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JMM [Japan Mail Media]   「遠ざかる911」  冷泉彰彦 
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投稿者 愚民党 日時 2006 年 5 月 07 日 02:18:11: ogcGl0q1DMbpk
 

                              2006年5月6日発行
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JMM [Japan Mail Media]                No.373 Saturday Edition
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                        http://ryumurakami.jmm.co.jp/
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  ■ 『from 911/USAレポート』第249回
    「遠ざかる911」

 ■ 冷泉彰彦   :作家(米国ニュージャージー州在住)


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 ■ 『from 911/USAレポート』第249回
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「遠ざかる911」

 先週末のアメリカで、静かに一本の映画が封切られました。『ユナイテッド93』
というその映画は、タイトルの通り、セプテンバー・イレブンス(2001年9月11日)
の事件を描いたものとしては、初の劇場用映画です。犯人グループにハイジャックさ
れながら、「標的」に突っ込むことなくペンシルベニア州に墜落した飛行機の物語は、
NYの世界貿易センタービル倒壊の事件と並んで、人々の心に深く焼き付いています。
その事件を正面から扱ったドキュメンタリータッチの作品が公開されたのです。

「静かに」と申し上げたのには理由があります。十分な話題性がありながら、メディ
アでは事前に取り上げるのは避けていた、そんな雰囲気があったからです。例えば、
実際の一般公開(準拡大公開)は4月28日で、その直前の25日には、NYで開か
れていた「トライベッカ・フィルム・フェスティバル(ロバート・デ・ニーロ主宰)」
の中心行事の一つとして収益を寄付する形の「ガラ」上映会が行われていました。で
すが、その反響もほとんど紹介されなかったのです。

 とにかくメディアのコメントは判で押したように「時期尚早では?」という疑問形
に終始していました。911の事件は、その後のアメリカの政策に大きな影響を与え
たばかりではありません。人々の心の中に深く刻み込まれた事件です。多くの遺族の
中には、まだまだ心の傷の癒えない人も多いのですし、直接家族を失ったわけでなく
ても、時折「あの日」のことを思うと、心の震えを感じるような人はたくさんいるの
です。そんな中で、劇場の大きなスクリーンで「あの日」の再現を体験するというの
ですから、確かに「時期尚早?」という問いは避けられません。

 問題をややこしくしたのは「予告編」です。ハイジャック犯の粗暴な態度や、緊迫
したアクションシーンの映像がテンポよく編集された予告編であったために、極めて
ショッキングな映画のような印象を与えていたのです。そんなこともあって、公開前
の「静けさ」は異様なほどでした。ただ、ネット上では「ガラ」上映会を観た人や、
各地でのメディア向け試写会を見た人の中から好意的な評も出るようになっており、
従来型のメディアとは違った「浸透」はしていたという側面はあるようです。

 私は、公開初日に近所のハミルトン町にある大規模シネコンへ行くことにしました。
24面もあるこの館では、通常は話題作ですとスクリーンをたくさん使って派手に上
映するのですが、事前に発表されたスケジュールでは、『ユナイテッド93』は1面
だけ、1日4回だけの上映ということになっていました。念のため私はネットで切符
を予約して早めに行ったのですが、心配は無用でした。直前になって上映スクリーン
が追加されていたのです。全国規模のシネコンで、マーケティングのデータに従って
細かく上映計画を決める会社なので、何らかの理由で、土壇場に来てスクリーン数を
追加したようです。

 急遽スクリーンを増やしただけあって満員にはなっていませんでしたが、館内で最
大の劇場が八分どおり埋まっていました。上映までの時間はポップコーンを食べたり、
談笑したりする姿が見られ、それほど異様な雰囲気ではありませんでした。ですが、
映画が始まるとシーンと場内は静まり返り、終わりまで緊張感は途切れませんでした。

 さて、ここからは作品についてお話をしなくてはありません。内容に関しては、日
本での公開が予定されていることもあり、「ネタバレ」を慎まねばならないのかもし
れませんが、今回は映画とその受け止められ方そのものが社会現象であると思います
し、何よりも911への人々の思いを反映していると思いますので、詳しく立ち入っ
た紹介となることをお許しください。

 映画はコーランの朗読をバックに、夜明け前のホテルでヒゲを剃ったり、祈りを捧
げたりしている実行犯達の描写から始まります。この部分だけを見ると「テロリスト
の視点で、テロリストに同情的な演出を」した映画というムードが漂うのは否定でき
ません。私の館では、ここで(始まって2分程度で)我慢できなくなって出ていった
観客が4,5人いましたし、試写会でも同様の反応があったことが一部の映画評に出
ています。

 ですが、ポール・グリーングラス監督は決して一面的な演出はしていません。その
直後から「運命の」93便に乗務するパイロット、客室乗務員、乗客、そして地上管
制官たちの「その日の朝」を描写していきます。やがて、実行犯たちがニューアーク
空港の駐車場に車を乗り捨てるシーン、そして「その日」の93便と一寸たりとも違
わないであろう、ユナイテッド旧塗装のボーイング757が映し出されると、私は何
とも落ち着かない気分になっていきました。

 ところでユナイテッド航空に関しては、映画の最後に「会社として本作品に対して
は、一切の公式の協力は行っていない」という断り書きが出てきます。勿論、悲惨な
航空事故である以上、その映画化に関しては協力もしなければ、スポンサーとしての
広告効果も期待しない、というのは当然のことだと思います。ですが、実際の映像に
は、ユナイテッドの実機、実際のユナイテッド国内線仕様の757の機内のデコレー
ションなどが使用されています。

 客室乗務員の制服やシートカバーなども本物です。そのクロスのカバーには、20
01年にはなかった新ロゴが入っているので、さすがに当時を完全に復元は出来な
かったのでしょうが、とにかく現在のユナイテッド航空の現場では、非公式に撮影に
協力したのは明白でしょう。そして、そうした姿勢は、それで良いのだと思います。

 映画は公式発表に基づいて時間軸を追っていきます。ニューアーク名物の滑走路の
混雑のために「ユナイテッド93便」の離陸は遅れるのですが、その間にボストン発
のアメリカン航空11便が、そして同じくボストン発のユナイテッド航空175便が
ハイジャックされて行きます。その部分の描写は、主として地上管制官の視点から描
かれていくのですが、「異常な交信」の後「管制の呼びかけに一切反応しなく」なり、
「謎の南下をしながら高度を下げ」てゆく中で「JFK空港にでも着陸するのか」と
管制官が思っているうちに、機影がレーダーから消える描写には戦慄させられます。

 そのあたりから、主としてCNNの『アメリカン・モーニング』のニュース映像が
重ねられて行き、世界貿易センターへの2機の「突入」が描かれていきます。FAA
(アメリカ航空局)や空軍の混乱が描写されます。FOXからCNNに移籍して間も
ないポーラ・ゼーンの「あの日」の語りに加えて、管制官達「普通の人々」が「何が
起きているのか分からない恐怖」に巻き込まれて行く様子が描かれたあたりでは、私
は完全に「あの日の感覚」が甦る思いがしていました。

 やがて、実行犯達が機を乗っ取り、ワシントンの連邦議会議事堂への突入を目指し
てUターンするのですが、その頃から携帯電話や、機内の座席に据え付けられた「エ
アフォン(クレジットカード決済の国内電話システム)」を使って乗客達は家族など
と通話をし始めます。そうした行動を犯人達は抑えることができない中、同様のハイ
ジャック事件が起きて2機の飛行機が世界貿易センターの攻撃に使われたことを乗客
達は知るに至るのです。

 そして、客室乗務員の「パイロット2名の死体を見た」という発言が乗客に知られ
る中で、無名の人々は「自分たちもろとも、このまま攻撃に使われたらたまらない」
という気持ちを共有するに至ります。そして、何人かは携帯電話で家族に別れを告げ
る一方で、男達を中心に4名のテロリストに襲いかかっていきます。

 この間についても、地上管制の格闘ぶりが描かれ、FAAが主導して空軍との連絡
を取ろうとするものの、軍の連絡窓口には官僚的な人物がいてコミュニケーションは
うまくいきません。また、空軍の側でもマンハッタン島への緊急出撃を準備するので
すが、民間航空の空域優先に阻まれて時間がかかってしまいます。

 最終的には、FAAの方から「これは戦争だ、アメリカが攻撃されている」という
叫びがあり、それに空軍は反応してゆきます。そこで問題の「民間機の撃墜許可」と
いう問題が出てくるのですが、これに関しては「大統領とは連絡がつかなかった」と
いうやり取りがあり、更に「では、副大統領決裁で撃墜命令を」と具申したところ、
「副大統領には決裁権なし、大統領の専決事項」という返答しかなかったということ
になっています。尚、この部分では、静まりかえった劇場内でもブッシュとチェイニ
ーに対する「ブーイング」が起きていました。

 映画の結末では、客室を制圧していた2名を倒した乗客達が、飲食物運搬用の金属
カートを押し出すようにしてコックピットに突入して行きます。最終的には、主犯格
の男と操縦桿の奪い合いになる中で、機は失速していきます。そして緑の平原が眼前
に迫る中で、画面は暗転し沈黙の時間がやってきます。それは文字通り沈黙の時間で
した。騒々しいのが当たり前のアメリカの映画館で、何百人という観客が文字通り微
動だにしないというのは、いまだかつて経験したことがありません。

 その沈黙に引き続いて、やがて静かな無国籍のBGMに乗せて、テロップが表示さ
れていきます。何枚かに分かれたテロップは簡潔なもので「911のハイジャック機
4機の中で、このユナイテッド93便だけが標的に衝突することがなかったこと、空
軍に対する大統領の民間機撃墜許可は93便の墜落後に発せられたものであること」
が告げられます。そして、「911の被害者に捧ぐ」という文言で終わるのです。

 そしてエンド・クレジットとなるのですが、ここにも非常に特徴的な点があります。
まず、登場人物ですが、乗客の全員に関して実名でリストが出、その配役が紹介され
ていることです。もしかすると、何らかの仮名も混じっているのかもしれませんが、
基本的には「あの勇敢な人」は誰、あの「中年の女性」は誰、あの客室乗務員は誰、
という具体的な名前を踏まえて製作されているようです。恐らく、遺族には詳しく説
明して同意を得ているのでしょう。

 もう一つ特徴的なのは、管制官、FAA関係者、軍の司令官関係などについては
「責任あるポジションの人物」を中心に「本人その人が演じている」という事実です。
管制官としての演技がどうにも上手すぎると思ったら「ホンモノ」だったというわけ
です。ちなみに、組織としても空軍やFAAは公式にこの映画の製作に協力している
と書かれていました。

 さて、観客の反応ですが、申し上げたように厳粛ではあり、そして基本的には好意
的だったと思います。アメリカでは異例のことなのですが、エンド・クレジットを見
守っている人が多かったこともありますし、人々の表情は固かったものの、不快感の
ようなものはなかったと思います。途中で出ていった人もありましたが、冒頭のコー
ランのところが一番多く、あとはパラパラという感じでした。

 例えば『パールハーバー』ではバカバカしさに耐えかねたように怒って出ていった
人がたくさんいましたし、『プライベート・ライアン』では恐怖のためだと思います
が、やはり出ていった人もいました。ですが、そうした例と比べても『ユナイテッド
93』の場合は途中で挫折する率は低かったように思います(出て行く人がいるとい
うのは、アメリカの入場料が安く、もったいないから最後まで見る、という必要がな
いからということもあります。ちなみに、この館の場合は封切り初日であっても入場
料は同じで、8ドル50セントです)。

 ネット上にあふれた一般の人々の評はどうでしょう。「悲劇をネタにハリウッドが
金もうけをするのは許せない」という否定論(実際の制作会社は英仏系のスタジオ・
キャナルなのですが)があるぐらいで、90%以上は圧倒的に好意的でした。何より
も、犯人達の「恐怖心」や人間性の弱さなども描きながら、最後は観客達の「ヒーロ
ー伝説」を描写しているバランス感覚、そして価値判断を排除した姿勢が評価されて
いるのだと思います。

 結果的に公開第1週のウィークエンド興行収入は12ミリオン弱と、準拡大公開と
しては大成功と言って良いでしょう。来週からは上映館がやや増えると思いますから、
この調子だとまだ数字を伸ばすのではないでしょうか。新聞などにも「時期尚早では
なかった」という声が多く掲載されています。どうやら公開は成功と言っていいので
しょう。「あの事件を忘れないために作られた意義深い作品」という言い方もネット
などでは見られます。

 技術的な点に関して言えば、正に現在の世相にマッチした演出がされているのは間
違いないでしょう。政治的に厳しい対立を軸とした事件をバランスを取って描くとい
う演出には、スピルバーグの『ミュンヘン』の演出並びに編集の影響が感じられます。
また、悲劇を直視するような臨場感ということでは、カンヌ映画祭での大賞を受賞し
たガス・ヴァン・サント監督によるコロンバイン高校の銃乱射事件の映像化、『エレ
ファント』の影響も濃いように思います。

 撮影に関しては、手持ちカメラを使い、映像に粒状感を施すというような絵作りを
通じて、「ドキュメンタリー風に見せる」ような演出手法、正邪の二分法を避けて双
方の立場を公平に描く手法などは、今後も流行しそうな気配があります。ちなみに、
意図的に画面が揺れ動く演出になっているので、スクリーンのそばで観た人には、船
酔いのような気分になった人もいると聞きました(日本での公開に際しては、注意書
きをしたほうが良いかもしれません)。

 さて、この作品、私もある種の感動を味わいましたし、何よりも「あの日」の感覚
が甦るような経験をしたのは間違いありません。ですが、一方で手放しでは褒められ
ないものがあるのも事実です。まず、この物語は「事実」ではないということです。
例えば、乗客が本当に犯人と格闘したのかという肝心の点については、フライトレコ
ーダーや電話交信などから「そうらしい」とされているだけで、立証はされていませ
ん。

 また墜落の経緯に関しても、犯人が自分から墜落させたのか、乗客が墜落させたの
か、映画のようにどちらともなく格闘する中で失速していったのか、本当のことは分
からないのです。そして、機内での会話に至っては完全にフィクションであり、監督
の想像の産物でしかありません。

 それ以上に問題なのは「撃墜疑惑はなかった」というストーリーです。ここまで精
緻に時系列で分かりやすい説明を加え、正副大統領を非難するようなエピソードまで
入れて「自国空軍による撃墜はなかった」としていること、「乗客の勇敢な行為によ
る墜落、そして標的突入の阻止」というヒーロー伝説を改めて強く訴えかけ、そして
それが国防総省やFAAの現役の人物まで加わって「公式」支援の下に製作された、
というのはそのこと自体が事件だと言わざるを得ません。

 日本でも有名だと思いますが、911に関しては今でも陰謀説が消えていません。
その中でも、ペンタゴンの建物における破壊の痕跡が、衝突したとされるアメリカン
航空77便のボーイング757機に比べて小さすぎるとか、そもそも77便の機体の
残骸の写真が一切公開されていないという点と並んで、このペンシルベニアに墜落し
たユナイテッド93便に関しては、空軍機による撃墜説という噂が絶えませんでした。

 この映画について言えば、その噂を打ち消し「ヒーロー伝説」を公式の歴史として
固めるという意図は明白であり、位置づけとしては、それ以上でも以下でもないと思
います。この点に関しては、私は撃墜説を支持するだけの論拠は持ち合わせていませ
ん。ですが、この「ヒーロー伝説」が事実だということも同じように言えないと思い
ます。

 ただ、この映画の成功を通じて、何よりも「誰もがヒーロー伝説を信じて、イヤな
気持ちになる撃墜説を忘れられる」こと、「その一方でテロリストの人間性を描いた
ことでバランス感覚の安心感」を得ることができたこと、といった心理的な効果が広
まることは間違いないでしょう。これにより「911は人々の心から確実に遠ざかっ
て」いきます。これに、ブッシュ・チェイニー批判の視点が重なっていることで、
「ポスト911」と称する世相も急速に薄れて行っている、そのことも象徴している
のだと思います。

 この『ユナイテッド93』が公開された時期には、ちょうど実行犯と近い人物とさ
れるザカリアス・ムサウィ被告に対する量刑決定の陪審員評決が検討されていました。
5月3日の水曜日には、その評決が確定し、最終的にムサウィの死刑は回避され、無
期懲役が確定しています。

 ブッシュ政権としては同被告の死刑をテクニカルに可能にするために、様々な手段
を使った経緯があります。また、この欄でもお伝えしたように、世論には死刑を望む
声が相当にありました。ですが、今回の陪審員票決においては「ムサウィは911の
実行計画を十分に知らなかった」という理由から整然と死刑が回避されています。

 この事件はメディアでは大きく取り上げられていますが、「許せない」という一部
遺族の声と同時に、「名誉と受け取られかねない安易な死刑よりも、無期懲役の方が
量刑として適当」というような遺族のコメントも紹介されており、報道は少しづつ沈
静化しています。

 ちなみに、肝心のムサウィ本人は「愚かなアメリカに対して我々は勝利した」とい
うどうしようもなく愚かなコメントを出しており、命の惜しいだけの人間性を暴露し
てしまっています。結果的に、そうした言動が「テロリストは理解不能の究極の悪」
ではないという印象を広める効果になっているのかもしれません。そして、考えてみ
れば、これだけの感情的な怒りの中で法理論を冷静に検討した陪審制度を持つアメリ
カを誇る感情も少しではありますが、出てきているように思います。

 また、法律の専門家からは「これによって、オサマ・ビンラディンを拘束した場合
に、事件への直接関与が立証できなければ死刑が適用できなくなった」という声も出
ています。今のところは「これは困った」というニュアンスですが、だからといって
ムサウィの判決を覆せという声が出ているのではないので、「ビンラディンを死刑に
できない」という問題も少しづつ受け入れられて行くのでしょう。

 この映画『ユナイテッド93』の公開と、ムサウィの死刑回避判決という事件を通
じて、911は確実に遠ざかって行きました。そしてそのことは悪いことではないよ
うに思います。911の呪縛から離れて、現実に目を向ける時がやってきました。イ
ラクも、そして様々な国内問題も、ようやく平時の感覚で論議が出来るようになった
のです。中間選挙までちょうど半年となりました。

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冷泉彰彦(れいぜい・あきひこ)
作家。米ラトガース大学講師。1959年東京生まれ。東京大学文学部、コロンビア大学
大学院(修士)卒。著書に『9・11(セプテンバー・イレブンス) あの日からア
メリカ人の心はどう変わったか』(小学館)『メジャーリーグの愛され方』(NHK出
版)<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140881496/jmm05-22> 最新訳に
『チャター 〜全世界盗聴網が監視するテロと日常』(NHK出版)がある。
<http://www.amazon.co.jp/exec/obidos/ASIN/4140810769/jmm05-22>
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JMM [Japan Mail Media]                No.373 Saturday Edition
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                   独自配信:104,755部
                   まぐまぐ: 15,221部
                   melma! : 8,677部
                   発行部数:128,653部(8月1日現在)
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【発行】 有限会社 村上龍事務所
【編集】 村上龍
【WEB】   http://ryumurakami.jmm.co.jp/
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