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Re: 宇宙は化学の世界、ただそれだけの事
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投稿者 アシカビヒコ 日時 2006 年 4 月 15 日 10:29:13: .fG3VKqaSD9dE
 

(回答先: 宇宙は化学の世界、ただそれだけの事 投稿者 kokopon 日時 2006 年 4 月 14 日 12:28:18)

Kokoponさん、アシカビヒコの不親切な文章に対してコメントいただきありがとうございました。コメントを寄せるに値する文章として評価していただいたことに感謝します。
空耳にも木霊は聞こえる。
 私も少しコメントしてみます。Kokoponさんの文章を読み始めて、昔読んだJモノーの
「偶然と必然」の本を思い出しました。遺伝子のDNA構造解析を手がけたモノーが、彼の世界観をストレートに述べた本で、当時の知識人の持っている世界認識を強烈に印象付けました。しかし、あの本とて、当時の科学経験的生命観の一形態にしかすぎない。我々はいつでも時代の最先端の知を背景として生命を語ってきている。それは今後も続く。当時の生命DNAセントラルドグマはすでに今日では新しい科学的知により色あせている。DNAの単なるメッセンジャー、下僕にしかすぎなかったRNAのもつ機能が見直され、DNA自体が切り替わり入れ替わるダイナミックな情報伝達系が生命の本質であるとみなされつつある。DNAが地球型生命の基礎である細胞の中心に絶対的権威として鎮座し、他の物質はその支配をうけるだけの存在とみなされていた時代は過ぎた。時代もイデオロギーという思想が幅を利かせる時代から市場というダイナミックな多元的決定装置へと移った。当時のDNA至上主義はそのDNA自体の存在理由として没制御の原理である偶然というまたまたセントラルドグマを無自覚に信奉し、絶対的支配の根底は絶対的没制御の「無」偶然を信奉するしかなかった。当然の論理的帰結である。したがって、100年の孤独でも10億年の孤独でもかわないが、絶対的支配者が自己の成立根拠をまったくみとめない絶対的孤独のなかでただずむというニヒリズムが流行した。人類の知の段階で言えば、人間個人のライフサイクルの10代後半の精神的雰囲気にあった。絶対者は絶対孤独なのであって、これは自業自得なのだ。偶然と必然という2極しか認めない荒涼とした精神貴族。この世界は偶然と必然という2色の絵の具で描ききれない色彩に彩られている。当然、白黒テレビを見続ける権利はありますので、気の済むまで見るしかないでしょう。できれば、徹底的に白黒テレビに徹すること。そうすると飽きてきてその不毛性に気づく。

 さて、人間が一番優れた脳をもっているわけではないというのは、もうそのとおり。大賛成。それぞれの生命携帯に相応しい情報処理系をそれぞれの頭脳がはたしているだけでしょう。
 リスが木に登って自らの状況を意識化するように、人間は自らが従っている無意識の情報処理パラダイムを意識化する能力を持っている。この意識の究極的あり方をε方程式は暴露している。そしてそれが単に意識といういわば認識論的土台だけでなく、存在の土台も表現しているらしいことが、現代の素粒子及び重力理論で見えつつある。
 とはいえ、ε方程式が見せてくれる闇の深さは白黒テレビの比ではない。偶然と必然などという半端な装置ではなく、単純にゼロと1に還元してしまう。

 孤独な地球人になまに訪れる宇宙からの訪問者がいるらしく、どこかで、その訪問者に神について尋ねたところ、「我々は宇宙をいろいろ旅してきたが、まだこの宇宙でそういった存在と出会ったことはない」というえらくつっけんどんな答えが返ってきたとのこと。さて、この訪問者とアダムスキーを訪れた金星人とはどっちが親切なんだろうか。

 友人に「この宇宙の自業自得というシステムは凄いプログラムですね。」と雑談していたら、「もともとゼロから創ったからそうなるしかないんだ。」との答えが返ってきた。この
回答に私は心底驚いた。Jモノーの偶然と必然を一瞬にして素粒子の海に還元するインパクトを持っている。
 ε方程式もあらゆる数学の理論や算術の基礎にはとんでもないシンプルな構造があり、それで記述できるこの宇宙の神秘と深淵を語りかけてくる。

 

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