の10倍近くかさみます。これ以上の価格転嫁は難しいのに、もう、製粉業者はてんてこ舞いです」(前出の製粉業界関係者)
その上、日本の割りばし原料の99%を占める中国産間伐材の相場も急騰している。いずれは、そばの値段に転嫁しなければならないが、そうもいかないのが立ち食いそば屋の悩みどころだ。
「立ち食いそばの魅力は価格の安さ。うかつに値上げすれば、客が離れていく。儲からなければ廃業する業者も増えるかもしれませんね」(ある立ち食いそば屋店主)
腹がすいたとき、気軽に一杯というわけにはいかなくなりそう……。
【2006年5月8日掲載記事】
[ 2006年5月11日10時0分 ]
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